美蛾の極致、クロモンシタバ(2013.1.30)
虫屋さんでもほとんどの人が不得意な、「蛾」。
既知種だけでも蝶の数十倍はあり、採集・コレクションの対象としてはこの上無い対象なのに
全く関心を示さない虫屋さんが多いのは実に残念。
あなたがもし蝶屋さんなら(もちろん甲虫屋さんでも^^)、楽しみの分散の意味で目を向けてみては
いかがでしょう。
蝶は各地で採集に規制が掛かる種類が多くなっていますが、蛾にはそれがまずありません。
誰に文句を言われること無く、好きなだけ採集できるのですから、ホントやらない手は無いと思います。
まあ、おせっかいはほどほどにしておきましょう^^
さて、数千種の国産蛾の中で、美しさで群を抜いている種類の一つがクロモンシタバです^^
上の写真が♂、下が♀です。
虫の美しさの定義にもいろいろあると思います。
どの角度から、どういう好みを持って、どんな視点で見るかでまた違ってくるので、「美しい」を
共有するのって難しいんですよね。
蛾の模様の魅力とは蝶には無い奥深さだと個人的には思っていますが、このクロモンシタバは実に深い。
一般に国産蛾の翅の基調色はダーク系なのですが、本種は根本的に違います。
グリーン掛かったシックなクリーム色の前翅は実に見事。
オシャレなパステルカラーはとても蛾の翅とは思えません@@
moth green(とんでもない当て字^^)とは本種のためにあるような言葉だなあ。
そして墨汁が少し滲んだような後翅の「逆ハの字」。
まるで力強い「書」を感じさせます。
ビビッドな「ヨーロピアンテイスト」と奥深い「和テイスト」が混在している非凡な種類なんですね^^
前翅サイドには「枯れ葉」の一部に似せた擬態色をまとい、これも和洋折衷の配色を醸しています。
南方系の準遇産蛾であり、「何時でも何処でも」採れる種類ではなく珍品度をそれなりに保っている。
そういう所も良いです^^
国産の蛾の中で、本種ほどスクリーンに飛来した際に胸がときめくものも他に無いように思います。
僕にとってはやはり特別な蛾ですね^^
さて、本種も年に1度あるか無いかの「大フィーバーの夜」に現れるケースが多いのですが、
3年前のそんな夜に多数飛来したクロモンシタバ達です。
本種がこれほどまとめて飛来したのは僕のナイター史上この時だけで、完品のみ採集しました。
この時はラッキーにも滅多に採れないヒロオビクロモンシタバも1頭だけ混じっていました。
(標本箱右下の個体。ただし琉球ではクロモンシタバより多いらしい)
なお、左の2列は近年北上傾向が顕著で各地で採り易くなったツキワクチバです。
普通種になったとは言え、幻想的ないわゆる「月の輪」にはいつも目を奪われます。
今年の夏~秋も、大フィーバーの夜に当たりたいものですねえ。
その時はこれらの大型南方系蛾ばかりではなく、カトカラやその他多くの美麗・珍品蛾が乱舞して
一睡も出来ない狂喜したオールナイトになるのです^^
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