11月1目オークション出品(11月3日落札)から(2019.10.29)
オークション出品毎に必ず記事にしているわけではありませんが、今出品期間に入って3回目の
出品について記しておきます。
今回はちょっと趣向を変えて通常主力のカミキリを除いたものの中から10点ほど紹介したいと思います。
熊本産(阿蘇南外輪山)レインボーセンチコガネ8頭
熊本~宮崎・大分の一定ライン(九州における構造線にほぼ一致)上に不規則に現れるカラフルな
センチコガネの一群を便宜上レインボーセンチと称しています。本品は南阿蘇外輪山の一画に出現する
最美個体群です。最右下段の個体は不完ですが稀なツートン型です。
ここ数年はセンチコガネの採集適期である初秋に地元(九州:熊本)に居ないため、もうすっかり在庫が
無い状態です。あれだけ採っていたのに一体どうして標本がほぼ無くなってしまうんだろう・・・
熊本産(熊本市西部)レインボーセンチコガネ8頭
中央構造線の最西端のものとも言え、熊本市のさらに西側の低山地産です。大型個体が多く比較的
ツートン型が出るも特徴。当方しか知らない珍産地です。
この産地で変わっているのが上段左から二番目のいわゆる「ハコガタマルムネセダカ」型で、長方形型で
丸い前胸が盛り上がり、かつ体全体の高さがあるものでこれがほぼツートンになります。
ひっとしたら・・・
屋久島産カブトムシ3♂
屋久島産は基本的に小型が多く、かつツノが短いタイプとなります。左♂はそうした中に現れる大型かつ
濃色タイプです。例年殆ど採れませんが虫がほぼ居ない今年の屋久島にあってカブトだけは割と発生して
いました。
数年後の地元帰還後には屋久島や種子島、口永良部島、甑島など九州周辺のカブトムシやクワガタの
飼育も手掛けるつもりです。
奄美産「樹上性」ヨモギハムシ紫型
木本を食べる驚異のヨモギハムシです。奄美に来て2年になりますが、極狭い一画のみでしか見出して
いません。これまで南西諸島の各地で採集してきましたが、本種を木本植物から採ったのは初めてです。
本土の草本を食べる一般のタイプと外見は変わりませんが遺伝形質は異なっているようです。今期は
極めて発生が悪く僅か数頭を得たのみです。
奄美産アマミカバイロハムシ
奄美特産で極めて少ない大型美麗ハムシです。これも偶然に得た数頭を除きほぼ一カ所でのみ複数を
得ています。そこでは幼虫も確認しておりいずれ発表の予定です。日本には他に似た大型美麗種は
居ませんが、かつてオーストラリアで多く見た「ユーカリハムシ類」に質感がそっくりで印象的です。
熊本産ミヤマナカボソタマ・ペア
阿蘇の草原地帯に生えた低いサワフタギに現れます。草原でキラッと青く光るコラエブスを見つけるのは
醍醐味があります。近年この時期地元で採集する機会が無く在庫はほぼありません。
数年後に再びこの美麗ナカボソタマを追いかけられるのが楽しみです。
熊本産サビナカボソタマ・ペア
ミヤマナカボソタマと同様、阿蘇草原の疎林に点在するヤマボウシのスウィーピングで採集しました。
とても体格の良いペアであるのが分かります。
最近では当方がかつて以下で解説した生態記事をそっくり真似た報文を虫雑誌でよく見かけます^^
ヤマボウシの花と見紛う「総包片」を齧るサビナカボソタマの生態など
屋久島産オオキンカメムシ・ペア
ヤクネキ(ヤクシマホソコバネカミキリ)が吹き上がって来る中山帯の尾根道を飛翔していたものです。
本来本種は低地のアブラギリに発生しますが、年によって吹き上げられ山の上部で多数の飛翔が
見られることがあります。
当方は大型美麗・異形カメムシに目が無く、特に「キンカメ類」はコレクションを充実させようと
画策中です^^
西マレーシア・キャメロンハイランド産ディディエールシカクワガタ♂
当方は2000年頃の3年間、東京で勤めていた会社のシンガポール駐在員をしていました。定期的に
マレーシアのキャメロンハイランドに通っていましたが、ジャングルで採集をしているとオランアスリと
呼ばれる原住民が「虫を買ってくれ」と言い寄って来ることがありました。この個体は体格が良いので
自分用に買ったものですが、左内歯が一部欠けているのでその際の買い付け価格より安価での出品です。
西マレーシア・キャメロン産カミキリ等甲虫
マレーシアのキャメロンハイランドのジャングルで自ら採集したものです。もう20年ほど経つんだなあ。
その頃現地で買った虫の在庫も殆ど無くなってきたし、地元帰還後にはそろそろまた外国へ買い付けも
兼ねて行ってみようかと考えています。
もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。