やっと完結、ヤクマルバネコブヒゲカミキリ探し(2019.8.3) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

やっと完結、ヤクマルバネコブヒゲカミキリ探し(2019.8.3)

今季屋久島でのちょこっと成果の第三弾です。

「屋久島でやりたくない採集は何か?」と尋ねられたら、真っ先に「ヤクマルバネコブヒゲ探し!」
と答えます。それほどコブヒゲカミキリの最高峰たる本種の採集は過酷を極めるんですね。

採集するのが困難なのはまず出現期にあります。多数の採集者がやって来る7月中旬の海の日前後
では居ないことはないが未だ早過ぎます。そして採集者の殆どはネキ類をターゲットにしており、
睡眠時間や体力を奪われる高山帯での夜間採集を行おうとする気力がハナから無いこと。
珍種イメージが強過ぎて最初から「無い」ことになっているのも事実でしょう。

そして最大の理由は夜の高山帯林内をライトを照らしながら徘徊する勇気が持てないことにあるのでは
とも思います。やった事のない人には想像もつかないと思いますが、屋久島高山帯の闇夜は「荘厳」
過ぎます。道から離れ林内に分け入った途端、2~3抱えもある大樹がゴロゴロ、無数の苔生した
倒木や立ち枯れ、轟音を伴う沸き沢、ヒンヤリした空気、それらのいずれもが畏敬の圧迫感をもって
身に迫って来るのです。気の弱い人なら一歩も前へ進めないでしょう。

今年は何故か少なかったがヤマビルの多さもこの森を敬遠させている理由の一つです。
例年なら少し歩く毎に長靴をチェックする煩わしさを強いられるのです。
噛まれたらこの上なく意気消沈するし。
(天敵ヤマビルの話は長くなるのでこのヘンにしておきます)

以上を乗り越えたとして、冒頭の話に戻りますが本種採集をやりたくない本当の理由(本音)は
「努力に見合った成果が得られない」ことが最初から分かっているからなんですね。
これはヤクネキ等にも言えることなのですが、誰もそんな苦労を他の虫に対してもまたしたくない
わけです。その気持ち、よーく分かります。

でも、僕はこの数年それを果敢にやりました。
やらないとコレクションが作れないから。理由はそれだけです。
今年ネキ類がダメなのはほぼ分かっていたが敢えて屋久島入りして後半戦を戦ったのは、今年で
嫌なものは片付けて早く身軽になりたかったからです。
そして今年運良く割と成果が上がり、ようやく身軽になれました^^

コブヒゲ類の「定位置」というのは基本あるのですが、反面何処に居ても不思議ではないという
側面もあるのが厄介。
これなんか何処に居るか分かりますか。これ一瞬で見つけられなければ多分あなたに本種は
採れません。ライトの光を当てるべき対象だらけなので目の焦点が直ぐ次に行ってしまうので。

何か障害物が触れている場所もポイントです。目に入るのは一瞬なので見逃さない事が大事ですが。

いいねえ。タダマルバネコブヒゲとは雲泥の差、この拡張高さ。
これなんか超特大の♂で嬉しかったなあ。

ありえないヤクマルバネコブヒゲの二連発。こんなの二度と無いでしょう@@
見つかっても数時間に一頭、がデフォルト。見つからない日も当然あります。

何の変哲もない細い生木の上でコーリングしている♀。こんな分かり易い場面、滅多にありません。
第一、こんなとこ照らす? 普通なら居るわけないじゃん・・・

というわけで去年までのストックに加え、今期7月最終週を費やしなんとか想定コレクション数を
確保しました。これで一旦、屋久島高山帯の徘徊採集は卒業です。
(ヤクコブは飼育でも増やせるからそっちの方針でやります^^)

この数年、キツカッタなあ。朝も昼も、夜も、いつも採集だったからね。
来年からの屋久島はネキ採り、ハナカミキリ掬い、ナイターなど楽しくラクなことしかしないもんね^^

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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