タマムシ | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

サワフタギ葉上のミヤマナカボソタマムシ(2022.6.23)

これまた大変久し振りのミヤマナカボソタマムシを採りに行って来ました。
高原には相変わらず美しい本種が居て、懐かしさも相まって嬉しく楽しい一時を過ごしました^^

地元の阿蘇草原の疎林を構成する植物にサワフタギがあります。感覚的には高地の山地帯に生える
タンナサワフタギの草原版といった感じの低~中木で、ミヤマナカボソタマは天気が良く気温の高い
時間帯にこの葉上に現れます。
疎林の縁にあるサワフタギ。これでも相当大きなもので、数頭のミヤマナカボソタマが見られました。

条件が揃うと何処からともなく現れ、何時の間にか葉上に「チョコン」と留まっています。

陽の光を受けて緑の中に青く「キラッ」と光る本種を見つけるのは至福の時です。

極めて敏感なのでなかなか接写できませんが、日陰で落ち着いている個体はたまに良き写真を撮らせて
くれるものも居ます^^

本種をよく採集していた10年位前と比べると熊本地震による地形の変化等でポイントが随分変わって
いましたが、昔取った杵柄というヤツで比較的数の採れる一画を見つけ出し二桁程は採れました。
サワフタギはかなり多い植物ですが、地形や陽・風当たり、個々のサワフタギへの嗜好性等が絡み合い
本種が集まる一画は極めて限られます。そういう意味ではそれほど簡単な種類とは言えません。

6月も中旬頃からやっと数が揃って来るので採集適期は勢い梅雨時になってしまい、採集スケジュールを
調整するのがとても難しい種類と言えます。タマムシなので曇天~雨だとどうしようもないし、
この時期の高原は梅雨寒の強風が吹く日も多くそんな日も「行ったけど行かなかった」となります。
僕は本種の採集に慣れているのでそうした日はほぼ外すことが出来るようになり、そこそこ効率良く
得ることが出来るタマムシではあります。まあ地元の強みが一番ではありますが^^

本種もこの10年程ですっかり手持ちが無くなったので、マイコレが形になる程度には採っておこうと
思います。

大珍品、九州のオオムツボシタマムシ(2022.5.17)

ムツボシタマムシ属はタマムシの中でも人気が高いグループですが、その中でも際立つ大型種が
オオムツボシタマムシです。
最新のタマムシ図鑑で調べると、本州・四国・九州そして対馬・屋久島に分布し、珍品度は★三つ
とのこと。これは個体数の比較的多い関西辺りでの評価でしょうね。

ちなみにこの図鑑にオオムツの写真はデータと共に4個体出ていますがいずれも愛知県産です。
何故全て愛知産なのかは分かりませんが、1ペアは愛知産で良いけれど、他は対馬・屋久島産とか
九州や四国のものを収録すべきじゃないかなあ。無精したのでなければ、本州産以外の標本が如何に
集め難いのかの証左となるのでしょう。

オオムツと言えばイメージでは関西~中国地方に分布の中心地があるような感じかな。その流れで
対馬や四国・九州に居るのは分かるような気がします。驚くのは屋久島で、昔の伐採時代に採れて
いたのでしょうか(ちなみに保育社4分冊の甲虫図鑑では分布域に対馬・屋久島の記載が無い)。
僕は近年屋久島へは10回は行っていますが、とても現代にオオムツが採れる環境が在るとは思えません。
屋久島で採れればオオチャイロハナムグリ級のニュースかも。

では九州での採集状況はどうか。屋久島に居る(ことになっている)のだから、九州にもそれなりに
居るんでしょうと関西~中国地方の分布のノリで思う人が居るかもしれませんが、さにあらず。
実は大珍品なのです。少なくともこの数十年間、明らかな採集記録が出ているのは熊本県の某所のみと
思われます。

こんな大型種が枯れ木や立ち枯れ、伐採木を歩いていたら採集者なら絶対に見逃しません。
他のタマムシ類と比べて卓越した敏捷性があるわけでは無いし、採り損ねても同定したことにはなる。
ところが目撃記録さえ聞かないのです。こんなに採集者が多い九州なのに・・・

