ノブオフトカミキリを材で採る(2012.7.26)
僕は与那国島が大好きです。
台湾に近い日本最西端の離島で、石垣島や西表島とはまた違った風情があります。
産する特産種や特産亜種も多く、八重山を訪れる際は必ず行程に組み込んでいます^^
最初に与那国島へカミキリの採集に行ったのは会社に就職した年のGWでした。
今では自由気ままな生活をしていますが、会社員時代はGWか年末年始しかまとまった休暇が
取れませんでしたからね。
その時に与那国島の最高峰である宇良部岳山頂のシイのビーティングで採ったのが特産種の
ノブオフトカミキリでした。
憧れのカミキリでしたから、その独特で美しい薄青の色合いに魅了されたものです。
それから何度か与那国に通ううちに、ノブオフトや同様に特産種のウスイロフトの材採集も会得
することになりました。
両者の食性はかなり異なるのですが(ただし食べ方はほぼ同様)、今回は材中のノブオフトを
簡単に紹介しますね^^
これらは全て数年前の春季に確認したものです。
まずはホストであるシイ生木中の終齢幼虫です。
フトカミキリってこんな顔をしているんですよ^^
これは若齢幼虫ですね。
樹皮下から一気に材部に入った食痕も確認出来ます。
次いで蛹です。
そして蛹室の中の新成虫です。
僕が八重山に初めて行った約30年前は、「ノブオフトはGWの頃に宇良部岳山頂のみで採れる」
という知見しかありませんでしたが、今ではそれは正しくない事が分かっています。
低標高の他の地域にも居るし、出現時期は秋まで結構長い期間に及びます。
今回紹介したとおり、春の時点で幅広いステージが見られるわけで、これらが順次屋外で活動
するのが想像できますよね。
材採集をしていると、よく分からなかった生態の一端を埋める事が出来て有益なんですよ^^
※現在管理人「自由人」は屋久島・大隅半島遠征中です^^ 本記事は事前投稿です。
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