ダイコクコガネ、今はただの夜店のお客さん(2014.8.25)
相変わらず予報から雨マークが無くならない九州地方ですが、一昨日の晩にやっと阿蘇における
草原ナイターを敢行することが出来ました。
草原でのナイターと言えば特定の種類を狙う蛾屋さんは別として、一般にはほとんど馴染みの無い
概念かもしれません。
ただ阿蘇というフィールドを昆虫採集のバックグラウンドとして育った僕にとっては普通のことであり、
一つのアドバンテージでもあるのです^^
各地の成果を測るためナイターの場所は毎年変えているのですが、今回は特に良い場所を選定
出来たようです。
此処でナイターをやると面白いかも、という願望を数十年振りに達成出来た場所でもあります。
そして本日登場するのは糞虫の王様、ダイコクコガネ。
熊本県では昨年から採集禁止となり、さすがに有名産地からも採集者は姿を消したようです。
ただダイコクコガネが地中へ引き込んだ牛糞を盗食するツヤマグソコガネの採集には本種の生息を
確認することも必要になってきますし、念のため有名産地を避けたとしても牛を飼っている近辺には
単純に本種が居る可能性もあるわけです。
点灯後暫くして、まずは中型の♀が現れました。
巨体ではありながら殆ど羽音はしないものの、着地がヘタなため何時もライトの下に落ちるのですが、
その時の「カチャッ」という音で本種が来た事が分かります^^
これまでの経験では♀が先に幾つか来ることが多いように思います。
ゴホンヅノダイコクとのツーショット。
そして♂がやってきました。ツノが小っちゃいなあ。
そうこうしているうちに長角も複数現れます。
スクリーンを這っていた個体。
本来は物に摑まって動くのが不得意な虫で(と言うか物理的に出来ないはず)、こうした場面を初めて
見ました@@
殆どの個体が着地後にひっくり返っています^^
前胸下面にダニをびっしりと付けているのが分かりますね。
今はナイターにおけるただのお客さんになってしまいましたが、種類の少ない草原の夜店を賑わして
くれます^^
次はナイターに集まる他の種類達を紹介しましょう。
もっと詳しく知りたい事や
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