恐らくオオムツはかつて、九州北~中部の低~中山帯に局所的には居たのでしょうが、元来本州の様には
多くなく原生林の消滅と共に姿を消していったのではないかと思います。
ただ、運良く僕の低山帯のフィールドには原生林が残っており、其処にはまだ居てくれたと^^

先日、其処で採ったオオムツです。時期的にフライング気味で、本格的な発生は未だ暫く後でしょう。

参考まで、これも先日に羽脱した奄美大島のアマミムツボシタマと比較してみましょう。
改めてその巨大さにア然・・・

勿論オオムツはマイフィールドでも個体数は多くないのですが、今回は運良くコナラの枯木の
樹皮下に幼虫の食痕を見つけることが出来ました^^

樹皮下にはやや大きくなった幼虫も確認出来ました。当該木及び食痕が新しいことも勘案すると、
恐らく新成虫が羽脱するにはあと1年は掛かると思われます。

今年羽脱するものが居ないかの確認のため、少し切り取って材箱管理してみたいと思います。

10年振りのモンキタマムシ採集、南薩へ(2022.4.25)

このところ雨天が続いていますが、晴れ間の日に南薩(鹿児島県薩摩半島南部)へ10年振りの
モンキタマムシ採集に行って来ました。
へえ~、あれからもう10年も経ったんだ・・・ びっくり。

確かにこの10年は八重山や沖縄方面に長期遠征に行ったり、奄美大島に住み込んだりと地元近辺の
虫から離れていましたからね。この4月から地元を断捨離視点を持って丁寧にやり直していますが、
南薩のモンキタマもその一環ということです。
実はマイコレ分は残していたつもりでしたが、思いのほか残っていなかったこと、亜硫酸で殺虫した
もののアセトン処理を忘れ本種最大のチャームポイントの「黄紋」がくすんでしまっていました。
そうしたことからも採り直しをする必要がありました。

しかし、モンキタマなんてまだ居るのかね?
なにせ前回採ったのは10年前だし、かつて唯一の産地だった長崎ではほとんど絶えたとも聞きます。
行ってみなければ分からない中での不安な採集行となりました。

高速道路を使うし、タマムシの活動時間帯は気温が上がってからなので・・・という安易な思いで
ゆっくり行ったので現地に付いたのは既に午前11時半。さすがに焦りました(汗)。
10年も経つと現地の雰囲気もそれなりに変わっていましたが、真っ先に実績のあるウメの木の
葉っぱを見回します。すると、見上げた葉の裏からヤツの蔭が・・・

おお、居るやん^^
ゆっくりと枝を引き下げて丁寧に摘まみ採ります。本種はタマムシの中ではやや鈍感な種類ですが、
気温が上がった時間帯に無造作に対峙するとやはり落ちたり飛んで逃げたりするので丁寧さは必須です。
その木にはもう1頭いましたが追加が無いので別のポイントへ。

記憶を頼りにウメの木を探し廻ります。10年も経てば無くなった木も多いだろうなあと思って
いましたが、意外と健在の木も多いよう。やはり栽培種なので大事にはされているようです。
そしてモンキタマもポツポツと居てくれました^^

脳天に丸い黄紋が在るのが♀。

♂はスマートで頭部は無紋です。

大型でカッコイイ♀。黄紋も鮮やかで良いねえ^^

踏ん張りながら若葉を齧っている♀。

葉裏で交尾中のものも居ます。

(参考)
10年前の寸劇。モンキタマ男さんとモンキタマ子さん^^

他のタマムシ(特に暑い時期に出現する種類)と比較すると活動時間帯は短く、午後1時半を回ると
葉が重なった陰等に隠れ、目撃する個体が一気に居なくなります。
マイコレ分なら十分に採ったので午後3時前には切り上げました。

最初は居るかどうか心配しましたが、それなりに居てくれて安心しました。
さすがにもう本種採集に来ることはないでしょうから(他種採集には勿論来ます^^)、今回はしっかりと
綺麗なマウント標本を作り、残したいと思います。

未だにアオウバタマムシ等が(2021.9.10)

