クロシオキシタバって屋久島に居たのね^^(2014.8.18) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

クロシオキシタバって屋久島に居たのね^^(2014.8.18)

僕は甲虫屋でもあると同時に蝶屋でもあり、また蛾屋でもあります^^
しかし甲虫とレピは一緒には取り組めないため、今は基本的に手を出すのを泣く泣く御法度にしている
のが蝶であり、蛾であるわけです。

前からコレクションに加えたかった蝶や蛾が目の前を飛んでいたり、ナイターの幕に留まったとしても
指を咥えるだけ。
「どうせ展翅している時間は無いしなあ・・・」ってな感じで。
現実には後で軟化展翅をすることは可能なのですが、生展翅に比べると時間も相当掛かるし、
標本の出来上がりにも雲泥の差が生まれるので嫌なんですね。

そうした中、今夏の屋久島で初めて見たのがクロシオキシタバ。
本種が屋久島に居るとは思わなかったのでちょっとびっくりしました。

今では珍品のイメージは無くなりましたが全国的に見ると極めて局地的なカトカラで、九州本土では
確か大分と宮崎の太平洋側の海岸にしか分布していなかったと思います。

なぜ海岸線かと言えば本種のホストが海沿いに多いウバメガシであるからです。
今回はナイター場所に川が海に流れ込む地点を選んでみたのですが、図らずもウバメガシのある
本種の分布域だったわけです。

前述のとおり今は、時間的にも体力的にも生展翅の出来ない遠征先での蛾の捕獲は控えている
のですが、特に初めて見るカトカラ等はこの限りではありません^^
ただ残念ながら、撮影後に毒ビンとアンモニアを用意している間に姿が見えなくなっていました・・・
その後はボロが幾つか飛来しましたが、もともと7月中旬以降は採集適期ではないので仕方ありませんね。

しっかり分布は確認出来たし、他の産地の標本では見たことのない白化型も見られたので、いずれは
(老後には^^)ヤクシマヒメキシタバも併せて綺麗な生展翅標本をイッパイ作りたいと思います。

おまけ。
黄色~茶色っぽいことで知られるオオミズアオ屋久島亜種。

「あれ、ほとんど普通のオオミズアオじゃない?」と言われそうですが、当写真を見て僕も驚きました。
近くでストロボの光を強く当ててしまうと、本亜種独特の黄色っぽさがほぼ抜けて見えてしまうようです。
でも陽の下で見れば青くはなく、普通のオオミズアオを見慣れている人は相当な違和感を覚えると
思います。
野外で採るとスレやカケが目立つので、いつか飼育してみても良いかなと思ったりもしています。

そして屋久島のナイターでは比較的飛来するキマエコノハ。

独特のカラーリングで知られるアケビコノハの仲間ですが、なかなか多数は得られない遇産蛾です。
飛んで来てもせいぜい1頭で、単純に美しく珍品度も高いため人気も高いです。

(参考)
キマエコノハの展翅写真

静止した姿も大変特徴がありますね。
左右の前翅端にちょっとだけカケがあり、取り込みは断念しました。

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理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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