与那国ではよく見るアオムネスジタマムシの幼虫(2014.3.15)
アオムネスジタマムシは数少ない南方系大型タマムシの一種で、八重山、特に与那国島では
かなりポピュラーな種類です(日本では大型タマムシ自体の種類が少ないですが)。
成虫はモモタマナやキールカンコノキ等に見られ、早い個体は3月には姿を現します。
昨年は初めて6月下旬という虫のシーズンも末期に与那国を訪れたのですが、その頃でもかなりの
数が見られました。盛夏に向けて数を増すパターンのタマムシなのでしょう。
寄生植物も多岐に渡り、材を崩しているとその幼虫も結構目にします。
シイの枯れ枝を折ったら現れた終齢と思われる幼虫。
基本的にタマムシの幼虫は活性が低く、幼虫の坑道壁をある程度壊してしまうともう自ら再穿孔が
出来なくなってしまいます。
ここがカミキリやある種のハナムグリ等他の材穿孔性甲虫と異なる点で、採集者(兼飼育者^^)
としては非常に厄介な所です。
巨大な胸部をブクーッ、ブクーッと膨らませるばかりで、長大過ぎるしっぽ(腹部^^)はダラ~ン・・・
どっちが背面でどっちが腹面かも分かり難いし、一体どうせいと。
(坑道を壊した僕が悪いんですけどね^^)
幼虫もそうですが、もっと困るのが材採集時に蛹が出てきた時です。
タマムシの蛹は衝撃に極めて弱く、大事に扱ってもどこかが傷付いてほぼ死亡に至ります(泣)。
だから、「あータマムシの蛹出てきちゃったよ!」って感じになっちゃいます。
成虫はウエルカムですが、幼生期は極めてヤッカイな一群です。
タマムシ・・・
(書いているうち最後は何故かタマムシ全体への勝手な恨み節となりました。)
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