イシガキリンゴカミキリ | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

フワフワ~と飛ぶ黄色いリンゴカミキリ(2017.3.31)

思い起こせば、ホストの周囲や林縁を飛翔する様々なリンゴカミキリ類をこれまで採ってきました。
地元の阿蘇周辺ではハギ・フジの周りで小型のホソキリンゴ、特異的にミヤマキリシマ群落で発生する
ソボリンゴ、沖縄や奄美ではタブ、シバニッケイ等の周りでオキナワリンゴやアマミリンゴ、宮古島では
タブ周辺を乱舞するミヤコリンゴ・・・

そうそう、大学生時代に東京・高尾山麓でアブラチャンの周りを飛ぶヒメリンゴも結構採りましたね。
そして忘れちゃいけない全国区のタダリンゴも、サクラ類の梢をふわふわ~と飛ぶのをよく見ますね。
実際には「ふわふわ」と「ぱたぱた」の中間的な飛び方と言った方が良いかもしれません。 

今日の飛翔虫ポイントでそんな飛び方をしていた黄色い虫が居ました。
石垣島と西表島のみに居るイシガキリンゴカミキリです。

全リンゴカミキリの中でフル・マッキッキー(頭部と尾端を除く)の種類は本種のみで、形態的には極めて
特化しています。
近隣のミヤコリンゴが多産型、そしてオキナワリンゴがやや多産するのに対してイシガキリンゴの
個体数はかなり少なく、トータル的にはリンゴカミキリ類の中でもちょっとした高級感を匂わせます。

基本的に例年少ないのですが、稀に一画で比較的多数が採れる事があり(過去に二度ほどあった)、
こうした場面に出くわすと一気にボルテージが上がります^^
が、そんなケースはこのところすっかりご無沙汰ですねえ。

未だ出始めなのでなんとも言えませんが、他の虫の発生具合を見ていると今年も不発かも。

今年は不作のイシガキリンゴカミキリ(2014.5.26)

南西諸島にはそれぞれの主要な島嶼に分化を遂げたリンゴカミキリの仲間が居ます。
その中にあって、イシガキリンゴカミキリは全身が黄色味を帯びた独特の種類です。

イシガキリンゴは多産型のリンゴカミキリではないので本来多くないのですが、個人的には良い
ポイントを押さえられたこともあり、昨年までは結構採っていました。
リンゴカミキリ好きとしては、まあ悦に入っていましたね^^

ホストのタブ葉裏に留まった個体。

ところが、今年はあまり目に付かないのです。
どのポイントでも何故か、そう。
たまたまなのか、ある種のそうしたサイクルでもあるのか・・・

リンゴカミキリの仲間はとても敏感なので、留まっている木の下に近付くとフワッと飛び立ち、
ゆっくりと独特の飛翔を見せてくれます。
そこをバサッと掬うのが面白いのですが、今年はほとんどそうした場面がありませんでした。

時期的にも終わりを迎えていますので、今年のガキリンゴは個人的に貴重となりそうです。

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