クロシジミ、阿蘇草原にはまだまだ健在(2014.8.27)
阿蘇の広大な草原には全国的に少なくなった昆虫がまだまだ生息しています。
蝶の分野で言えば、その一つがクロシジミでしょう。
全国的に減少が著しい蝶で、僕が6~7年前まで居た東京近辺では富士山周辺がまだ確実に
生息していることを知る唯一の地域でした。
会社員時代は蝶のみを対象とした採集を行うことも多く、山梨県側の富士山の裾野も良く訪れた
フィールドです。
その中でも頻繁に通った北富士演習林はクロシジミの残された産地の一つとして有名でしたが
採れてもせいぜい1~2頭で、最後には全く見ることが出来なくなっていました。
関東各地の蝶友と話していても、「昔は此処にもクロシジミが居たんだけどねえ」という話ばかりで、
既に狙って採集出来る蝶ではほぼなくなっているという重い現実を受け止めていたものです。
ところが、地元のフィールドにはそのクロシジミがまだまだ健在なのです^^
草原の中を歩いていると、クロシジミは不意に灌木から飛び出して来ます。
ゼフを一回り小さくした程度の大きさで、より不規則に飛び回り直ぐに近くの植物や地面に留まるので
直ぐに本種と分かります。
地面の草に留まった♀。
もうこの時期になるとほぼすべてが腹ボテの♀ばかりです。
灌木に留まっている♀。
これらもかなり裏面が白いですね。もちろん黒っぽい色調の個体も居ます。
全部で20頭程見た中で唯一の♂。
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