日陰ではやや涼しげな風が吹き始めた奄美大島。
しっかし、日中は未だ33~34℃の猛暑が続き、山の中に入っても日向ではウダってしまいます。

突き刺すほどの日射が好きな虫と言えば、何を置いてもタマムシの仲間。
だけどもう9月も中旬に向かおうとする頃、猛暑と言っても残暑ですよ。
タマムシなんぞ居るわけが・・・
・・・
・・・
・・・
居たあーっ!
しかも何匹も@@

サツマウバタマが1頭混じっていますが、かつて(30年位前。昔は土場があったからね^^)に比べると
著しく減った感があるなあ。アオウバタマは健在なんだけどね。

うち1頭はエリトラが未だしっかり固まっていない羽脱して間もない個体でした。
こいつら、一体何時まで活動するのだろうか。
そろそろ秋の蝶に取り組もうとしていたので丁度良い。確認してみるか。

ただ、台風14号が気になるんだよねえ・・・

初めての喜界島(2021.6.28)

人生初となる喜界島に行って来ました。これで奄美群島の主だった大きな島にはとりあえず一度は
訪問したことになります。
喜界島は奄美からフェリーで行く場合、往路は夜間着、帰路は早朝発となるので宿やレンタカーの
扱いが難しいのですが採集と言う意味では効率の良い島となります。今回は梅雨の狭間の二日間の
晴れ間を有効に使えたのでとても楽しい遠征となりました^^

奄美からのフェリーは夜8時過ぎに出航します。満月が街灯等に集まる虫の採集がほぼ出来ないことを
残酷にも告げています。クロマルコガネ、オワタ・・・
丸っこいだけの甲虫はそんなに好きではないので良いんだけどね。

翌日はレンタカーで島を一周しながら第一目的であるドウボソカミキリ類に良さそうな環境を探します。
当グループを採り慣れていることもあり、程なく生息地に行き当たりました。
イマサカおよびシロスジのドウボソカミキリです。


前者は比較的発生の遅いドウボソなので未だ適期とも言えますが、後者については正直遅く大部分に
欠け・擦れが見られます。
なおイマサカについては最近記録地が増えており、島嶼部にかなり広範囲に居る種類であるのが
分かってきましたね^^

喜界島で動いていると特に目に付くのがキカイジマイシガキシロテンハナムグリ。
あっちこっちの海岸の草付き周りを飛び回っています。


かつてイシガキシロテンハナムグリでもグループ内で最も美麗と思しき(感想には個人差があります)
波照間島産とも空中戦を交えたことがありますが、それよりも低くやや緩やか飛ぶのでとても採集
し易いものでした。

喜界島で特徴的なキボシカミキリ。現在の分類上はアマミキボシの範疇とされていますが、黄色味が
とても強いなどかなり特化しています。

今のところ唯一の特産亜種キカイジマノブオケシ。何故かなんでこんなに少ないの?と思うほど採れず、
再度行くべき理由の一つになってくれました。
(と言うか、時間も無かったのでまた来るためにそれっぽい所をわざと叩かなかった^^)

時期が遅過ぎて2♀しか採れなかったリュウキュウルリボシ。♂も採れましたがボロ過ぎて捨てました。
斑紋的には沖永良部産や与論産のようにギラギラ型ですがエリトラ両側面に縦線が部分的に発現しており
大袈裟に言えばミヤコルリボシのようなパターンを感じます。もちろん沖縄亜種や奄美産のような通常型の
範疇のものとは全く異なります。これは是非また採りに行かなくちゃ。サペル命なので^^

恐らく喜界島未記録のタイワンナカボソタマムシ。エリトラ先端の波型の斑紋が極めて太く、初見の際は
エリトラ先端がとても白く見え驚きました。数頭採った全てが同様だったので固定された特徴でしょう。
これについては少し調べてみるつもりです。

ダメ元で月明りで明々とした夜に出回ってみましたが、やはりライトに集まる虫はほぼ皆無でクロマル
コガネは1頭しか採れませんでした。他の虫ですらヒラタクワガタ1ペアとアオドウガネ数頭しか来て
いなかったので採れたのは奇跡だったかも。手にしてみると意外と面白い虫と感じたので、これも来年以降
再訪問のきっかけになってくれそう。

