シロスジドウボソカミキリ | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

徳之島のシロスジドウボソカミキリ(2019.6.13)

徳之島では初めて採ったシロスジドウボソカミキリ。
此処なら落ちるな、と思った茂みで予想通りに落ちて来ました^^

徳之島にはまあまあ居るみたいだけど、どうして奄美大島では採れないのかしら。
もちろん奄美でも採れてはいますが滅多に採れることがないのです。とても不思議な現象です@@

シロスジドウボソって難しいですよね。本州西部から与那国島まで東西に広く居て多くの亜種にも
分れています。
もしかすると僕が日本で最も各所で採っている虫屋かもしれないが、それでも全体像はなかなか把握
することは困難ですねえ。新たな図鑑ではどのように書かれるのか興味津々。

徳之島のシロスジドウボソ、時期的にちょっと遅かったのでスレ・不完の割合が高かったのが残念
でした。来年は沖縄の帰りにでも寄ってビカビカをシバキましょう^^
奄美に居ると沖縄への行き帰りに沖永良部島とか、徳之島などに寄れるのが良いですね。来年は
与論島にも寄って来る予定です。あ、別ルートの喜界島もね。

なお、今年は虫の適期に右腕の痛みでビーティングが十分に出来ず臍(ほぞ)を噛みましたが(進行形)、
来年は奄美産も片付けねばなるまひ。

屋久島のドウボソカミキリ2題(2017.8.10)

本土域に最も近い南方の離島、すなわち熊毛諸島には従来、ドウボソカミキリ類は分布の広い
シロスジドウボソカミキリのみが知られていました。

ところが近年、屋久島にドウボソカミキリ属最大種のカスリドウボソカミキリが生息することが
分かり一部でブームとなっています(現図鑑には記載が無いため未だ一般的ではない)。
僕は生息域を独自に見つけ、ここ暫くは毎年採集しています。

ただ今年は屋久島の他の殆どのカミキリが例年より多かったのに対し、カスリドウボソは極めて
少なく僕は僅か1頭を得たに止まりました。全体でも二桁には満たなかったと思われます。

今のところ屋久島における本種の生息域は一地域に偏っており、決して狭いとは思えませんが
何より元々個体数が少ないのです。
分布の最辺境地ではどの種類でもそうなのでこれは仕方のないことかもしれません。本種の南方に
おける最辺境地(つまり南限)、与那国島では確か1頭の記録があるのみと記憶します。

ウダルような7月の暑さの平地でビーティングをやり続ける努力を強いられるので、屋久島では結構
キツイ虫です。
ただホストもほぼ分かったので今後は折に触れて幼虫も探して見たいと思います。

一方、今回の屋久島でこの時期には初めて採ったシロスジドウボソカミキリ本土亜種。
時期が遅いこともあり残念ながら片方の触角が破損しています。

熊毛諸島ではかつてGWの種子島でも成虫を採ったことがあります。
少なくとも本土域(もちろん熊毛諸島でも)では本種は材中で新成虫の形で越冬するため、春には
野外へ出て活動を始めます。
本来7月は活動期間を過ぎているのでこれまでこの時期に見ることが無かったのでしょう。
本種の南西諸島(特に八重山地方)の各亜種は基本的に珍品ですが、5~6月の屋久島ではそれほど
少なくはないと思っています。

ここ数年は珍品のはずのシロスジドウボソ八重山亜種ばかり採っていたので本土亜種の紋様が
とても新鮮。
今冬は忘れずに地元の海岸地方で成虫越冬中のシロスジドウボソを採っとかなきゃ。

いずれにしても、分布的、時期的に得難いドウボソカミキリを2種とも採集出来て面白かった
7月の屋久島でした。

石垣島のシロスジドウボソカミキリ(2013.6.12)

遅れ馳せながら、石垣島のシロスジドウボソカミキリを初めて採りました。

これ、珍品ですね。
僕にとってはイマサカドウボソより採り難いポティーネ(Pothyne属)です^^
さすがに時期が遅いので、破損が進んでいるのが残念・・・

本種は本土南部から与那国まで分布域は広いのですが、南西諸島では個体数が極端に少なくなり、
僕はこれまでこの地域では与那国島と宮古島で1個体ずつを採ったことがあるのみでした。

斑紋は普通種のタテスジドウボソに酷似していますが、触角がとても短いのが分かると思います。
また、触角第3~5節の基部が白いことも特徴です。
イマサカドウボソとは色彩および体型、そして採集環境から区別可能です。

しかし何でこんなに少ないのだろうか・・・

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