石垣北部型ヤエヤマフトカミキリ(2014.6.5) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

石垣北部型ヤエヤマフトカミキリ(2014.6.5)

今日の話題は石垣島の最北端付近で採れるヤエヤマフトカミキリです。
現在は丁度最盛期で、行って丁寧なビーティングを行うとまず確実に採集出来ます^^

ただ産地は最南端の都市部からは遠く1時間近くは掛かるため、短期間で訪れる方はスルーせざる
を得ない場合も多いようです。北部には特産的に産するほかの虫達も多く、実に残念ですね。

本来のヤエヤマフトの色彩は暗い褐色をしており、正直に言うと全フトカミキリの中で最も見栄えが
しないものです。
しかし、当地近辺に生息するグループは薄青味が加わった美しい個体群なのです。

ビーティングネットに落ちた♂。
ビロウドカミキリ類等も同様ですが、フトカミキリ類も落ちるとスタコラ走り直ぐに飛んで逃げようと
するので、このように落ち着いている場面は珍しいのです^^

普通のタイプしか見たことの無い方は、「ヤエヤマフトってこんなにキレイだったっけ?」と思われる
でしょうし、北部産を採り慣れた方は「やっぱり青いなあ」と納得されると思います^^

本当はヤエヤマフトカミキリの石垣北部亜種と書きたいところなのですが、残念ながら最新の
分類では従来の位置付けから格下げされています。理由は西表島産との相違点の方がむしろ大きい
ためだとか。
一つの島の中に二亜種が存在するというのも確かに苦しいのかもしれませんが、実際に複数を
並べて比較すると固定的な色彩の相違は確かにあります。

上がオモト岳近辺の通常型、下が石垣北部の個体群です。
同じ光度で撮ったのですが、上は虫体の暗さに引っ張られ綿面もやや暗く写っています。それを
差し引いても相違は歴然ですね。
皆さんの目にはどう映るでしょうか。


フトカミキリ好きのカミキリ屋(本当はなんでも屋^^)としては、北部亜種が消失したのは本当に残念。
西表産の扱いは別に考えるとして、北部亜種をそのままにしておく選択枝はなかったのかしら。

なお、西表産は来年大いにシバく予定です^^

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

お問い合わせはこちらからどうぞ

  • Yahoo!ブックマークに登録する
  • はてなブックマークに登録する
  • livedoorクリップに登録する
  • newsingブックマークに登録する
  • del.icio.usブックマークに登録する
  • ニフティクリップに登録する
  • RSSを購読する

次の記事 »
前の記事 »
トップページへ » 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に) TOP » カミキリ » 石垣北部型ヤエヤマフトカミキリ(2014.6.5)