屋久島産オオミズアオの飼育終了(2024.8.27)
ようやく屋久島産オオミズアオの飼育が終了しました。先月6日に母蛾採集、人工採卵で数日後から
産ませた卵からの飼育なので、全行程約一カ月半の作業となりました。
盛夏の超高温期の飼育、しかも虫自体が超大型種なので正直とても大変でした。
本種はヤマユガ級の超大型美麗蛾として知られ、蛾があまり好きではない虫屋さんも大きな水色の翅に
魅かれて標本にしたことのある人は結構居られると思います。
ただ、基本的に普通種だし標本箱のスペースも取ってしまうのでそれ以上の存在ではないのが実情。
しかし、屋久島産は♂の翅色が黄褐色に置き換わる亜種になるので人気は絶大。屋久島でも少なくは
ありませんが、ナイターをする人も少ない上(しかも採れてもほぼボロ)、飼育品のビカビカ個体は
入手困難です。
では、前回の続きから参りましょう。ソメイヨシノの葉をバリバリ食って、最大限まで育ち切った
終齢幼虫の姿です。
手のひらと比べるとその巨大さが分かると思います。これをそれなりの数育てるのは至難ですよ。
ソメイヨシノの枝葉の確保もこんな感じ。暑い昼間の大量確保作業は大変でしたが、水揚げがとても
良いので助かりました^^
最後の食い込みが終了するとアゲハ類と同様に軟便を排泄、いよいよ繭作りに取り掛かります。
繭を作る場所は特に定まっているわけではなく、手頃なスペースに自分の体を収め、吐糸で楕円の
球体を作り食草の葉でカモフラージュするというパターンが最も多いようです。
その他では、飼育装置の壁を台座に葉を張り付けた吐糸球を作るケースも多かったですね。
いずれにしても場所の選定は「ザ・適当」です^^
蛹化直前になると体色が緑色から褐色に変わり歩き回るので、幾つか取り込んで人工的な環境で
繭を作らせたりもしました。ケースに幼虫と共にボール紙片や葉っぱなどを入れておくと、これらを
吐糸で綴って繭を作ります。簡単簡単^^
繭の回収中に繭を飼育箱壁から引き剥がしたところ。前蛹となった幼虫が薄っすらと確認出来ます。
回収中に繭を壊さざるを得ないものが幾つかありました。動かなくなった前蛹をティッシュの上に
置いた状態。
蝶であればこんな方法では上手く脱皮出来ないし蛹の本来の形状を発現させることはほぼ不可能ですが、
蛾の場合はコロンとした形状の蛹が殆どでほぼ上手く行きます。
数日後に蛹化した状態。頭部の前面を見ると触覚が太いクシヒゲ状なので♂と分かりますね。
併せて複眼や折り畳まれた前・中脚、そして奥の方に薄っすらと後脚も確認できます。
さて、これらの蛹が羽化するのは10月中旬頃でしょうか。しっかり展翅をして美しい標本を
作りたいと思います^^
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