喜界島や与論島は分布する種類が少ない上、魅力ある種類もあまり居らず遠征に二の足を踏みがちです。
ただ、行ったら行ったで多少のこだわりが生まれ、また行きたくなるのが虫採りの困ったところ。
数年間でも奄美群島に携わった者として、今後も機会を作り係わって行こうと思います。

オオシマルリタマムシの季節(2021.6.18)

奄美の梅雨はまだまだ続きますが、晴れ間の楽しみも増えてきました。
その一つがオオシマルリタマムシ(タダタマムシ奄美群島亜種)採り。
本土のタダタマ採りと同じ要領で子供に戻った感覚で楽しめます^^

狙いは勿論クワノハエノキの梢。その上を飛び交う個体をシャニムに追い回します。
炎天下で大きなエノキを見上げると、こんな感じで奴らは梢から飛び立ちます。

そこを長竿で掬い採るのですが、テキはアッチコッチへと方向転換するのでなかなかネットの
射程範囲に入って来ません。加えて長竿を4~5本は伸ばして何度も空振りするので首や肩への
負担がとても大きく、暑さも相まってなかなか長時間続けることが出来ないんですね。
それに色々な虫が出現している時期なのでこればかりやっているわけにもいかないし。

出始めなのでエリトラがペラペラのテネラル個体も幾つか混じってきます。
下はエノキの葉を後食させて体を強健にしているところ。上手くいくかしら。

数居る虫の中でも特に童心に戻って楽しめるのが本件。
今年は発生が良いようなので十分なコレクション作りに励みます^^
キツイけど・・・

ミドリナカボソタマムシ4連発も・・・(2017.4.15)

このところ曇が厚く何時にわか雨が来てもおかしくないような日々が続いていますが、その中でも
マシな日にミドリナカボソタマムシなどの発生の様子を見てきました。

ミドリナカボソタマムシは人気の高いナカボソタマムシ類の中ではそれほど評価の高いものでは
ありませんが、その割にはあまり目に付きません。
かなり前の時代には普遍的に居たのかもしれませんが、現代においては必ずしも何処にでも居る
普通種とまでは言えなくなっているように感じます。
僕もこの数年間、ホストのアカメガシワに注意してきましたが滅多にお目に掛かれません。
確実に毎年そこそこの個体数が見られる一画は唯一この場所を知っているのみです。

その一画を覗いてみると・・・
ありゃ、珍しい4連発^^

後食に来るタマムシ類は状態の良い葉があるとそこに集まることも多く、本種は特にその傾向が
強いものです。
2~3頭が固まって居ることは度々ありましたが、4連発は初めてかな。

ただ良いのはこの葉っぱのみで、他はじっくり探しても1頭がポツンと留まっている場合のみ。
しかも今年はやたら個体数が少ない。

では他のタマムシはどうかと探してみると、ハマセンダンに付くツマキナガタマや、リュウキュウエノキに
付くセキナガタマ、デグチナガタマなども全く居ない状態。

メルマガでも触れますが、今年の虫の不作ぶりは根が深いですねえ。

頭にコツンと当たったヤツ(2017.3.22)

「イテッ」
与那国で晴れて気温の上がったある日、バイクを止めて被っていたヘルメットを取った途端、飛んで来て
頭にコツンと当たったものがありました。

犯人はコイツ。アオムネスジタマムシです。
その日は25℃位まで気温が上がったので気の早いヤツが這い出してきたのでしょう。

5~6月の与那国ではよく見るタマムシですが、3月に見たのは初めてですね。
与那国ではウバタマやサツマウバタマも3月に出ることがあり、本土の人には理解し難い感覚かも
しれませんね。

そう言えば、ノブオフトカミキリの材採集をしていた際にアオマダラタマムシの前蛹が出てきたので写真を
撮っておいたのでアップ。タイミング良し^^

与那国で材採集をしているとよくこの幼虫が出てきます。
今春の与那国では虫があまり採れないので、本種の飼育でもしてみようかなあ。

キボシフナガタタマムシの一つのホスト(2017.2.5)

