カテゴリ一覧 | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

雪降る日にテングアゲハを愛でる(2025.2.7)

今冬は珍しく低温が続いており、九州:熊本の平地でも今日で3日連続で雪が降りました。
僕が子供の頃の冬には雪がチラつくのが普通でしたが、雪を殆ど見なくなっていた近年では
珍しい年ですね。
子供の頃でも積雪はせいぜい5センチ程度でしたが、小さな雪玉で雪合戦をしたり黒い小さな
雪だるまを作ったのは良い思い出です。

こんな寒い日にテング箱を久し振りに見てみました。
オウゴンテングはベトナム北部・南部、海南島および中国大陸の4亜種あります。
♀が在るのはベトナムの2亜種のみですが、海南島の♂は3つあります。
そう言えばシンカイ亜種は♂の赤ラベルもありますね。
テングのタイ北部産はシンガポール駐在員時代に集めたので結構在り、あとはインド、ラオス、
ミャンマー産くらいかな。

1箱ですが、それなりに集めたかな。
自分のレベルでは十分です^^

シルビアシジミ飼育終了も、なんだかねえ~(2024.11.5)

熊本:阿蘇高原産シルビアシジミの飼育が終了しました。現在は羽化成虫の展翅をチマチマ行って
います。全般的にはとても成功とは言えない成果になったかなあ。

飼育があまり上手く行かなかった原因が今年は確実に幾つかあります。平地性シルビアと違い、
山シルビアなので10月に入ると発生はほぼ終了となるため母蝶採集は遅くても10月最上旬には
終えておく必要があります。
今年もその様にしたのですが、問題は下界の飼育環境。飼育は平地で行うので今年独特の暑さがモロに
祟ってしまいました。本来の狙いは10月~11月の冷涼期間に幼虫をゆっくり育てて美しい大型の
低温期型に育てるというものです。しかし今年の10月は晩夏の延長のような感じの高温続きで、
幼虫が一気に成長してしまう事態となってしまいました。

産卵~孵化の期間は驚くほど短く、シロツメクサに乗せた若齢も瞬く間に数ミリの大きさになって
しまったため、そこからはインゲン豆を使用せざるを得ず、成長速度に拍車が掛かってしまいました。
今思えば少しでも成長を遅くするためシロツメクサの期間をもっと永く取るべきだったと思います。

もう一つの失敗原因はウィルスの発生で多くの幼虫を失った事です。元々数は多くなかったのでこれは
痛かった。10月とは言え夏の延長のような環境下でインゲンのような高水分の餌を使ったため、風遠しに
気を配ったもののウィルスが蔓延したのは仕方の無いことだったと思います。
それでも生き残った幼虫達は本来なら11月中旬頃に蛹化するハズなのに10月中には既に蛹化@@

残っている蛹の一部。これらは大型に育ってくれていますが、早期に蛹化したものはあまり大きくない・・・

今年は「秋」が無かった。この一言に尽きると思います。山シルビアの飼育、今年で一旦終了しようと
思っていましたがアテが外れました。居なくなってしまうまでに何時かまた挑戦したいと思います。

シルビアシジミ飼育、代用食のエンドウ豆に切り替え(2024.10.17)

飼育中の熊本産シルビアシジミ(阿蘇高原の「山」シルビア)の初齢幼虫ですが、ある程度の大きさに
育ってきたので餌を代用食のエンドウ豆に切り替え始めました。

まず、人工採卵の際に産卵されたミヤコグサの葉が初齢幼虫に食い尽くされたので、ひとまず下の
写真のようにシロツメクサ盛りにサルベージします。産地のミヤコグサはとても少なく、これが当産地の
珍品度を上げている要因の一つです。シロツメクサは葉が大きいので「食べで」があり、さらに公園等
何処にでも在るのでシルビア飼育には重宝します^^


シロツメクサの葉を舐め取るように摂食し3~4ミリの大きさになると、いよいよ代用食のインゲン豆に
切り替えます。本当は豆が大きく柔らかいスナップエンドウが好ましいのですが、未だ旬ではなく入手が
難しいのでとりあえずセカンドベストのエンドウ豆を使います。
運が悪いと幾つかのスーパーを回っても細いエンドウしか入手出来ないことがあり、この場合は内部の豆が
極めて小さく餌にならないので大変困ることになります。その際は良い豆が入手出来るまでシロツメクサで
乗り切るしかないのですが今回は初めから良いエンドウが安く入手出来てラッキーでした。

