昨年の10月下旬に母蝶を採集して累代飼育を始めた熊本産シルビアシジミ。
悪い予感が当り、やはり飼育を断念せざるを得ない状況になったようです(泣)。
(来月はじめには採集地へ旅立つため)
産卵から3か月以上が経ったというのに、最大の幼虫でさえ未だ5ミリの大きさに達していません@@
理由は単純に我が家の中が寒過ぎるからでしょう(泣)。
諦めの境地から、このところ餌換えも滞っています・・・
勿論最低限の暖房は入れていますが、部屋全体を温めるという無駄なことはしていないので、
シルビア幼虫にとっては屋外のプランター植え食草にたからせておくのと殆ど同義だったのでしょうね。
(屋外よりはちょっとだけマシ、位かな^^)
冬に屋内で飼っていたウラナミシジミが羽化したとか、真冬でもルリウラナミシジミが飼育できるとか
それが当たり前という風潮がありますが、それは余程ヌクヌクとした環境下での話、ということは
あまり認識されていないと思います^^
本県のシルビアは貴重だし、飼育された記録も無いと思うので勿体無いのですが、
一種の不可抗力(?)なので仕方ありません。
さて、何処に里子に出そうやら・・・
また今年の秋、今度はスタートをもっと早めて累代飼育に再チャレンジします。
ノウハウをしっかり会得できたことで、今回の残念な結果も決して無駄にはなりません。
ますます珍種化する前にたくさん標本を作っとかなきゃ^^
参考まで、昨年10月中旬に当地(阿蘇東部)で得た最終世代の標本写真を貼っておきます。
結局、標本に出来たのはこれだけか・・・
綺麗な低温期型です^^
タグ : ウラナミシジミ, シルビアシジミ, ルリウラナミシジミ, 低温期型, 累代飼育
カテゴリ : 蝶
秋も深まって狙える活動中の甲虫がかなり限られてきたことから、ようやく蝶にも時間が割けるように
なってきました^^
10月になったら探してみたいと思っていたのがシルビアシジミです^^
蝶の中には、かつては全国的に比較的普遍に分布したものの、近年はごく限られた地域でしか
見られなくなった種類がかなり増えています。
シルビアシジミもその典型的な蝶で、本州では狙い採りしてもスカを喰らう場合も多いし、
保護の規制が掛かりつつある産地も多くなっています。
九州は比較的産地が残っているものの、かつては個体数が多かった有名産地ではかなり数が
減ってきています。採集禁止になった産地も出てきていますね。
熊本県のシルビアも例に漏れず多産地と言える所はありませんし、オフィシャルな記録も数える程
しかありません。
実は僕もこれまでは地元のシルビアを採ったことも、探したこともありませんでした^^
そこで、地元在住の蝶屋さんと共に阿蘇東部を探したところ、意外にも簡単に新産地を見つける
ことが出来ました^^
ただ、場所は広いものの食草であるミヤコグサが生えている密度は極めて低く、本州の多産地
(例えばかつての笛吹川流域)のようにはいかずポツポツと飛んでいる程度。
標本にするには飛び古しており、今年は累代飼育用の母蝶を採る程度となりそうです。
運良く羽を広げた♀を撮ることが出来ました^^
いずれにしても探索1日目でシルビアのマイポイントを見つけられたのはラッキーでした。
生息環境もバッチリ掴めたので、さらなる産地開拓もできそうです。
僕はブルー系シジミの飼育が好きなので、この秋から冬にかけてはシルビアの飼育に勤しみたい
と思います。
シルビアは本来、これから生まれる次世代が幼虫態で少しずつ餌を摂りながら冬を越します。
そして来春に第一化として羽化してきます。
なのでこれから冬にかけて飼育が出来るんですね。
母蝶からの人工採卵や幼虫の生育の様子はまた後日報告しますね^^
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