レインボーセンチ、場所場所での変異は様々(2014.9.19) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

レインボーセンチ、場所場所での変異は様々(2014.9.19)

地元熊本県の西部、阿蘇地方から宮崎・大分県境にかけて分布するレインボーセンチコガネ。
場所場所におけるカラフルさの発現度合の傾向を測るため、採集地のプロット数を増やしている
ところです。

今日はそのごく一部をお目に掛けましょう。

自分で最も美しいと太鼓判を押す熊本および宮崎、大分県境の個体群。
青・緑・紫の配分が絶妙で、それらの中間色も様々に発現し全体として一番カラフルな地域と思います。
ちょっと遠くて生き難いのが難点かな。

そこから随分と飛び離れた阿蘇南外輪山の一画の個体群。
緑系色がやや薄く弱いものの、上記産地に匹敵するカラフルさを持っています。

では、その中間はどうなっていると思いますか?
これが面白いことに一様ではないんですよ^^
これまでそんなことを調べた人は皆無なので、少し前から積極的に「場所場所の間を埋める」作業を
行っているところです。

例えば、最美個体群の居る三県境から阿蘇側に移動する途中の産地を幾つか見てみます。
九州第二の高山の麓から直線距離で5~6キロ下った山村のもの。
カラフルさは残るものの、最美の個体群に比べるとやや煌(きら)びやかさが落ちてきています。
あ、ツートンカラーも居ますね^^

さらに3キロほど行くと、こうなります。
もうほとんどと言って良いほど原色が無くなり、暗色系が多く集合美も無くなってしまいますね。
ただこれまでに無かった幻光色(青系)を幾つか見出せたのは今回の収穫でした。

次は直線距離でさらに5キロほど走り、阿蘇外輪山の東側にかなり近付いたもの。
ポイント設定にちょっと失敗して数頭しか採れませんでしたが、単色の銅金系のみとなってしまいます。

ここから先は阿蘇山と外輪山の間、すなわちカルデラ(世界一の^^)の中を走るのですが、今回は
外輪山の南東にある峠でも調査してみました。

多少の個体変異はあるものの、一つ前の産地と傾向はほぼ一緒ですね。
これらはずっと南下した九州脊梁山地方面の色にも繋がるので、さらに細かく見ないと断言出来ませんが
基本的に外輪山から南はこの手の暗い単色系となるような気がします。

ただ、ここからさらに5キロで上から二番目の写真の産地となるわけです。
どうでしょう、この豹変振り@@

ちなみに、阿蘇山側ではどうか。
これもこれまでやってきた限りでは様々なのですが、とりあえず最も美しかった個体群をお見せしましょう。
緑系がほとんど無いので最上段の二産地には及ばないものの、青に深みがあり紫系も多いことから
全体的に暗めなるも一味違ったシブい美しさを持っています。

いかがでしょう。
このように産地の一部だけを見てもカラフルさの発現状態は一概に捉えられないのです。
少しでもモノが言えるようになるためには、さらにプロット数を増やしていかなければならないと痛感
しています。 

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

お問い合わせはこちらからどうぞ

  • Yahoo!ブックマークに登録する
  • はてなブックマークに登録する
  • livedoorクリップに登録する
  • newsingブックマークに登録する
  • del.icio.usブックマークに登録する
  • ニフティクリップに登録する
  • RSSを購読する

次の記事 »
前の記事 »
トップページへ » 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に) TOP » ハナムグリ・コガネ » レインボーセンチ、場所場所での変異は様々(2014.9.19)