レインボーセンチのオシメ替えの風景(1)(2015.12.16) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

レインボーセンチのオシメ替えの風景(1)(2015.12.16)

糞虫類の綺麗な標本を作るためには、洗浄するだけではなく殺虫する前に腹部に溜まった汚物を
排泄させる必要があります。
ここでは、僕が取っている方法をご紹介しましょう。
基本的にはオーソドックスな方法ではありますが、センチ類に限らず様々な糞虫やシデムシ類等の
汚物まみれの虫に応用出来ますよ^^

うーん、今秋は美タイプもよー採れた。
久し振りにマイコレも十分作れるかな。いつもあるだけ標本が出て行ってしまいますからね^^

地元におけるレインボーセンチの色合いの発現様式はポイントにより様々なので、産地毎に回収容器を
分ける必要があります。
これがちょっと面倒なところですが、「ポイント命」的なところがあるので仕方がありませんね。
レインボーベルト(僕の造語)の真っ只中に住んでいる唯一のプレイヤーとしては、ある意味義務感
のようなものもありますかね。
僕はシーズンには大型タッパー類を常に10個は車に積んでいます^^

もうホント、春~夏に飽き足らず秋まで疲労困憊。
そりゃ痩せますわな。

こんな感じでポイント毎に容器に入れて持ち帰るわけです。
タッパーが足りないと、以前紹介したペットボトルやカーゴ内にあるサンプル瓶等なんでもフル出動^^

下の写真は採集後1日経った状態。
予め入れておいた新聞紙やティッシュが細かく粉砕されていますね。
見ていると分かりますが、虫達は昼も夜もガシャガシャと動き回っているので当然こうなります。
もの凄い運動量なんですよ@@(部屋の中に入れておくと夜煩くて眠れないくらい)。

基本的にセンチ類やダイコク類、エンマ類といった糞虫群は一カ所に多くの個体が集まることもある、
いわゆる「仲良し」なので、ある程度の密度で閉じ込めても基本的に傷つけ合うことはありません
(あまりにも高密度の場合は物理的な刺激で符節が取れたりする個体も出るので注意)。

一つだけの注意点は、以前当ブログでも紹介したセンチ類の「共食い」。
好んで齧り合うことはありませんが、空腹になると1~数頭が犠牲になるのは覚悟する必要があります。
それで済むのですが、必要以上の犠牲を出さないためには数日で一連の作業を終えられるように
上手くスケジューリングを組みましょう。

この紙屑を取り除いていくと、ほら、目も覚めるばかりにキレイになったレインボー達が現れました^^
水分を含んだ紙類の中を徘徊するうちに体表面の汚れが取れ、消化活動により体内の汚物も
あらかた排泄されています。

これらを1匹ずつ拾ってカゴに入れたのが最上の写真というわけ。
多くの個体を手早く集めるには、ピンセットよりも割り箸を使った方が遥かに早いですよ^^
これは採集現場における回収も同様なので是非お試しを。

次回はオシメ替えの実際についてご紹介しましょう。

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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