代用食の豆類で飼育する際の注意点は飼育容器を密閉しないこと。お分かりのように豆類は水分が多く
密閉してしまうと必ず病気が発生して多くの幼虫を失うことになります。
健やかに育てるには下の写真のようにプラ容器等に穴を開けて風通しを良くして飼育します。

ただし、この状態だと豆の表面が即座に乾いて「もち」が悪いし、幼虫の食いも悪くなるので保管には
多少の工夫が必要になります。利点と難点はトレードオフの関係であり、そういうところを考えながら
打開して行くのも飼育の醍醐味ですね。

上はエンドウ豆に食い付いた幼虫群。豆を食べ始めると栄養が良いため成長が著しく早くなります。
これからは暫く餌替え等に忙しくなりますが頑張って大きく育てたいと思います。
次は終齢幼虫が蛹化する頃に取り上げたいと思います。

オオミズアオ屋久島亜種の羽化(2024.10.14)

数日前から屋久島産オオミズアオ(屋久島亜種)が羽化を始めています。
静かだった繭からいきなり「ガッ、ガッ」と大きな音がし始め、♂新成虫が堅い繭糸を内部から
突き上げて断ち切ろうとしています。
その一部始終を以下でお目に掛けます。








繭の中からけたたましい音がし始めて新成虫が繭を突き破るまで5~10分程度は掛かるものの、
繭に穴が開いてしまうとスルリと一瞬で脱出します。
驚くのは、人間の手で引き裂こうと思ってもなかなか出来ない強い糸で堅く紡(つむ)がれた繭に、
思い切り頭部~胸部を内部から打ち当てて突き破ってしまうあの能力です。物理的に難しいと
思うのですが、どのような手法であれをやっているのでしょうか・・・

羽化したペア。♀の翅の色は原亜種とほぼ見分けがつきませんが(翅形はちょっと異なる気がする)、
♂は明らかに違っていますね。この黄褐色が屋久島亜種の色です^^


超大型の蛾の飼育はとても大変ですが、それだけに成虫を得た瞬間の嬉しさは格別です。
また機会を捉えクスサン南西諸島亜種やハグルマヤヤマユ等の飼育にも挑戦したいと思います。

「山」シルビアシジミ飼育を開始。今季オークション出品も開始(2024.10.4)

秋のレピ飼育の一環として、阿蘇のシルビアシジミに取り組み始めました。
下の写真は母蝶採集のためポイントへ向かう途中で撮った現在の阿蘇連山。秋めいてきた草原では
ススキの穂が目立つようになっています。

現在は母蝶からの人工採卵が終了した段階で、孵化した初齢幼虫の摂食が既に確認出来ます。


現在は産地でのホストのミヤコグサを摂食していますが、食い尽くされた後はスナップエンドウ等の
優れた代用食で大型の低温期型に育てていきます^^

九州のシルビアシジミは北部県及び南部県では海岸線や大河河岸のような低地で発生していますが、
中部の熊本県では何故か海岸地域などの低地には見られず逆に阿蘇高原周辺の草原に分布します。
いわゆる九州では唯一の「山」シルビアと言え、近年は生息地が極めて限られるため貴重な存在です。
僕が通っているポイントでも当方が地元に戻った直後の10数年前と比べると驚くほど減っており、
今回は母蝶の確保にかなり苦労しました。

母蝶の数が少なかったため得られた卵はあまり多くありませんでしたが、九州の山シルビアは益々貴重に
なって行くので大事に育てたいと思います。次は代用食に切り替える頃に途中経過を報告します。

なお、今月から今季(~来年3月)のオークション出品を開始します。一回目の出品は今週末頃、終了日は
13日(日)となり、その後は従来のように2週間毎に出品を繰り返します。
近年の傾向として出品数を次第に減じており、今季以降も踏襲することになります。当方の出品に
御興味をお持ちの方は当該サイトを時期に覗いて頂けると幸甚です。

九州脊梁山地ナイター、今夏の虫はサイテー(2024.9.3)

月齢があまり良くない中で九州脊梁山地でのナイターを行ってきました。
運良く雲が広がり半月を隠してくれた上での濃霧の発生。条件が好転して喜んだのですが、灯りには
あまり虫は集まってくれませんでした。

