失敗のリュウキュウムラサキ飼育(2019.11.29)
前に奄美産リュウキュウムラサキの飼育を始めたという記事を掲載したところですが、実は大きく
失敗しています。
生き残っている幼虫は僅か数頭・・・
理由は簡単で、採卵に使ったイノコヅチの葉が時期的に堅く、孵化した幼虫が齧れずにほぼ死亡して
しまったからです。
またイノコヅチは基本的に暗い環境にしか無いし、いざ探すと意外に見つかりません。葉っぱの
数も少なく葉が柔らかい時期であっても多頭飼育には向かないでしょう。
やはり本種の飼育には早くからオールマイティのサツマイモの葉を用意しておかないとダメですね。
一応、スーパーでサツマイモを買って水耕栽培してみましたが、ここまで育つのに2週間ほど掛り
間に合いませんでした。土植えして来年使うことにしましょう。
また、この時期になると奄美と言えど20℃近くまで冷え込んで来ているので未だ若齢の幼虫は
低温に耐えきれないかもしれません。
イノコヅチの問題、母蝶からの採卵は9月中には終えておく必要がありそう、幼虫の生育速度が
やたら遅い(時期の問題か?)等の周辺情報が分かっただけでも収穫かな。虫屋は日々勉強なのだ。
ちなみに上の写真で飼育に使っているのはイラクサ科のツルマオというもので、奄美なら何処の路傍にも
普通に在るイラクサの仲間です。不埒にも奄美より北には分布せず九州に戻った後は使えません。
しかもリュウムラの幼虫はよく食べるのですが残念なことに採卵には使えません。
アオタテハモドキにおけるオオバコみたいなもんか・・・
蝶の飼育は簡単なようで奥深いところもあり、程よい頭の体操になります^^
もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。