低標高の白イタヤカミキリ(2022.5.27)
地元熊本(恐らく九州に居るものは全て)のイタヤカミキリはエリトラの灰色部分が白色に置き換わり
大変美しい型となります。僕はこれを独自に「白イタヤ」と呼称しています。
そして、これまで白イタヤは九州山地の高標高地点の1頭(これは面白い記録)を除き、阿蘇周辺でのみ
確認しており全て山間部での出会いでした。
ところが先日、採集の帰りに寄ってみた河川中流域の河岸で、ヤナギの枝を這う白イタヤを発見。
え~、平地の近くにも居るんだ、と思わず声が漏れてしまいました。
下はその際に撮った写真です(遠景では虫体がボケてしまった・・・)。
じゃ、当然もっと居るだろうとビーティングネットを取り出して目に付くヤナギの枝を叩き廻りましたが、
追加は得られず。
ルッキングで見つけたのは♀なのでこの標高だと既に最盛期を過ぎているのかもしれませんが、
他に全く得られないのはちょっと解せません。
あるいは居る、とは言っても場所的に極端に少ないのかもしれません。基本的に阿蘇でも少ないしね。
確か中学生の頃、自宅近くの河川脇にあったヤナギに多くの大きなカミキリ幼虫の加害痕があったので
「イタヤだ!」(当時は採ったことが無かった)と喜び勇んで加害枝を箱一杯採ったものの羽脱したのは
全てゴマダラカミキリ・・・
その忌まわしい記憶から河岸のヤナギにはこれまで全く注意を払ってこなかったのですが、これで
事情が変わりました。
確かに失敗したヤナギ材は自宅近くの平地、最下流域のものだったのでゴマダラだったわけですが、
中流域まで標高を上げるとイタヤが居る確率が出て来るという事実が分かり収穫でした。
採集帰りにちょっと寄った場所で思い掛けなく大きな成果を得ることは実はかなりあります。
今後もチョット閃いたら「チョイ寄り」を敢行し、色々と知見を増やしていこうと思います^^
もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。