地元・低山の虫たちにお別れ(2018.3.21)
引っ越しの日取りが直後に迫る中、先日の高山帯(九州山地への峠)に続き今度は低山帯の虫達に
別れを告げに行って来ました。
熊本平野は最高気温が20℃を上回る日も出てきており、菜の花に続き桜も開花し始めいよいよ
春めき立ってきています。
標高はせいぜい百メートルの低山のマイ・フィールド。
ポカポカした日差しを受けながら山道を歩くと、所々で自然の桜が咲いています。
よろしですなあ^^
ゆっくり歩きながら林縁を見渡すと、ヌルデの枯れ枝の樹皮下にカミキリの食痕を見つけました。
この主はヒメヒゲナガカミキリの幼虫で、既に材部に侵入し蛹室の中で前蛹となっています。
ヒメヒゲナガカミキリの仲間は本土~南西諸島に数種が分布し、タダヒメヒゲナガに関しては
九州中南部~熊毛諸島にかけては変異のホットポイントとなっています。
特に九州中部(つまり僕の地元^^)の個体は貴重なサンプルですが、基本的に僕しか採らないので
しっかり確保。かなり採ってきたはずですが何故か在庫が全く無いのが不思議@@
何かの視線を感じてそちらを見ると、仕掛けられたオリの中からイノシシがこちらをジッと見ています。
あなた、猪鍋になっちゃうのね。ある小春日和の出来事・・・
転がった赤松の枯れ木の樹皮下には大袈裟なマツノマダラカミキリ幼虫の食痕が付いています。
写真左側に荒い木屑で蓋をした食入口があります。本種はヒメヒゲナガカミキリと同属なので幼虫の
生態はほぼ同じ、すなわち樹皮下で成長した老熟幼虫は材部に食入し蛹になります。
材が結構太く運搬に困るのでこれは採集せず。
そしてイチョウヒゲビロウドカミキリのポイント、ニワトコ大木の前に来ました。
この木は山中の小さな公園の端にあり、運良く公園整備の伐採を免れたものです。
枝のあちこちの樹皮下には新旧のイチョウヒゲビロウド幼虫の食痕があります。
6月頃に地元に居れば夜間の見回りでこの木からイチョウヒゲビロウドが幾つか採れるのですが、
そんなベスト期に地元に居るわけはないので近年は全く本種採集の機会はありません。
地元に戻る頃にはこの木も無くなっているかもなあ。発生木は他にもあるので良いけどね。
数年振りに枯れ竹割りをして遊んでみます。
すると期待を裏切ることなく成虫越冬中のニホンホホビロコメツキモドキが出てきました。
久しぶりだなあ。
幼虫も居るでよ。
体重が軽い中齢までは糸で紡いだ巣に陣取っていますが、終齢になると巣は作らないようで
越冬成虫と同様に枯竹の空洞にコロンとしています^^
成虫となって春を待つハイイロヤハズ、そしてササセマルヒゲナガゾウも。
一本の竹から中央のササセマルヒゲナガゾウ幼虫を挟み、ニホンホホビロコメツキモドキの
老熟幼虫(左)と成虫(右)が出てきました。
ちなみにニホンホホビロコメツキモドキは同世代の場合、竹の一節に1頭ずつしか生育せず、
枯竹を一気に引き裂くときっかりと成虫が一節に1頭ずつ出てくるのが面白いです^^
さらに♀顔面の頬の形状が左右対称でないのも有名ですね。
帰路に熊本市街が見下ろせる桜の名所に寄ってみました。
まずは南方、つまり鹿児島・沖縄の方向。鹿児島に至る九州新幹線が見えますね。
遠方の山のそのまた奥が九州脊梁山地です。
これは方向としては阿蘇地方、そして大分県方向。遠望は阿蘇連山・九重山系に繋がる山々です。
思えば6年前、当ブログを始めた際にこの場所からのショットを初めての記事に使ったのでした。
その時は桜は満開でしたが本日は未だ開花したばかり、木によってせいぜい1~2分咲きでしょうか。
数日後には引っ越しなので、地元の満開の桜を愛でる機会も暫くは無くなるなあ。
再開の時まで、郷里よ、さらば。
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