サツマニシキのブクブク^^(2013.1.13)
蛾はもっぱら夜間に活動する種類がほとんどを占めますが、ごく一部に昼間に活動する一群が
居ます。
いわゆる「昼蛾」として一括りにされる連中ですね。
昼蛾は世界各国に多くの種類が知られており、何故か美麗な種類が極めて多いグループです。
それ故かファンは意外と多く、蝶に興味は無いが昼蛾は好きで集めているという「昼蛾コレクター」は
結構多いような気がします。
かつて出版された昼蛾の図鑑もかなり話題になりました。
さて、我が日本にも少ないながら昼蛾にカテゴライズされる種類は知られています。
その中でも最も美しいのがサツマニシキです^^
地名(サツマ)はともかくとして、「ニシキ(錦)」と命名した人、チョー偉い^^
日本ならではの味わい深いネーミングで、実にこの日本最美蛾の特徴を捉えていると思います。
さすがに注目度が高いと見えて4亜種に細分されており、本州から八重山に向かって白化が
進むことが知られます。
決して珍品ではなく、この仲間は生育が斉一で羽化が一斉に行われることから、生息地では
食樹のヤマモガシがある一画でまとめて見られる場合もあります。
羽化直後のビカビカの時期だったらウハウハですね^^
昨夏の屋久島には割と多く、リョウブの花に吸蜜に訪れる個体を幾つも見ました。
残念ながらスレの時期に入っていたので採集はしませんでしたが。
位置が高く、かつ逆光になるのでちょっと見難いですがお許しくださいませ。
本種でよく知られているのが、捕えられた際に胸の両側、主脈の付け根辺りから噴出させる
泡状の体液、いわゆる「ブクブク」です。
人間の皮膚に付いても特に害は無いのですが、不快臭はするし、息で吹き飛ばしてもなかなか放出が
止まらないので採集時にはちょっと厄介ですね。
下は数年前の春に撮った八重山亜種のブクブク。
八重山亜種は白っぽくてこれまた味のあるグループです^^
次は昨夏、屋久島で撮った屋久・種子亜種のブクブク^^
何度も吹き飛ばしていると、終いには泡も出尽くしてしまいました。
これぞ本当の「バブル崩壊^^」
(この言葉もいつの間にか古くなったなあ)
サツマニシキの場合、新鮮な個体が採れるかはタイミング次第ですが、今年は八重山亜種の
採集チャンスは結構ありそうで楽しみです^^
あっ、よく考えたら採集チャンスが無いのは沖縄亜種だけだ^^
もっと詳しく知りたい事や
理解できなかった事などございましたらお気軽にご連絡下さい。