ススキサビカミキリ、今年の発生は不良傾向(2014.6.10) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

ススキサビカミキリ、今年の発生は不良傾向(2014.6.10)

石垣島北部の珍種カミキリの一つに、広大なススキ原に現れるススキサビカミキリが居ます。

一時は居なくなったと騒がれたことがありましたが、熱心な一部の採集者によってとりあえず近年の
採集例は増えてきています。
ただ局所性が強く適当なススキのビーティングではまず採れないため、せっかく時間を掛けて北部へ
足を伸ばしても早々と諦めてしまう人も多いようです。

僕はと言えば、かねてより「ちゃんと探せば居るんだぞー」と心の中で叫びながら^^、コツコツと調査を
重ねて今では5~6カ所の独自ポイントを持つに至っています。
昨年は結構頻繁に北部を訪れ、そこそこの個体数を採集出来ました^^

今年も何度か本種の採集を試みていますが、実は昨年ほどの個体数が得られないのです。
ポイントそれぞれの環境は変わらないし、いずれの場所でも同様の傾向が見られるので、今年の
ススキサビの発生は何らかの理由で抑制されているようです。

どんな虫でもそうですが、冬場の積算温度や雨量、気温その他の条件の変動で個体数は増減するので、
何シーズンも見ていかないと多くは語れないのでしょう。

本種は周年型の発生パターンを持ち、世代が重なるのでどうしてもキレイな個体と古い個体が同時に
採れてしまいます。
スレていない個体が落ちるかどうかは運次第ですが(実は梅雨期に新鮮個体の一つのピークがある^^)、
正直綺麗な個体が採れる確立は基本的に低いです。
本種の生態と関係があるのですが、近縁種と比べて極端にエリトラや前胸にキズが付き易いんですね。

せっかくビーティングネットに落ちても、大抵はこんなスレスレのものばかり・・・
僕なんかはもう摘みませんね。次世代のためにもリリースです^^

擬死を装って落ちてきたもの。
ススキサビの場合、擬死状態および直ぐにネットにしがみ付く場合の割合はほぼ半々でしょうか。

また、擬死の場合は必ず横倒しとなるので、似ているとされるウスアヤカミキリと簡単に区別出来ます^^
ウスアヤとの違いについてはまた改めて説明したいと思います。

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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