出てきた@@忘却の飼育中(?)ゴミダマ類。そして大図鑑(2016.12.28)
「なんだっけ、これ・・・」
年末のガラクタ整理中、棚の片隅から出てきた小さなビニール袋。
何か黒っぽい木片のような物と底に溜まった粉が目に付きます。
「ああ、西表のゴミダマだ、忘れてた・・・」
ここ数年通っている5月の西表島のジャングルでは、ベニボシカミキリが「たま~に」来る
太い立ち枯れに付くサルノコシカケ様の硬質キノコに、ゴミムシダマシ類が入っていることを
確認するのが恒例となっています。
一応今年も、現地で中にイリオモテコブスジツノゴミムシダマシが幾つか入っているキノコを
確認していたので地元に持ち帰っていたものです。
あれから約半年。最初の頃に確か2回ほど水を与えたもののそれっきりなので、当然カラカラ。
皆死んだよなあと一応確認してみると・・・
「生きてる!」
底に溜まった粉末状となったキノコのなれの果てをかき分けると、小さいながらも生きた本種が
コロコロと幾つか出てきたのです。
凄い生命力だなあ、と思いながらキノコ小片の方を崩してみると、数頭がかたまっています。
1頭だけですが長角の♂も居ますね^^
ホント、ゴミダマ君達は密集性が強いよなあ。いつもくっつき合って。
この性向はかなりの種類が持っていますが、これがアダとなって採集者にとっては都合が良い
状況を作ってくれているんですけどね^^
イリオモテコブスジツノゴミダマが居るキノコには、大体同居しているのがこれ。
クロキノコゴミムシダマシ(沖縄・八重山亜種)です。亜種名のとおりakaasi(赤脚)ですね^^
前者がややおっとりしている(しかしイメージより動きは速い)のに対し、本種はゴキブリのように
シャカシャカと素早く走り、直ぐに障害物の裏側に回ったり溝に入り込んで見えなくなってしまいます。
少なくはありませんが、野外ならたくさん見つけても殆ど逃がします(何度も経験あり)。
でも、こうした採集法なら一網打尽。ザマミロ。
元々今年採ってきたキノコは少量だったので、二種ともあまり個体数は確保出来ませんでした。
数カ月も水分無し状態で少数でも生きていたのが不思議なくらいだから、こんなもんかな。
さて、話題は変わります。
今年のゴミダマ界で最も大きな出来事が「日本産ゴミムシダマシ大図鑑」(むし社)の出版でしょう。
先般注文していたものが届きました。
コレ、本当にスゴイです。
現段階で認められている日本産464種が全て載っていて、それぞれ必要十分な解説がなされています。
現在日本で最も精力的に研究・記載を行っておられるお二人によるものなので全種というのも
当然と言えばそうなのですが、やはり簡単な事ではありません。
そして序文で言及されているように、日本産ゴミダマは464種(良い虫)と覚え易いですね^^
ゴミダマ採集は個人的に甲虫では最も傾注しているカミキリ採集と親和性が強いので、同時に
よく採れるし、第一、千差万別な形態や面白い生態等も相まって元々好きなグループでした。
僕は勿論、甲虫好きの虫屋さん達はこの図鑑のおかげでゴミダマ熱がちょっと高くなりそうですね。
ちょっとページを紹介すると・・・
ヒサゴゴミダマ類。屋久島高地のヤクヒサゴには複数種居ると思っていましたが、やはり2種だったのね。
オニユミアシ、やっぱりカッコいいなあ。日本で3か所からしか採れていないのか。
有名な美麗種アカバチビキマワリモドキは1頭しか採っていないけどやはり珍種なのね。
えっ、ヤクシマナガゴミダマが何で星三つ(★★★)なの~
シワナガゴミダマの屋久亜種と種子島亜種、消えちゃったんだ・・・ 残念~
などなど、ゴミダマ好きなら何時間見ていても飽きが来ないものなのです。
数年前に出た同社の同シリーズ「タマムシ図鑑」と異なり、それぞれの標本個体に綺麗な展足が
施されていることはとても好感が持てます。
ゴミダマを愛して作り込んでいるという気持ちがひしひしと伝わってくる図鑑ですね。
たしか著者さんに幾つか標本送ったよなあとパラパラ見てみると、自分の標本も採集者名入りで
幾つか出ていました。これならもう少しご協力しても良かったかなあ。
取次店に聞くと、雑虫を扱った図鑑としては売れ行きはかなり良いとのことで、とても好ましい
ことではないでしょうか。
以前、こうした書籍類は著者割引きで少しだけ安価で買えたものでしたが、最近はどこも
出版社の経営方針等で残念ながらこうした特典がほぼ無くなってしまいました。
よって本書についても諦めて定価で購入したところでした(当たりまえですが)。
定価で買った腹いせに、持ち上げてばかりなのもナンなので最後に憎まれ口を一つ。
語呂合わせで464(良い虫)にした(もとい、なった)のは偶然じゃないですよねえ?
(冗談です^^)
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理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。






