ミドリナカボソタマムシ、やはりオオバギの葉も後食(2015.4.11) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

ミドリナカボソタマムシ、やはりオオバギの葉も後食(2015.4.11)

最新の知見を網羅し、大きく鮮明な標本写真を多用した図鑑が先般発行され、人気の昆虫たる
タマムシに目を向け直す虫屋さんも多いと思います。

もちろんタマムシも大好きな僕は、遠征前に八重山方面のタマムシをリストアップし直してみたのですが
まあ、種類の少ないこと(しかも個人的にあまり食指の動かない微小系が多い)。
そして採れる種類は簡単に採れるが珍しい種類は滅多に見る事が出来ない、といった点はこっちでも
同じですね。

石垣もここへ来てタマムシ類が目に付くようになってきました。
もちろん簡単に見つけることの出来る種類ばかりですが^^

良い一画を見つけると、アカメガシワの葉を後食しているとても美しいミドリナカボソタマムシを
見る事が出来ます。
サビナカボソタマやミヤマナカボソタマ等の同属の他種と同様に、居る木には数頭が集まっている
ことが多いですね。


本種はアカメガシワでしか見たことが無かったのですが、昔から図鑑には他の後食植物として
同じトウダイグサ科のオオバギが挙げられていたのが気になっていました。
オオバギと言えば正直見掛け倒しで、大袈裟な花には何も集まらないし枯れた枝にもカミキリ等
食材性の虫が殆ど集まらない、虫屋としては面白くない木です。
葉っぱを見てもミドリナカボソタマはおろか、他の食葉性の虫もまず見たためしがありませんでした。

ところが今般、かなりミドリナカボソタマが居る一角で、ようやく本種がオオバギの葉を後食している
場面に出くわしました。

ミドリナカボソの大部分はアカメガシワに集まっていたのですが、その隣にあったオオバギに2頭だけ
見出すことが出来ました。
ただどう見てもあぶれた奴が仕方なくこっちを齧っているように見え、好んで食するホストとは言えない
感じでした(ただしこの木のみ食痕の量は多かった)。
図鑑にホストとして同列に記述されていても、本例のように嗜好の差が確実に存在する場合も多いので、
こうした観点で虫の生態を観察してみるのも面白いでしょうね^^

次はハマセンダン(ミカン科)で採れるツマキナガタマムシです。

局所的である上に個体数はあまり多くなく、ハマセンダンはかなりあっても居る木と居ない木が極端です。
かつてより意識して採る人が増えてきましたが、決して一般的とは言えないようです。

小型ですが綺麗なタマムシですね。
栽培ミカンを食べるミカンナガタマ類とはちょっと趣きを異にしています。

ヤエヤマクリタマを狙ってシイを掬っていると、ポツポツ入ってくるのがオオダンダラチビタマ。
大き目のチビタマで、この類としては石垣には先日アップしたアサヒナヒラタチビタマと本種くらいしか
居なかったんじゃないかなあ。

TG-3のお陰でこんな微小虫の拡大写真が撮れるようになり、斑紋も良く確認出来るようになりました。
(深度合成機能も、こうした静止してくれる虫にしか使えませんが)
チビタマとは言え、意外と綺麗な種類ですね^^

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

お問い合わせはこちらからどうぞ

  • Yahoo!ブックマークに登録する
  • はてなブックマークに登録する
  • livedoorクリップに登録する
  • newsingブックマークに登録する
  • del.icio.usブックマークに登録する
  • ニフティクリップに登録する
  • RSSを購読する

次の記事 »
前の記事 »
トップページへ » 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に) TOP » タマムシ » ミドリナカボソタマムシ、やはりオオバギの葉も後食(2015.4.11)