カミキリ数種の幼虫・蛹を確認(2017.3.19) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

カミキリ数種の幼虫・蛹を確認(2017.3.19)

何時もの八重山の春らしく、天気予報は外れまくり。晴れが続くかと思えばまた雨になる。
相変わらず天気は良くありませんが、晴れ間にカミキリ数種の材採集をしてきました。

まず、ヤシ科のクロツグの枯れ枝に付くヨツスジカミキリの幼虫。
食痕のある枯れ枝の樹皮を剥ぐと、終齢幼虫が現れました。

この幼虫はなかなか背面が見える体制を取ってくれない(常にひっくり返っている)ので、いつもツラが
撮り難く苦労します。

反り返った時に、エイッ、パチリ。
こんな顔です^^

細枝中に作った蛹室内に居る前蛹の様子。

本種は分類的にウスアヤカミキリに近く、成虫は形態的にもいわゆる「ひょっとこズラ」なところが
似ていますが、周年発生でいつも様々なステージが材中に混在している特徴も同様です。

材を幾つも分解すれば蛹や新成虫も出てくると思いますが、後の管理が面倒なので材を追加採集する
だけにしました。

次いでこれも得意なサビアヤカミキリの材を探してみます。
今年は竹に食痕があまり見つからずちょっと焦りましたが、いきなりサナギ・ビンゴの材に当たりました。
枯れ竹の上部を取り除くと、蛹の頭部が見えます。

カミキリ屋さんでもサビアヤの蛹をまじまじと見る機会はそう無いでしょうから、一旦取り出してみましょう。
まず腹面から。

側面から。
デッパな面構えがよく分かりますね^^
そしてツルツルした竹にしっかり留まるための強靭なアンヨも発達しています。

前蛹も出たので、幼虫の頭部・前胸を参考までにアップしておきましょう。
カミキリの材採集をする人でも、本種を採ったことのない人は多いと思いますので。
お分かりのとおり、幼虫も蛹もかなり黄色味が強いです。


林縁のシマグワの枝が恐らく強風で折れ、途中で引っ掛かっています。
見るとカミキリ幼虫の食痕だらけのようです。

太い部分にあるのはヨナグニキボシの食痕。
樹皮下を食った後、材中に食入した穴が分かりますね。

細枝はどこもかしこも食痕だらけ。

蛹室に居るのはハヤシサビカミキリの蛹。いっぱい居る^^

こちらは様々なカミキリの脱出口と、ワモンサビカミキリ幼虫。

残念ながら、これだけたくさんのカミキリのマンションとは言っても全部が普通種。
永年与那国に通う僕はもう採りません。
ただ普通種でも島毎に大抵はどこかしら特化しているものなので、八重山初心者のうちは丁寧に
拾っておいた方が良いです。

こうした美味しい材を見つければ一網打尽という例をご紹介しました^^

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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