竹依存性の虫達にも遊んでもらう^^(2023.3.25) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

竹依存性の虫達にも遊んでもらう^^(2023.3.25)

もはや僕の専売特許のようになってしまっている^^、(枯)竹を食う虫達の今を見てきました。
タケ食いの虫達の幾つかは冬の時期に独特の生態を見せるので、やる事の少ないこの時期に格好の
ターゲットになってくれます。

ここは熊本市の西部から連なる低山帯。
自宅から30分以内で行ける手頃なポイントなので昔からよく通っています。

メダケの竹林。枯れた竹を一つひとつ物色します。

すると・・・
まず出て来るのは成虫で越冬中のニホンホホビロコメツキモドキ。
スマートで符節の広がりが小さいのは♂です。

こちらはやや体形が幅広く符節が大きく広がる♀。左頬が張り出すというなんとも不格好な頭部を
持つ唯一無二の存在。不動の人気を持ちます^^

♀はタケの一節に一卵ずつ産卵するので、全てが上手く育つと竹を割り割いた際に節毎に1頭ずつの
本種が現れ壮観です^^
ちなみにこれは本種が脱出のため予め作っている「仮脱出口」。皮一枚で樹皮スレスレまで齧っており、
脱出間際に最後の一齧りで穴を貫通させるものと思われます。

この時期の枯竹に付きもののハイイロヤハズカミキリ。自然状態で採ると意外なほどに少ないですが、
中にはびっくりするほど小型の個体が居ます。普通は竹の本軸部分で育ちますが、小枝部分で成虫まで
育ってしまうと極小個体となります。小指の大きさと比較してみてね^^

ちなみに此処にはウスアヤカミキリ原亜種も居ますが、ハイイロヤハズよりさらに少なく南西諸島のような
個体数の多いタイプの虫ではなくなることに注意すべきでしょう。今回成虫は全く現れず、小さな幼虫が
やっと1頭確認出来たに留まりました(写真撮らず)。

そして本来の目的の一つ、ササセマルヒゲナガゾウがやっと1頭(♀)現れました。竹に付くヒゲナガゾウ
として著名ですが、決して多い虫ではありません。

本個体が入っていた蛹室。竹の節付近を食害し木屑を一杯に詰め、その中に蛹室を作りその中で成虫越冬します。

今回主目的の某ヒゲナガゾウムシも確認出来ましたが、これは現在研究者と共に詳しく調査している段階
なのでいずれ公表したいと思っています。今回決定的な画像を撮れましたが今は控えておきましょう。
低山帯原生林のポイント、シーズンの竹林には上記に加えタケトゲハムシやホウアカオサゾウムシ等も
現れます。今シーズンもゴチになります^^

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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