10年振りのソボセダカコブヤハズ(クロコブ)探索(2022.7.3) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

10年振りのソボセダカコブヤハズ(クロコブ)探索(2022.7.3)

※本記事は遠征前の予約投稿です。

梅雨に入る頃、九州山地の高標高のマイポイントでソボセダカコブヤハズ(九州南部亜種)の探索を
行ってきました。本亜種は他のセダカコブ群が茶色系であるのに対し、唯一の黒色系の亜種で
熊本~鹿児島のみに産し高い人気があります。僕はクロコブと愛着を持って称しています^^
前回投稿のフクチコブ(セダカコブ九州北部亜種)と同様に10年振りの越冬明けコブ探しとなります。
フクチコブは昼間に倒木を見るだけのジャブ採集でしたが、今回は夜間採集を含めた本格的な探索です。

これまでに採ったクロコブは安易に放出してしまっていたので、今年からはそれなりにマイコレを貯める
つもりで取り組もうと思います。
というわけで何時ものポイントへ向かったのですが、昼間にロケハンを行ってみると良い倒木が見当たら
ないので10年前とは別の谷へ場所を変えます。するとまあまあの倒木が数本あったので今回はこっちで
やってみることに。

腰を屈めて倒木の下面を注意深く見ていると「ポトッ」と何かが頭上から落ち枯葉の上に転がりました。
瞬間的に「コブだ!」と確信したので落ちた一点に集中し目を凝らすと・・・
やはりクロコブ。中型の♀でした^^

居ることが分かったので更に注意深く探していきます。すると、絨毯のように苔が密集した部分に潜む
クロコブ♀を発見。
何処に居るか分かりますか?

では、拡大してみましょう。


この木は2♀で終了したので別の良さそうな立ち枯れの暗い部分を見ていると、小さな♂が付いています。
「なんだ、ドンチビか。しかも片方の触角が折れてるし・・・」と安易に手を伸ばしたところ、それに気付いた
ヤツはちょっと跳ねるように落ちてしまいました。まあエエわい。不完のドンチビだったし。

昼間に疲れ過ぎると本チャンの夜間採集が辛くなります。とりあえず居ることが確認出来たので谷から
上がり、花を掬ったり、マイ・ハルニレ、オヒョウを掬ったり、スウィーピング採集をしたりして時の経過を
待ちます。

そして夜。林内でベースキャンプとなるナイター開始です。
10年前は相当谷の奥にまでナイター道具を持ち込んで設営しましたが、さすがにもうそんな体力は
無いので今回は少しだけ林内に入った所に設営、そして点灯しました。
其処から少し離れて撮影した様子。何かホラー映画にでも出て来そうな雰囲気を醸し出していますね^^

闇夜、オバQが怖い人にはこのテの採集は無理です。照らした立ち枯れがヒトに見えます^^
更に言えば方向感覚が鈍い人、斜面を登り降りするので足腰が弱い人、体力の無い人も無理でしょうね。
遭難や滑落等の大事故に繋がりかねません。
ナイターの光は言わば命綱ですが、不慮的に発電機が止まる可能性もあるし、光源から遠く離れて
しまうと強い光でも木々や斜面等に遮られてさすがに見えなくなります。よって要所に幾つかの
カンテラを灯しました。

(参考)
10年前のクロコブ探索の様子。カンテラも命綱に。

10年前と同じように35~40度程度はある斜面を行ったり来たり、登ったり下りたりして倒木や
立ち枯れをライトで照らしていきます。
すると、昼間には物陰に隠れて見つからなかったクロコブが活動している場面をポツポツ見ることが
出来ました。




一組しか見つけられなかった交尾の場面。心底嬉しかったですねえ。こんな場面を直に見れる人なんて
そうそうは居ませんから。♂♀共にそこそこ大きいのもヨシでした^^


数時間は頑張れたのですが、さすがに還暦前ともなると10年前のようにははつらつと動けず、足腰が
痛くなるのも早いし気力が失せるのも早い・・・というわけで午後11時頃には採集を終了しました。
10年前はあと少しは頑張れたんだけどね。
でも、クロコブはその時とほぼ同じ位の数を見ることが出来たので大満足でした^^

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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