九州脊梁山地で近年最も採集回数が多い虫屋は間違いなく九州のド真ん中に住んでいる当方。
蛾はそこそこ来たものの、驚いたのが甲虫の絶不調。本当に雑甲虫が数頭来たのみでこの周辺での
ナイター史上、最も甲虫類が来ない夜を過ごしました。
当地における春~初夏の甲虫発生はまあまあだったので、恐らくは今年特有の夏の極度の暑さ
及び雨の少なさが関連しているのでは、と思った次第。
蛾は来たとは言え、種類数は多くなく一種当たりの飛来数はとても少ないものでした。
期待しましたが、この高地点(約千5百メートル)までしばしば上がって来る遇産蛾もほぼダメ。

不思議とカトカラ数種は調子が良く、ゴマシオキシタバは大量、ヨシノ及びジョナスもそこそこ
姿を見せてくれました。
しかし、今夏の連日の暑さが影響し早目に発生が進んでしまったようで、例年よりキレ・スレが
進んでいて採り込んだ数は僅かでした。
ヨシノキシタバの♂(相当スレが進んでいる)と♀。


甲虫が全くダメだし、蛾の鮮度も良くなく全般に数が少ないのでもう今期のナイターは終了です。
来年に期待しましょう。

屋久島産オオミズアオの飼育終了(2024.8.27)

ようやく屋久島産オオミズアオの飼育が終了しました。先月6日に母蛾採集、人工採卵で数日後から
産ませた卵からの飼育なので、全行程約一カ月半の作業となりました。
盛夏の超高温期の飼育、しかも虫自体が超大型種なので正直とても大変でした。

本種はヤマユガ級の超大型美麗蛾として知られ、蛾があまり好きではない虫屋さんも大きな水色の翅に
魅かれて標本にしたことのある人は結構居られると思います。
ただ、基本的に普通種だし標本箱のスペースも取ってしまうのでそれ以上の存在ではないのが実情。
しかし、屋久島産は♂の翅色が黄褐色に置き換わる亜種になるので人気は絶大。屋久島でも少なくは
ありませんが、ナイターをする人も少ない上(しかも採れてもほぼボロ)、飼育品のビカビカ個体は
入手困難です。

では、前回の続きから参りましょう。ソメイヨシノの葉をバリバリ食って、最大限まで育ち切った
終齢幼虫の姿です。



手のひらと比べるとその巨大さが分かると思います。これをそれなりの数育てるのは至難ですよ。
ソメイヨシノの枝葉の確保もこんな感じ。暑い昼間の大量確保作業は大変でしたが、水揚げがとても
良いので助かりました^^


最後の食い込みが終了するとアゲハ類と同様に軟便を排泄、いよいよ繭作りに取り掛かります。
繭を作る場所は特に定まっているわけではなく、手頃なスペースに自分の体を収め、吐糸で楕円の
球体を作り食草の葉でカモフラージュするというパターンが最も多いようです。
その他では、飼育装置の壁を台座に葉を張り付けた吐糸球を作るケースも多かったですね。
いずれにしても場所の選定は「ザ・適当」です^^

蛹化直前になると体色が緑色から褐色に変わり歩き回るので、幾つか取り込んで人工的な環境で
繭を作らせたりもしました。ケースに幼虫と共にボール紙片や葉っぱなどを入れておくと、これらを
吐糸で綴って繭を作ります。簡単簡単^^

繭の回収中に繭を飼育箱壁から引き剥がしたところ。前蛹となった幼虫が薄っすらと確認出来ます。


回収中に繭を壊さざるを得ないものが幾つかありました。動かなくなった前蛹をティッシュの上に
置いた状態。
蝶であればこんな方法では上手く脱皮出来ないし蛹の本来の形状を発現させることはほぼ不可能ですが、
蛾の場合はコロンとした形状の蛹が殆どでほぼ上手く行きます。

数日後に蛹化した状態。頭部の前面を見ると触覚が太いクシヒゲ状なので♂と分かりますね。
併せて複眼や折り畳まれた前・中脚、そして奥の方に薄っすらと後脚も確認できます。


さて、これらの蛹が羽化するのは10月中旬頃でしょうか。しっかり展翅をして美しい標本を
作りたいと思います^^

クロカメノコハムシ、ハスジなどゾウムシ数種(2024.8.15)

盛夏の採集は控えていましたが、天気だけは良いので午前中だけ阿蘇草原へドライブに行ってきました。
8月中旬。極少数種を除いて殆どの昆虫の旬は過ぎ、狙うべきものはほぼありません。

