トラフカミキリ発生確認調査、台風8号直撃前に^^(2014.7.8) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

トラフカミキリ発生確認調査、台風8号直撃前に^^(2014.7.8)

梅雨の悪天続きで今年は諦めかけていたトラフカミキリ確認調査ですが、今日は運良く低地一帯に
晴れ間が広がったので急遽行って来ました。

昨日は地元熊本に8万人レベルの避難勧告が出るほどの豪雨、そして今まさに沖縄地方は台風8号
による暴風雨が吹き荒れています。
明日は九州全域が暴風雨の勢力範囲に入るので今日の晴れ間は奇跡ですね^^
九州も夕刻になってそろそろ風が強くなり台風の予兆が出始めています。

いやあ、今日はメチャクチャ暑かった!
午前11時には車の外気温度計が38℃で振り切れていましたから・・・
1週間前まで居た石垣の日差しもここまで突き刺すような強烈さはなかったぞ。
数日前に九州は涼しいとほざいた前言はあっさり撤回します^^

トラカミキリ類の採集には絶好の日和ではありますが、問題なのがますます悪化する地元における
トラフカミキリの生息環境です。
昨年の調査時にはポイント周辺で最も良好なご神木のクワが伐採されてしまい、今年の発生状況を
憂慮していました。

予想はしていましたが、ポイントに着いて各所を確認するとやはり発生木の伐採はさらに進んで
いました。
現場はかつての桑畑が他の作物に転用され、かろうじて伐採を免れた逸出木が点々と僅かに残る
一帯なのですが、そうした木々も宅地化等の邪魔になるので結局は切られてしまう運命にあるのです。
やはり此処もあと5年はもたないだろうなあ・・・

というわけで、昨年までは採集数を控える保全型の採集を行っていましたが、今年からはシビアな採集に
切り替えることにした次第です。
どうせ数年内には此処の個体群も絶滅してしまうわけですからね。

切り残された木々を丁寧に見て回ると、極少ながら点々とトラフカミキリが見つかり胸を撫で下ろします。
とりあえず今年は大丈夫だったか・・・



手の届かない頭上にも。

畑脇にあった高さ50センチ程度の上部が伐採された小木の表面を見ると、穴が開いており
中で何かが動いています。
近付いて見ると、丁度トラフカミキリが羽化脱出しようとしているところでした^^

トラフカミキリの羽脱の様子です。




ということは、これから羽脱して来る個体もまだ居るということですね。
ここ数年は毎年7月上旬に調査しているのですが、昨年見た分は結構スレや破損が多かった一方、
今年の個体はほぼ全て鮮度が良く、やや発生が遅れていることになります。
今冬の甚大な寒波は盛夏を迎えようとする今に至るまで虫の発生に影響を与えているということ
なのでしょうか。

そのせいか、採集数は予想をやや下回りました。
時間があれば数日後にあと一回採集を試みたいところですが、明日からは台風の影響を受けるので
スケジュール的に今年はもう無理でしょう。

それにご神木をはじめとして大木がほぼ伐採されてしまったので、採集個体が急激に小型ばかりに
なってきたような気がします。

以前にも書きましたが九州のトラフはもはや極めて厳しく、此処が潰れれば確実に複数を確保出来る
唯一のポイントを僕も失うことになります。
本種に関してはもうホントにうかうかしてはいられないぞ。

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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