冗談のようなウラギンシジミの幼虫・蛹(2019.10.21)
先日奄美産のオキナワビロウドセセリ(オキビロ)を飼育中との記事をアップしましたが、その食樹の
クロヨナの幼葉を取っていると丁度花が幾つも咲いているところでした。
クロヨナの花なんて注目したことはありませんでしたが、マメ科らしい美しい房状のピンクの花です。
何気無くその房の一つに目をやると、何かヘンなモノが付いているのに気付きました。
「おっ、ウラギンシジミの終齢幼虫だ^^」
「擬態」により花の一部に溶け込んでいるのでよく目を凝らさないと見つかりませんが、本種は普通種でも
あることから何処にでもあるクズ(マメ科)の花を探すとたまに見つけることが出来ます。
それにしても一般にシジミチョウの幼虫はのっぺりとしたワラジ状の形態をしているのですが、それとは
かけ離れた独特の形状ですね。有名なブラシ状突起をニョキッと出す一対の尾っぽも特徴的です。
数日経つと飼育容器の壁面で蛹化したので、透明の容器の裏側からも撮影してみました。
ブクッと横に張り出した、これまたヘンな蛹ですね。幼虫と同様に蛹の形状もシジミ離れしています。
「ウラギン」と読んで字の如く成虫の翅の裏面が一面銀色と奇抜であることも併せて考えると、
本種は本邦産シジミチョウの中でも最大の変わりダネの一つと言っても良い存在なのでしょう。
上記の様にウラギンシジミは普通種ではありますが、全国で見ると季節型も含め変異も大きいので
いずれ真面目に集めてみたい種類となっています。
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