母親(母虫)の無償の愛にホロリ(2019.5.27) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

母親(母虫)の無償の愛にホロリ(2019.5.27)

出来れば今月12日の「母の日」に投稿したかった記事です。
題すれば母親の「無償の愛」といったところでしょうか。
本題はもう情緒表現バリバリでいきましょう^^

空梅雨、加えて虫の発生が悪い奄美の林内を徘徊していると、垂れ下がったアカメガシワの葉裏に
何か虫が留まっているのに気付きました。
ホストのアカメガシワの葉裏で卵塊を産み、守り、育てるアカギカメムシの母親の姿です。
かつて夏の屋久島でも出会った光景です。

(参考)
屋久島における卵塊を守るアカギカメムシ
7年前、当ブログを始めた年の記事です^^

上記リンクでも分かるように屋久島の母虫の色合いは通常タイプの紅い個体ばかりでしたが、ここ奄美で
出会った母虫達の色彩は薄い色合いのものばかりで一定の相違点があるようです。
それ以外は全く同じで、卵から孵化したばかりの幼虫群の上にドッカと陣取り、突いたり引っ張ったり、
幾らしようが決して其処から離れようとしない母虫の意思の堅さに再び深い感銘を受けました。

評すれば単なる「本能」で片付けられる行動ですが、人間ならここはセンチメンタルになっても
仕方がない場面でしょう。
むしろ、そうならない方が僕は人としては信じられない。

それから1週間後、再び件の親子の様子を覗いてみると・・・
既に幼虫達は巣立ってしまった後でした。現在アカメガシワは幼実を付けており、子供達は吸汁のため
そっちへ移って行ったのです。

驚いたのが、母虫は今もなお子供達が居た場所で陣取り続けていたことです。
写真の様に一部の母虫は脱落していましたが、半数ほどは卵の抜け殻を守り続けているのです。
虫を見ていて心が揺さぶられることはまずありませんが、この場面だけはジーンと来ますね。
我が子が巣立った後も無償の愛を与え続ける。まるで人と一緒じゃないか。
迂闊にも、ちょっとウルウルしてしまった自分が居ました。

虫もたまには大事なことを教えてくれます。
母親は大事にせんといかん。

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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