ヤマボウシの花とサビナカボソタマムシ(2012.6.6)
梅雨直前の阿蘇草原での楽しみの一つがこれ。
満開のヤマボウシに集まるサビナカボソタマムシです^^
九州では今まさに発生のピークを迎えたところで、ヤマボウシの大きめの木がまとまって
生えている所を探せばかなりの確率で出会うことが出来ます。
僕は何か所かポイントを持っていますが、その中の一つに目の高さで本種を観察できる
素晴らしい一画があります^^
これまで生態写真をじっくり撮った事がなかったため、今回半日を費やして本種と顔を
付き合わせてきました。
「サビナカボソタマムシはヤマボウシの花に来る」とはよく言われる事です。
それは間違ってはいませんが、多くの人が花の蜜を求めて集まっていると勘違いしているようです。
正解は、「花を包んでいた総包片を後食に来る」、です^^
ヤマボウシは満開になると遠目から真っ白に見えるほどになりますが、実はアレは花ではなく、
つぼみを包んでいた総包片(葉の一部)なのです(実際の花は小さな球状であまり目立たない)。
サビナカボソタマはもちろん緑の葉も食べますが、柔らかいこの総包片が大好物なのです。
サビナカボソタマがヤマボウシの花に来ている「絵に書いたような」写真が撮れました^^
4枚の総包片のうち、上下の2枚に後食痕があるのがお分かりでしょうか?
別の場面ですが、新しい花の総包片を今まさに齧ろうとしている個体です。
これも良い写真だなあ(自画自賛^^)。
意外と低い位置で交尾しているペアがいました。
この日は曇りで気温もあまり高くなく不活発だったため、かなり近くまで寄ることが出来ました^^
本種にも幾つかの変異パターンがあり、このような深紫の個体に出会うと唸ります。
もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。