屋久島産カスリドウボソカミキリの幼虫(2018.3.19) | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

屋久島産カスリドウボソカミキリの幼虫(2018.3.19)

カスリドウボソカミキリはシロスジドウボソカミキリ属(Pothyne属)中でずば抜けた大型種であり、
他種がエリトラに単純な縦筋のみを持つのに対しユニークなカスリ状の斑紋を伴った人気種です。
屋久島では比較的近年に発見されましたが個体数はかなり少なく、所属も含め留意すべきカミキリと
なっています。
今日は本種の幼虫を紹介しますが、屋久島産の幼虫の写真はこれが初のものでしょう。
(種類としても初めてかもしれない)

成虫の形態からも想像出来ますが、本属の幼虫は一般的なカミキリの幼虫とは様相を相当異にします。
一言で言えば「アンドロイド」のようなヤツです(^^)が、最も特徴の分かる終齢幼虫を見てみましょう。
コレです。さすがにデカイです^^


「何これ?」と思った方も居られるでしょう。一般的なカミキリ幼虫とはかなり違っていますよね。
これがPothyne属の幼虫の基本形です(ドウボソカミキリやタテジマカミキリの属の幼虫もやや似ている)。
極めて細長く円柱の体形、胸部がブクッと膨れており、何よりも異様なのが尾端がスパッと切り落とされた
ような形態をしていること(一見、タコの吸盤のように見える)。
幼虫の形態も色々ですが、決して他属とは間違えようもない代物なのです。


(参考)
タテジマカミキリの幼虫

僕がこの形態の幼虫を初めて見たのは高校生の頃、地元のシロスジドウボソカミキリでしたが、
春先に細い材中で越冬中の成虫と共に確認したこれまでに見たことのない異様なカミキリの幼虫を見て
大変驚きました。
実は本属の幼虫の動きは極めて速く、何も詰めていない中空の(本属幼虫の食痕の特徴)坑道中から
勢い良く幼虫の尾部が飛び出して来て「うわっ!」と投げ捨ててしまいそうになったことを覚えています。

屋久島では鋭意カスリドウボソの幼虫探しを行っていますが、これまでに確認したところでは生態として
成虫になるまで3年を要することを突き止めています。
すなわち、同時期に3態の幼虫を確認出来るのです。

以下に終齢幼虫と同時期に確認した中齢と初齢の写真を載せます。


シロスジドウボソカミキリ等でも同時期に少なくとも2態の幼虫を確認出来るので、本属は比較的幼虫の
期間が長いタイプのカミキリと言えます。
成虫の数が相対的に少な目のことからもこれが裏付けられるでしょう。1年で親になってしまうタイプとは
死亡率が全く違ってきますからね。

屋久島では今のところカスリドウボソカミキリの生息域は限られているので(たぶん調査不足)、
幼虫での確認も含め分布調査を重ねていきたいと思います。

もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。

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