甲虫の幼虫・蛹を採集した際の簡易運搬法(2014.11.4)
僕のように甲虫目的の材採集を行う場合、当然のことながら幼虫や蛹が出てくることは想定しておく
必要があります。
そうした場合、基本的には幼虫や蛹が入っていた坑道や蛹室に戻してビニールテープ等で補強し
持ち帰るのですが、材を破壊し過ぎてそれらが復元出来ない場合は幼虫等を剥き出しのまま運搬
することになります。
ただ幼虫や蛹はとても柔らかく傷付き易いため、最大限の注意を払って行うことが求められます。
このとき強力な援軍となるのが以前紹介した薬局で買える医療用カプセルです。
(参考)
カプセルの使用例
当カプセルの効用は大きいため、是非ご参考にしていただければと思います^^
本日はもっと安易な幼虫等の運搬法を御紹介します。
往年からの虫屋さんなら誰でも幾つかは持っているフィルムケースを使ってみましょう。
従来何処にでもあったフィルムケースはデジカメの普及と共に「珍品」になりつつあるため、無ければ
似た同様のケースであれば何でも良いです。
例えば、石垣島で材採集をしていると何やらサビカミキリの蛹が出てきました。
シイ落ち枝から出て来たイリオモテコブバネサビの蛹です。
蛹室を復元しようとしましたが、 割取った木片をハネ飛ばしてしまい探しても見つかりません。
もっと蛹室が原型を留めていれば適当な木片を当ててテープで巻くのですが、ここまで大きく崩れて
いるとそれは不可能です。
それに材採集を得意としている人にも盲点があって、無理に別の材料で坑道や蛹室を復元しても、
必ず隙間が生じてアリバチその他の害敵の餌食になってしまう確率が高くなるのです。
持ち帰ったら材箱に入れず、別途適当なケースを用意して剥き出しのまま収納し、見える状態で
管理した方が良い場合も結構あるんですよ。
そこで腰に付けたポーチから取り出したのがフィルムケース。底には少量の丸めたティッシュを
詰めてあります。
ティッシュに窪みを付けて、その上に蛹を置いたところ。
そして、この上からティッシュで軽く蓋をして完了。
この状態だとかなりの衝撃から蛹等を保護出来ます^^
幼虫は動き回り傷付け会うので複数を入れるのは避けた方が良いですが、蛹ならティッシュを何段か
重ねることで数頭を収納することが出来ますよ^^
フィルムケース類はこの他にも様々な使い方が出来るので、是非数個は常時携帯しておきたいものです。
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