優柔不断な昆虫^^(2012.12.8)
パソコン内のデータを整理していてコレを見つけました。
1年ほど前ですが、面白かったのでポータルサイト脇に出ていた某携帯会社(マル分かりですね^^)
の広告をコピーしていたのですが、忘れていたんですね^^
トゲナシトゲトゲ。
トゲトゲというハムシの概念を知っている我々虫屋なら、まあ、「おもろいやん^^」となりますよね。
そう言われれば優柔不断だよなあ、と^^
でも次の瞬間から、ある妄想が頭から離れなくなってしまったんですよ。
「コレを理解できる一般人がどれほど居るんだろう?」って。
だって、トゲトゲ自体を知らない消費者が、このプチウイットな笑いを瞬時に理解できるわけはない
ですから(まあ語呂だけで楽しめ、ってことなのかもしれませんが)。
「え? とげなしと、げと・・・ 何だろ、コレ?」
ちょっと気になった一部の人がパソコンで検索。
そしてその中のごく一部がハムシの概念、トゲトゲの概念を知る。
普通の人がわざわざエネルギーをかけて理解しようとするのは多分この辺りまででしょう。
いきなり専門用語が羅列されたウィキペディアが出てきて、それを読み込む人なんて、ねえ。
だから、トゲが無いトゲトゲハムシをイメージするに至り、「ああ、そういうことね・・・」に辿り着く人なんて
その中のごくごく一部と推測できます。
何百万円も掛けたであろうCMなのに、そこまで行き着いた人は虫屋を除くと日本で3人位では
ないかしら@@
そして、かつて企業人だった頭が次のように考えていました。
「このCM、一体どんな過程で日の目を見たんだろう・・・」
まず、どういうわけでこんなネタが企画会議の俎上に上ったのかが全く理解できません。
恐らくは言いだしっぺが虫屋か、知人に虫屋が居る職員である可能性は高いですね。
あるいは最高決定権者の近辺に虫屋あるいはなぜかこの話に大ウケした人物がいて、強力に
この話を進めさせたのか・・・
まあ、その辺の初動は良いですわ(いくら考えても分からないし^^)。
とりあえずは企画会議で(紆余曲折の末^^)なんとか固まったと。
気の毒なのが稟議書を持ち回って決裁を取らなければならなかった担当者です。
まずは本人自体がこの概念の面白さを十分に理解して頭に入れていないといけません。
お偉いさんに対して説明しているとき、詰まってしまったらハンコを押してもらえないのですから。
語呂で楽しむとは言っても、お偉いさん方に意味を分かってもらわなければなりません。
本当に気の毒^^
担当者:「部長、次の○AHOOさんに載せるCM、コレで行こうと思うんですけど(汗)」
部長:「ん? とげなしと、げと・・・ 何だこれは。」
担当者「(やっぱりそうだよなあ) えっとですね、ハムシという虫が居てですね、本当は背中がツルッと
してるんですけど、でもその中にトゲトゲという一群がいるんです、(だよな(汗))・・・。
あ、これがハムシの写真ですがこんな風に(汗)・・・」
部長:「・・・・・・」(ムシが主題と聞いてすでに不信感。チラ見のみ)
担当者:「(ちゃんと見てよ) で、そのトゲトゲというのは本来はこの様にツルッとしていなければ
ならない体にトゲトゲと言うか、トゲみたいなのが・・・」
部長:「何だ、そのトゲみたいなのってのは。」
担当者:「(おかしくなってきたぞ(汗))、えっとその前にこのCMの面白いところと言うのは・・・」
部長:「ちょっと待て、そのトゲとかトゲトゲとか意味が分からんじゃないか。」
担当者:「(やっぱそっち行くかあ(滝汗))、そうですよね、トゲですよね・・・
トゲが無いトゲトゲのことなんですけど(小声で)、えっと・・・
部長:「だからトゲとかトゲトゲって何だって聞いてるんだ!」
担当者:「だからトゲトゲというのは、アッ、ここにトゲトゲの写真があるんですが、本当はこのように
トゲがないといけないんですけど・・・(息も絶え絶え)」
部長:「もう何言ってるのかわからん! 担当のキミが分かっていないでどうする!」
課長を呼べ、課長を!」
なんてね^^
目に浮かぶなあ、そんな図が。 課長だってたまらんでしょう^^
さらに部長の上の理事とか役員、そして社長までどのようにして行き着いたのか・・・
どれだけの時間と、汗(と血)が流れたのか・・・
その結果、「で、何が面白いんだ?」、なんて言われた日にゃあ・・・
担当者や担当課長の寿命は相当縮まったでしょうね^^
この担当者、トゲナシトゲトゲをこの上なく憎んだのは間違いありません。
(当ストーリーはフィクションです^^)
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理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。