コバルトヒゲナガコバネカミキリを割り出す(2021.2.7)
今日の奄美大島の気温は20℃ほどまで上昇、無風の晴天でポカポカ。
このチャンスを逃してはならじと山へ行って来ました。新年2度目の採集で、未だリハビリ期間のため
前回と同様2~3時間の運動です。
ススキの穂の後ろに見えるのは冬景色の奄美の山肌。奄美と言えど常緑樹ばかりではありません。
気温は鹿児島南部と沖縄の中間くらいだから、山の感じもそんなとこと思えばよろし。
今日は何をすんべと思いながら林縁を見回すと奄美では少ないカラスザンショウが何本か見えます。
コバルトヒゲナガコバネカミキリでも探しますかね。
実はヒゲナガコバネの仲間、ホストや幼虫の植樹の食い方などはよく知られているものの、いざ探すと
なかなか良い材が見つからないものです。
カラスザンショウは元々枝数が極めて少ない上、枯れている枝などほぼ皆無、枯れていても古い場合が
殆どで成虫に当たる確率はとても低いのです。
比較的カラスザンショウの本数が多い種子島のツヤルリヒゲナガコバネ(コバルトヒゲナガの代置種)
も当たったのは僅か数本の枝でしたから、意外とカラザンが少ない奄美でコバルトの材を当てるのは
至難の業なのです。
枯枝を探して確認しても樹皮が剥がれた木部にコバルト幼虫の食痕は全く見い出せません。
それでもようやく見つけた幾つかの食痕跡のある枯枝を割っていくと・・・
遂にコバルトヒゲナガコバネの♂が出てきました。
なかなか見れない側面からのショット。胸・腹部の白い帯が特徴的です。
ただ、この1頭以外は全く見つからず、2頭目以降は次の材探しか野外採集までお預けとなりました。
本種はあまり個体数を確保していないので今春はなんとかしたいですね。
累代飼育が上手く出来れば良いんだけど、理論的には簡単でも常に上手く行くとは限らないんだよなあ。
まあ、頑張りましょ。
もっと詳しく知りたい事や
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