死の番人(ムシ)^^(2019.2.6)
死の番人ならぬ、死の番をするという虫。シバンムシ。
虫屋には聞き慣れた名前ですが、その虫屋にしても実物を見る機会というのはそう多くありません。
図鑑を見ると意外と多くの種類が図示されており、未記載も多いとのこと。
スウィーピングやビーティングといった一般的な採集ではほとんど引っ掛かってこないため、実際には
地面に接した朽木や枯れ枝に生息しているケースが多いと推察します。
僕の場合、この仲間はカミキリ等の羽脱を狙って確保した木材から羽脱することがたまにあります。
で、今回這い出て来た死番虫。5ミリ弱程度。
沖縄本島にてアマミクスベニカミキリ幼虫を狙ったシバニッケイの枯れ枝から羽脱して来ました。
まあ、なんと面白い造形美だこと^^
調べると図鑑の図版に近いものがありました。それはイシガキトサカシバンムシで、分布域を見ると
石垣島のみが示されており、解説に「タブノキの枯れ枝より出た♂のみが知られる」とあります。
図示はされていませんが、同じ解説文によると近似種としてナミモントサカシバンムシというのが
居るようで、分布は九州・沖縄本島とあります。前種が沖縄に分布していないとは言えませんが、
同様にクスノキ科のシバニッケイの枯れ枝から出たことも考慮すると、本個体はナミモントサカで
良いでしょう(トサカもあるしね^^)。
シバンムシの中にも食指の動くものがあるので機会があれば意図的に探してみたいと思います。
もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。