リンゴカミキリの材確保(2021.12.9) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

リンゴカミキリの材確保(2021.12.9)

熊本に戻って初めての採集はリンゴカミキリの材採集にしました。マイコレはおろか在庫が全く
無くなったこと、そしてポイントがどうなっているか気になっていたためです。

九州中部に位置する熊本の本来のリンゴ群は、鹿児島~屋久島の独立種サツマリンゴとの関係が
興味深いものとなっています。ただ全国的に見るとホストの桜類をはじめとするバラ科の移植により、
交雑が進むことで古来の形質を保てなくなっている個体群が目立つようになっています。
当産地のリンゴは僕が幼少の頃からの形質を完全に保っている個体群です。

畑に隣接したポイントの公園には、ソメイヨシノ中木が相変わらず列を成しています。
周りの環境も変わっておらず、まずは一安心。

ここへ来たのは二年振りで、前回は多くのリンゴカミキリ終齢幼虫の入った材が採れました。
1年は空けたので今回も材がたくさん採れるはず、と取り掛かりますが何故か殆ど見つかりません。
カンが鈍っているのかな、と丁寧に見回りますが、少しは採れるものの前の大漁のイメージには
遠く及びません。

注意深く観察すると来年に老熟する若齢幼虫の食痕は割と見つかるのですが、来年初夏に羽化する
老熟幼虫の入った枝はあまり見つかりません。
一時は「ヤバイ、害虫駆除の薬を撒かれたかな」と危ぶみましたが、若齢の食痕は結構見つかるし
終齢の材が全く無いわけでもありません。
最悪の事態にはなっていませんが、一つナゾが残ってしまいました。

これが若齢幼虫の食痕。荒い木屑がヤニに絡まっています。幼虫は未だ当年枝に居るか、二年枝を
食害し始めた頃といった感じ。

こっちは来年初夏に成虫になる終齢幼虫が入っている枝の枝先。木屑を詰めた二本の枝先(斜めに
切り落とされている)が見えます。

確保した材は前回・前々回(4年前)の半分以下でしたが、あることに気付きました。
「そうか、来年は成虫採集が出来るじゃないか!」
以前の成虫の時期には奄美に居たり、長期遠征に出ていたのでそれが出来なかったのです。
今回手の届かなかった木の上部の枝に居る個体も、成虫の時期なら併せてターゲットとなります。
数はその時期の方が確保し易そう。

一つの心配事は幾つかの木がリンゴ幼虫の被害により半枯れ状態になり始めたこと。
リンゴは枝先を枯らすので何年にも渡り世代を繰り返すと必然的に木は枯れてしまいます。
そうした木が目立つようになると行政側が気付いてしまい害虫駆除の薬品を散布に掛かります。
放置されてもいずれは食害により木は枯れる運命にあるし、運良く大樹に成長出来た木を
リンゴカミキリが好まないので離れてしまい、いずれにしてもポイントとして終焉を迎えます。
こうしてリンゴが居なくなった産地は各地に多く存在します。
此処がそうならないように祈ると共に、出来るだけ長くリンゴ狩りを楽しみたいものです。

童心に帰って桜の下でプンプン飛ぶリンゴを採るのはとても面白いもの^^
当ポイントまで自宅から1時間も掛らないので、来年適期に半日空いた夕刻にでも再度訪れる
ことにしましょう。
成果は、また。

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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