数年振りに得意としているクロカメノコハムシのポイントを覗いてみました。本種のホストはアザミ類ですが、
こうした草本植物の盛衰は環境の変化に容易く左右されます。今年に限ってみれば他のイネ科植物などの
繁茂によりアザミの姿は殆どありません。目に付くアザミを叩いてみるとやっと1頭のクロカメノコが落ちて
きました。

この時期は端境期でもありますからね。深追いしても仕方がないので生息のみ確認して終了です。
また秋にでも覗いてみることにしましょう。
アザミからはこれもお馴染みのシラクモおよびハスジの2種のゾウムシも確認できました。前者は最盛期の
ようで新鮮個体が多数落ちました。

ハスジゾウムシは比較的少ないので数個体のみ確認。前者と違い動作が鈍いので葉上の姿も撮影出来ました。

次いで何時も掬っているミズナラの大木へ。一通り梢を掬うと大型シギゾウムシ(恐らくコナラシギゾウ)が
数個体ネットに入りました。

5~6月にも数回掬いましたが何時も採れて1頭、ミズナラの実が大きくなった今回でもやっと数頭。
多いのか少ないのか分かりません@@ 
もっと実が大きくなる秋にもアザミの虫達等と併せて再トライしてみましょう。
現場に居たのはほんの2時間強でしたが、時間的に涼しく良い気分転換となりました^^

屋久島産オオミズアオ幼虫終齢に。ついでに暑中見舞い^^(2024.8.10)

お盆休みの三連休、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
盛夏は動かないと決めている自由人@自宅です^^

今年の夏は本当に暑いですねえ。近年天気予報でもよく言うようになった「殺人的な(実際の言い方は
(命に係わる)」暑さが連日続き自宅から出られませ~ん。ヒモノになるよまったく。
飼育中の屋久島産オオミズアオ幼虫が終齢となり毎日の餌替えや飼育装置の掃除が欠かせないこと、
そして締め切った熱い室内に放置しておけないことも採集に行き難くしています。

涼しい自宅から出なくてよい口実^^

さて、屋久島産オオミズアオの幼虫ですが、前回の写真の状態から2回脱皮していよいよ終齢です。
毎日ソメイヨシノの葉をもりもり食って、蛹化までもう少しといった感じです。


次は繭を紡ぎ始めた頃に取り上げることにしましょう。

屋外でオオミズアオ幼虫の餌替えを行っていた際、ふと地面を見るとこんなものを見つけました。
これ、スベリヒユだよね?

キツネノマゴとかイワダレソウなどもそうですが、南方系タテハの食草は地味なものが多いので特に
意識していないと普段は目に入りませんね。そうしたものを全て確保しておきたいとまでは思いませんが、
一度はメスアカムラサキを飼育してみようと思っていたので、数株掘り取って花壇に植えておこうと
思います。

何時かは飼育しようとクロツバメシジミ用にツメレンゲやタイトゴメなど3種、ジョウザンシジミ用に
ホソバキリンソウ、ヤマキチョウ用にクロツバラなどの食草類を暇を見ながら植えているのですが、
実際の飼育は何時になることやら・・・

オオミズアオ屋久島亜種、飼育中(2024.7.29)

現在、オオミズアオ屋久島亜種の幼虫を飼育しています。
若齢時は特徴の無いイモムシでしたが、そろそろ中齢となり有名なあの形状に変身してきました。
屋久島亜種の♂は翅の水色が黄褐色に置き換わる、なかなかの人気者です。♀の翅色は原亜種とあまり
変わりませんが、翅形がやや異なる気がします。

標本にする場合、蛾は蝶以上に新鮮でなければならないので(∵キズやスレが蝶より目立つから)
飼育が欠かせません。
蛾の場合は蝶と異なり「飼育品を忌避する」という妙な文化が無いのでその点は好ましいですね^^
ただ、本種のようなヤヤマユの仲間は1頭の終齢幼虫が食う量がハンパないので飼育が大変です。
特にこれから終齢に向かうので餌替え、容器掃除が毎日といった生活になるので戦々恐々。
そしてこれからはもっと大きな飼育装置に代えていく必要もあります。
餌が入手容易なソメイヨシノであることが唯一の救い、かな。

今年に入って最初のレピの飼育。上の写真は全体の一部で幼虫はもっと居ます。
真夏の超高温に四苦八苦していますが、なんとか多くの繭を作りたいものです。
次は終齢が育ち切った頃に再度登場させたいと思います。

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