図鑑などの図版プレートで大抵はタマムシ部門の1番目か2番目に図示される(分類体系上)ことや、
日本離れした体形や紋様、そして生態などで一風変わった種類として知られるのがわが国では
八重山特産のキボシフナガタタマムシ。

僕はこれまで石垣島を皮切りに波照間島、そして西表島でお目に掛かっています。
ほぼ初夏以降の虫なので、GW頃だとよほど運が良くないと行き会わないのですが、5月下旬以降だと
生息地ではかなりまとまって見ることが出来るタマムシです。

こんな奴ですね(かつてのオークション出品写真を援用^^)。
うーん、展足もバッチリ(自画自賛の多いブログ注意)


成虫はハマゴウの葉や花に集まりそれらを後食するのですが、幼虫のホストとしては文献を調べても
ほぼ知られていないようです。
昨年5月の西表島で名前の分かる樹木の伐採枝に産卵している本種を確認しているのでご紹介します。

ポイントを探しながらドライブしていると、農地の脇の広場にガジュマルの幹や枝が刈り棄てられている
一画がありました。農村地域ではよく見られる光景です。
海岸線のこうしたカンカン照りの広場にあるソダなどには、雑虫も含めカミキリですらほぼ何も居ない
というのがセオリー。八重山では5月も中旬を回ると特にこうした場所では虫枯れが始まり、その状況にも
拍車が掛かってきます。
この時も「やっぱり何も居ないな」と車に戻ろうとすると、枝の側面で何かがツツツ・・・と動くのが
見えました。

その独特の動き方から、タマムシだなと思いながら近付くと材上ではほぼ見ることの無いキボシフナガタ
タマムシです。

♀のようなので少し観察していると、産卵管を樹肌に突き当てながら気に入った場所を探しています。
そして程なく樹皮のささくれ部分に産卵行動を始めました。
「ホストの一つ、発見^^」

虫枯れの時期に海岸線での調査を細かくやる人もまず居ないので、こうした虫の生態解明にも
時間が掛るものです。
沖縄や八重山定住時にはそうした観点からも周年の調査は欠かせないだろうなあと思った次第。
発表されていない各種の虫の生態をいろいろと知れて楽しそうでもあります^^

なお石垣島でも虫枯れの海岸線の伐採地にて産卵行動中の本種を見ていますが、樹種は不明でした。
(参考)石垣島で確認したキボシフナガタタマムシの産卵行動

本種に関しては波打ち際の砂浜にヒョロッと生えたハマゴウの柔らかい花弁を後食に集まる場面や、
ハナムグリのようにエリトラを閉じたまま下翅だけを出してハマゴウの周りを滑空する様子を
動画に撮ったりもしているので、機会があればいずれ紹介したいと思います。

西表島のタマムシ2題(2016.5.26)

タマムシ類もとても少ない西表島ですが、これまでにこんな種類に出会っています。

まずは原生林内を徘徊していた時に見つけたオキナワムツボシタマ八重山亜種。

太さ5センチ程の半枯れ木にしきりに触角を突き当てながら動き回っていました。
産卵行動だったかも。

八重山種は少なく石垣島でもあまり採っていませんが、西表産を採集したのは初めてです。

次はクロヨナを掬うと採れるオキナワナガタマムシ。

あまり面白くないナガタマムシ類の中でも本種は特徴ある美しい種類で採集意欲が沸きます。

滞在機会が多い石垣島ではほぼ見ることがありませんでしたが、波照間島とここ西表島では
採り易いように思います。

ただ、やはりタマムシの常で居る木と居ない木ははっきり分かれるので、採集には発生木を
見つけることが第一条件ではあります。

あと、撮影はしていませんが海辺のハマゴウにはキボシフナガタタマムシが増えつつあります。
それと飛翔中のアオムネスジタマはたまに見ますね。

ホント甲虫の採り難い西表島、あれだけスウィーピングしているのにタマムシが徹底して入らないのは
見事ですらあります・・・

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