九州中部のタダリンゴカミキリ?(2013.12.1)
これまで意識していませんでしたが、近所(熊本市)のタダリンゴの標本を作っていて、「アレ?」と
気付きました。
コレってサツマリンゴじゃないの?
最新の文献によるとサツマリンゴの本来の生息地は九州南部となっており、完全に中部にカテゴライズ
される地元はこの分布域から外れています。
九州南部とは明らかに鹿児島および宮崎南部を指すわけですからね。
たまたま東京都産の同種の標本が近くにあったので比較してみました。
まず♂から。左が熊本県熊本市産、右が東京都産です。
エリトラ形状が違う、翅端のトゲが違う、腹端がエリトラから異様に飛び出している、
そして上翅側縁の黒色条はわずかに肩に届かない。
そして♀。
♂と一緒で熊本市産は一見してスマートですねえ。
やはり腹端がエリトラと比較してかなり長いのが目立ちます。
そして右の東京都産との比較で、上翅側縁の黒色条がどこまで肩に近づくかを見ると違いは歴然。
東京都産は全く肩に届きません。
うーん、やはり地元産は少なくとも関東産よりサツマリンゴに近いと言うべきだよな。
と言うか、その物じゃないの^^
実はサツマリンゴの記載者K氏(知人^^)は大学時代この辺に住んでいたんですよねえ。
タダリンゴ、採ったことなかったのかしら?