ヨナグニシロスジドウボソ、ノブオフトなど(2023.5.3) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

ヨナグニシロスジドウボソ、ノブオフトなど(2023.5.3)

現在滞在しているのは今春八重山ツアーの最終目的地の与那国島。
長旅には付き物の天候不良ですが、 最後の与那国ではほぼ全体を通じて雨や強風に祟られ、
宿にてゴロゴロ・タイムを満喫しています^^ 
今回のぼちぼち・のんびりツアーを象徴付けてくれていますねえ。でも体がナマらない程度には
出撃することは出来ました。

今回なんとしても採りたかったのがヨナグニシロスジドウボソカミキリです。
以前の八重山遠征では単発で幾つか採っていたものの、手違いで全て手放していたので少なくとも
数ペアは欲しいと渇望していました。

ところが与那国の本種は難物です。実は石垣でも西表でも採るのは難しいのですが、それに輪を
掛けて採れません。最果ての島ということも相まってドウボソ類でも最難関の一つと言えましょう。
これまで単発でしか採っていなかったのに一度に複数採れるものか・・・

しかし! 今回は採ってしまいました。
運良く良好な(ピン)ポイントが見つかり、3ペアほど採ることが出来て一気に片付きました^^

これが与那国島の「真正」ヨナグニシロスジドウボソ。黄色っぽさが目立ち、他の島のものと比べて
特異です。
上が♂、下が巨大な(嬉しい^^)♀で、いずれもスレのほぼ無い美個体です。


石垣や西表をすっ飛ばし何故か沖縄周辺のものと一括りにされていますが、明らかに別物と思います。
それに実は沖縄周辺の群は比較的多くて採り易いです。
一方与那国島産は幾ら叩いてもなかなか落ちないので消耗し、何時の間にか忘れることが多かった
のですが、間違いなく今回ツアーでの大きな成果の一つとなりました。

そして、今回は特に狙わなかったのが2種のフトカミキリ。ノブオフトはイシガキフトと同様に幼虫が
シイの生~半生の部分を食害するため結構得難い種類で、丁度成虫の時期です。一応探して採って
みましたがやはり野外活動中のものは既にエリトラにキズが付いておりコレクション欲が湧きません。

現在は未だ発生期に入っていないウスイロフトもかつて野外で幾つか採っていますが、本来の美しい
エリトラの薄緑色が汚れてガサ付き、とても標本箱に入れたくなるものではありませんでした。
2種共かつての長期遠征時における材羽脱品を所持していますが、もう少しマイコレを増やしたいので
次回の材採集で片付けたいと思います。

与那国のカミキリで前から不思議だったものの一つがとても巨大なアトモンチビが居る、というもの。
僕は九州~沖縄の各地でアトモンチビ群を採ってきましたが、こんな巨大個体群が居る場所を他に
知りません。最新カミキリ図鑑の図版でも大きさを確認できますが、小指と比較してみて下さい。


勿論小型の個体も普通に居ます^^。
新図鑑によると与那国にはタダアトモンチビとヤンバルアトモンチビが同所に混生するとのことですが、
この巨大な奴がヤンバルの方でしょうか。あるいは与那国では双方が巨大化することがあるのか実に
興味深いところです。波照間のタダアトモンチビ新亜種は少なく嫌になりますが、与那国のこれらは
やるほどに成果があるので(ただ2種の比率は個人的に未だ把握していない)楽しいですね^^
これらの同定はこれからなので楽しみです。

なお、今回の与那国には特産のヨナグニアカアシカタゾウムシがこれまでで最も多産しています。
その気になれば幾らでも採集出来ますが時期的にほぼスレ個体ばかりでとても残念。
本来ならお土産に良いのにね。

さて、早春から一カ月以上を八重山で過ごしましたが、いよいよ明日この地を発ちます。
6年振りの八重山、特に頑張らない八重山はとても面白かった^^
地元に戻った後も、今回の八重山の成果で必要なものは公表していこうと思います。

やはり八重山は楽しい!!
これをきっかけにたまにはこちらにも足を運ぼうと思います。

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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