屋久島産ミヤマカラスアゲハ秋型を作出中(2015.8.13)
久し振りの「飼育室から」です^^
今夏の屋久島遠征ではとても虫が少ない中で苦労したものですが、その中で目立ったのは
ミヤマカラスアゲハの多さでした。
例年はこれほど多くはないのですが、ツマベニチョウやウスキシロチョウと共に暫しの楽しい蝶採集の
ターゲットになってくれました^^
屋久島産は南限のミヤマカラスアゲハとして、アキリデスが好きな蝶屋さんの間では結構な人気者と
なっています。
冬季キリシマミドリシジミ屋久亜種の採卵に来る人は居ても、そのほか魅力的な特産種等がほぼ居ない
この島までシーズン中に遠征して来る蝶屋さんは殆ど居ないでしょう。
僕はここのところ何年もヤクネキ(ヤクシマホソコバネカミキリ)のシーズンに半月ほどはこの島に滞在
しますが、蝶屋さんの姿を見たことは未だ一度もありません。
屋久島産ミヤマカラスアゲハはコレクション・フェア等でも殆ど見た記憶が無いので、本土への供給量は
相対的に少ないものと思われます。
何を隠そう、僕も大のアキリデス・ファンなので野外品と格闘したのですが、やはりこうした大型の蝶は
翅が傷み易いためなかなか完全品が採れないものです。
とりあえず♀は綺麗な個体を幾つか確保できましたが、♂は飛び古したものが多く確保は断念しました。
そうした中、♀のボロが採れたので久し振りに「蝶の飼育」をしてみようかと思い立ちました。
特に遠征中は蝶の採集・飼育をやらないという禁を破っての試みです。
まあ、それほどこの島のミヤマカラスアゲハを渇望していたということなのでしょう^^
下が愛車のカーゴに吊り下げた人工採卵のための装置。
100均の洗濯袋と針金、クリップでちょちょちょーいと完成^^
これは産卵させるためのカラスザンショウの小枝。
カラスザンショウは水揚げが良いのでこうしておくと結構モチが良く、飼育を始めてからも野外から
採って来る際に使える方法です。
これらを人工採卵容器内にセットします。
固定には洗濯袋の外側からクリップで留めてやれば簡単^^
あとはこの中に母蝶を放り込み、定期的に給餌し続ければOK。
アゲハ類(グラフィウム属を除く)はかなり人工採卵が楽なグループで、数十卵レベルなら簡単に
入手することが出来ます。産み始めの♀なら3ケタの採卵も全く難しくありません。
ただ、今回使用した♀は殆ど産卵が終わっていたようで、ご臨終までに40卵ほどを残してくれた
のみでした。まあ、思い付きの試みだから今回はこんなもので良いでしょう^^
で、いきなり現在の姿です^^
遠征中や帰還後はなにかと忙しく、産卵中や孵化、初齢幼虫の写真は撮れませんでした。
あしからず。
通気性を考えてフタの一部を切り取り網を挟み込んだ飼育容器を作りました。
アゲハ類は湿度に極端に弱く、特に夏季は暑い場所で飼うとほぼ全滅します@@
密閉容器で飼うなんてトンデモアリマセン・・・
この点は春先に容器内で安易に飼えるゼフィルスなどより余程難しいグループと言えるでしょうね。
この中でスクスクと育つ2~3齢幼虫たち。
本来は春型を得たいのですが時期的にちょっと早いので、冷暗所で飼うのは止めて秋型として
育てることにしました。
8月下旬~9月頃に母蝶を採れば冷暗所で飼育することにより美しい春型が作出出来るのですが、
来春も早くから遠征に出る予定なので羽化成虫の取り込み、展翅も出来ません。
それに秋型の標本も必要なので(屋久島では年4回の発生ともされている)、妥当な判断でしょう^^
まだまだ厳しい残暑が続くので飼育もそれなりに大変ですが(大食漢でもあるので^^)、出来るだけ
生存率を高くすべく工夫しながら飼育を続けたいと思います。
途中経過はまた報告しますね。
もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。







