スジホソハナムグリ | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

スジホソハナムグリの滑空するオモト岳(2015.4.17)

昨日、今季三度目のオモト岳登山を行いました。
せっかく4月からの採集規制を回避出来たものの、一昨年と同様に今年は春の天候不良が際立ち
登るチャンスがなかなかありません。

4月も最上旬の数日はなんとか良かったのですが、その後は酷い低温傾向が続いており、昨日から
やっと額面上の温度は一応戻って来つつあります。
ところが日中でも日陰の風はひんやりしており、夜は冷えた強風が吹きすさびます。

そうした中、昨日は天気予報を睨みながら今日しかないな、と思い行ってきたわけです。
しかし、そこそこの天気で気温予測も申し分ないのですが、山中での体感温度は低いんですね。
然るに虫の動きも良くないのですが、それ以上にこれまで見たところ、今年の石垣島における
虫の発生状況はかなり悪い印象です。
年によりこの状態は変わるので仕方がありませんね。現実は受け止めて先へ進むとしましょう。

さて、石垣ではここでしか見られないのがスジホソハナムグリ。
晴れた日の午後、主に山の上部で山道に沿って低く滑空します。
地上2~30センチから腰の高さ位までを大きな黒いハエのようなものが「ハエにしてはゆっくりだな」
というような飛び方をしていれば本種です^^

ネットすると一瞬、擬死状態となります。

でも直ぐにスタコラ動き出し、素早く下羽を出して「プン」と飛んでしまうので注意しましょう。
撮影中に2頭も逃げられました^^


時として多くが発生する年があり、かつて僕も美味しい思いをしたことがあります。
その日は汗だくになりながら山道を行き来して多くの本種を掬い採ったものです。
ただ面白いことに、翌日はほぼ同じ気象条件だったにも拘わらずわずか数頭しか現れず
キツネに摘まれたような感覚を味わいました。
どうもこの手のワケの分からない虫にはしばしば翻弄させられるものです。

昨日は涼しいこともあり、また発生末期でもあることから数頭しか見られなかったのは
順当でしょう。
全く得られない年も多いので、ラッキーだったかも^^

蛇足ですが、ムネモンウスアオカミキリの大きな♀もまた確保出来ました。
今度のヤツはほぼ無傷で良好な個体でした^^
まあトータルで登った甲斐はあったかな。

そして今日はもうオモト岳は全山が雲の中。
これから5日程度は雲りまたは雨の予報で、また暫く動き難い日々が続きそうです。
今年は楽で良いなあ~。

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