アオヒメコバネカミキリのイスノキ材を採る(2023.4.19)
「たまに採集」の日、林内でゴソゴソとアオヒメコバネカミキリ(リョウブモモブトヒメコバネ八重山亜種)
のイスノキ加害材を探してみました。
種類として探すのは結構キツイのですが、とりあえず得ることが出来ました^^
太腿位の立ち枯れの樹皮下に現れたエパニア属独特の食痕が見出せます。
本種の食痕は古いもの(成虫脱出後)は割合見るのですが、今シーズン(しかも材採取後直ぐ)に
成虫が羽脱する頃合いの良い材を見つけるのは至難の技です。
本種は丁度羽脱期を迎えている最中なのでタイミングがバッチシ合った材を見つけられれば極めて
効率的に成虫を得ることが出来ます。
野外で成虫を得るのはこれまた難しい種類ですしね。
樹皮下をウネウネと食害した老熟幼虫は材部へ入り、蛹室を作ります。これは材部への食入口を
木屑で塞いでいる状態。この詰め物が無いものは成虫脱出後の古い材か、アリなどの天敵に食害
された後ということです。
詰め物の辺りを削ると蛹室が現れ、色付いた蛹が顔を出しました。
蛹室から取り出して平坦な所に置くとまず羽化が上手くいかないのがこの亜科の特徴で、しっかり
羽化不全体となりました。
腕は鈍っていないけど、運は鈍ってるな^^
しかし、本材を民宿の部屋で管理していたところ、窓にペッタリと張り付くカミキリの姿を発見。
捕らえると間違いなくアオヒメコバネでした。昔も一度この方法で本種を数頭得たことがあり、
もう少しマイコレが欲しかったので今回また上手く得ることが出来て喜んでいます。
現在までに3頭が羽脱しているのであと幾つ追加出来るか楽しみです。
別個体の大型♂。文字通り青いよなあ^^
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