コノハチョウ・ツアー(2020.6.17)
昨日までの数日間、沖永良部島で遊んできました^^
6月の沖永良部島は一昨年以来の二年振りとなります。
沖永良部島は既に梅雨が明けた沖縄本島に近いため、全行程が採集日和となり充実した虫採りが出来ました。
蝶とカミキリの五目採りを目論んで実施した遠征(奄美からは遠征とは言えないか^^)ですが、
コノハチョウの発生が極めて良く、次記事に取り上げるカミキリ関係の調子があまり良くなかったことから
「よし、今回はコノハ・ツアーだ!」とターゲットをコノハチョウ中心に据えました。
いつかコノハチョウを思う存分に採集したいとの夢を抱いていましたが、今回それが現実のものとなり
とても幸せな数日間となりました^^
早速、梢の上からお出迎え。
今回こういう風景を存分に堪能出来ました。
テリトリーを張りながら見晴らしの良いポイントに留まり、こちらの存在に気付くと(殺気を感じると)
サッと態勢をこっちに向けます。「ちゃんと見ているぞ」とプレッシャーを掛けてくるんですね^^
小賢しいヤツめ。へへへ。
同じ行動はクロヒカゲモドキなど同様にテリトリーを張る他の一部のチョウにも見られます。
好きですねえ、このしぐさ。人間臭くて^^(クロヒカゲモドキも大好物)
まあ、こっちが一枚上手だから難なくアミを被せちゃうんですが。
今回は存分に♂も♀も捕らえることが出来ました(♀は全体の1~2割ほど)。
ああ幸せだ。長年の夢でしたからねえ^^
スマートな♂。
ボリューム感が堪らない♀。
葉っぱではなくコノハチョウらしく木の幹や枝にもよく留まりますが、風景に溶け込むのでカメラが
被写体として感知しないらしく遠景ではどうしてもピントが合いません。
近付くとちゃんと撮れるんですけどね。
「あの」コノハチョウですから、ちゃんと葉裏にも下を向いて留まってくれます。
撮影者思いですなあ^^
こうした所に留まるとちょっと離れたら絶対に存在が分かりませんね。
翅を開くと分かっちゃいますが^^
蛇足ですが、沖永良部と言えばルリタテハも著名で一昨年は幾らでも居たのですが、何故か今年は
少なく明らかにコノハの方が多かったですね。多かったり少なかったり、複数種を狙う場合は絶対に
一度の来訪では済みません。珍種だったり、生態が不明なものを狙う場合はなおさら。
僕なんかこの事実を痛いほど知っていますが、一般の採集者にとっては残酷なファクトですねえ。
蛇足の蛇足、林縁を歩いていると何かキラキラしたものが目の前に降ってきました。
慌ててネットすると何とサツマニシキ! しかも大きな♀^^
なかなか目にする機会の無い美昼蛾、日本産は4亜種あり野外産♀を揃えるべく網を張っていますが、
これで残るは屋久島亜種のみ(屋久島亜種は7月のヤクシマホソコバネ狙いの際に度々目にするも
たまたま程度の良いものを得られず最も楽勝のハズが最後に残ってしまった)。
しかし沖永良部産の奄美・沖縄亜種が採れるとは思わなかった。すこぶるラッキー。
いの一番に展翅しました^^
さて、沖永良部島は国内で合法的にコノハチョウを採ることが出来る唯一の場所です。
沖縄産よりもやや小型とされ、それはそれで結構なポイント。ちょっとカッコイイです^^
裏のコノハ模様のパターンが沖縄産に比べるとちょっと少ないのですが、まあヨシでしょう。
一昨年は時期が一足遅くボロが目立ち、かつ雨にも邪魔されて殆ど得ることが出来ませんでした。
♀は一頭も採れず(泣)。
昨年は聞くところでは極めて発生が悪く、良い時期でも殆ど採れなかったとか。
今年は発生良く、しかも僕にとっては時期選定もバッチリで新鮮な♂・♀を存分に堪能出来ました。
採集適期はせいぜい5日~1週間程度なのでそこを外さなかったのはやはりヒキの強さ(キッパリ)。
もう成虫採集はいいから、老後にでも飼育がしたくなったら旅行を兼ねて母蝶を採りに来るかな^^
(老後は蝶・甲虫の飼育に舵を切る予定)
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