ハラグロオオテントウとムネホシシロカミキリ材探し(2012.5.1) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

ハラグロオオテントウとムネホシシロカミキリ材探し(2012.5.1)

夕刻から雨という天気の中、数時間の隙間時間を利用して「クワに付く虫」の状況を
見に行ってきました。
ここは自宅から30分ほどのクワの木が僅かに点々と残るポイントです。

私の住む熊本に限らず、鹿児島など九州では養蚕が全くと言って良いほど廃れてしまったので
クワ畑がまるでありません。
東京に居た頃に感じていましたが、関東などの方がよほどクワ畑は残っています。
クワの木で採れるカミキリと言えばトラフカミキリですが、九州ではこのトラフが
もうほとんど採れません。九州各県の友人も嘆いているところです。

マイポイントも私が高校生の頃まではクワ畑が結構あり、トラフをはじめムネホシシロカミキリ、
キバネアラゲカミキリがそこそこ居ましたし、大き目のクワの幹にはクワゾウムシが相当這っていました。
クワキジラミと関係の深いハラグロオオテントウも必ず得ることができました。

ところが、私が東京で過ごしていた四半世紀のうちにクワ畑は全く無くなり、
これらの虫達も切られ損なった畑の脇にわずかに残るクワでなんとか世代を繰り返している状況です。
採りに行って「ボウズ」ということもしょっちゅうです。

今日はまず、昨年見つけた河川の脇に残る数本のクワを調査しました。
クワ畑が無い以上、これらの虫は大きな河川脇に自生するクワで探すのも一手です。

枝葉を見始めて十数分、ようやくハラグロオオテントウが見つかりました。
この日本最大級のテントウムシ、なぜか一度に採れる数はほんの数頭です。
単発のケースも稀ではありませんし、クワキジラミがたくさんいても幼虫も数匹しか見られません。
毎年発生する木もほぼ限られていて、今日も結局この1頭しか見つかりませんでした。
今後、幼虫や蛹を見つけたらブログにアップしたいと思います。

雨が降る前にクワ材も採らなければならないので、かつてクワ畑があった一画に向かいます。
ムネホシシロやキバネアラゲは河川敷のクワではほとんど採れず、畑地に生えたクワを好むようです。
毎年、農家が畑脇の枝が伸び過ぎた雑木の枝打ちをするので、上手くするとクワの枝も切られ、
さらに上手くするとこれらのカミキリがその枝に産卵することがあります。
よって、こうした状態の材を探しに行くわけです。

昔はこんな「運任せ」の方法を取らずとも満足に採れたのに・・・

ポイントに着くと今年は「運良く」枝が刈ってあり片付けられずに残されていました。
雨が降りそうなので農作業をする人もいません。

これは良いタイミングで来たぞ、と思いながら材をほじくるも、あまり良い枯れ枝はなく、
カミキリの食痕もほとんどありません。
ダメだったか・・・、と諦めかけた時、蛹室の中から見慣れたシロカミキリの蛹が現れました。
危なく切っちゃうところでした(汗)。コイル状に巻いた長い触角が特徴です^^
♂特有の長い前肢も分かると思います。

写真からは分かりませんが、シロカミキリ属は樹皮下を雲型に広く食べた後、
材部に入って蛹室を作ります。
樹皮下食痕の量と食入口から勘案すると、まあ10頭位は出るでしょう。

キバネアラゲはヌルかも・・・

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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