レインボーセンチのトラップ設置ついでにシルビアシジミ観察など(2017.10.8) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

レインボーセンチのトラップ設置ついでにシルビアシジミ観察など(2017.10.8)

中秋の名月を愛でながら団子も食ったところですが、ここ数日は夏の暑さが戻って来るとの予報が
出ていたので、最後の山地系レインボーセンチコガネのトラップ設置を行ってきました。

今季の(特に新産地を狙った)レインボーセンチの捕獲はあまり芳しくなかったので追加確認は殆ど
行っていなかったのですが、恒例の密度の濃いポイントならまあ大丈夫だろうとタカを括った次第。
(今年はそこでもダメかも(汗))

まずはトラップとなる牛糞の確保のため行きつけの牧場へ。
ここは自宅からは結構遠いのですが、他県からの採集者はまず来ないマル秘ポイントです。
今日も澄んだ青空に牧歌的な風情が漂い、ヨイですなあ^^

地元特有(高知県にも居るが)の品種、褐毛和種(いわゆる赤牛)も健在。母牛の方が人懐こくて
近寄ってきました。こうした牛との触れ合いの機会も来年からは暫く無くなるなあ。
その理由は追々とね^^

阿蘇一帯は牛の放牧が盛んな地域で残された「放牧王国」とも言われますが、実は近年はBSE等の
伝染病の懸念や熊本地震による放牧場の崩壊、畜産従事者の高齢化などによって放牧される牛の数が
年々減っているのが現状です。
一頃糞虫関係の書籍等で紹介されたことなどで各地から糞虫採集者が集まった時期もありましたが、
ダイコクコガネが採集禁止になったことや、前段の事由で放牧がかつてほど盛んではなくなった
ことなどから、他県からの採集者もとんと見なくなりましたね。
(相変わらずレインボーセンチ目当ての人は来るが^^)

糞もたんまり頂いたので、依存的に僅かに生息しているシルビアシジミを探してみました。
もう九州内陸部のシルビアはほぼこの辺りにしか生息していないはずです。

ところが、数年前まではそこそこの数が見られたもののほとんど飛んでいません。
昨年も同様の状況だったのでこの地における今後の生存がちょっと心配ですね。
虫の発生数は数年単位で上下することがあるので今は「底」の局面なのかもしれませんが、今後は
短・中期で留意すべきと感じます。

やっとシャッターチャンスを得た訪花中の♀。
♂は目まぐるしく飛び回り、地面に留まっても落ち着いてくれないのでなかなか被写体になりません。

来年からは暫くこの地のシルビアシジミを見ることは出来なくなりますが、いずれまた大量飼育を
目論んでいるのでそれまでは世代を繋いでいて欲しいものです。

帰路の途中、熊本地震の影響で1年半に渡り通行止めだった阿蘇山への登山道の一つが最近通れる
ようになったので、2年振りに阿蘇山のレインボーセンチを採るべくトラップを掛けてきました。
そのついでに撮った南阿蘇方面のカルデラの様子。あの山並みの奥の方に、阿蘇南外輪山特有の
セダカコブヤハズカミキリが居るんですよ^^(若干のブナ帯がある)

そして、下山後にカルデラを走りながら撮った阿蘇山(さっきまであの中腹に居た)。上の写真とは
カルデラを挟んでちょうど反対側を撮った関係ということになります。

うーん、まさに秋晴れに映える阿蘇カルデラの絶景だなあ。
まだずっと先の話ですが、終の棲家はこの辺りに構えようかと思ったり・・・
(そんなに先の話でもないか^^)

なお低地系のセンチコガネの捕獲はまだいけるので、その模様はまたアップします。

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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