ルリカミキリ | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

植木市で目に付いたカミキリ等のホスト(2013.2.25)

地元では、冬になると幾つかの大きな植木市が開催されます。
今日は庭いじりの好きな両親を連れてその一つに行って来ました^^

まあささやかな親孝行の一環ですが、僕としては蝶の飼育に使えそうな苗木があれば買ってこようという
プチ企てもありました。

ただ、やはり庭木向けの種類ばかりなので、虫の趣味に使えそうなものは殆ど無いというのも経験から
知っているのではありますが。

思った通り購入したくなるものは無かったのですが、虫屋(特にカミキリ屋^^)として目に付いた種類が
幾つかあったので、ご参考までアップしておきます。

ハイノキ。
九州ではモウセンハナ、ジャコウホソハナ、クロソンホソハナ等、やや得難いハナカミキリのホストです。
屋久島ではこれらに加えトガリバホソコバネ等も利用していますし、次種も含めハイノキ科の樹木には
小型種のカミキリがかなり付くので虫屋の知識としては欠かせない一群です。

クロキ。
ハイノキ科の中では南方地域で最も注意すべきものでしょう。
上の種類に加え、沖縄ではリュウキュウモウセンハナをはじめとしたハナカミキリ類、ニセコゲチャサビ、
各種グラフィラ属等、実に様々なカミキリのホストとなります。

近年ではオキナワナカボソタマも採れるのが確認されていますし、九州では冬季に花芽を蓄えるので、
サツマシジミの食樹としても重要です。

ソヨゴ。
モチノキ科の樹木はトゲウスバカミキリのホストとして知られていますが、多産地として有名な四国では
これが主なホストとなっています。
ソヨゴの南限は屋久島なので、採り難い大隅産、屋久島産スピニも当然食っているでしょう。
アオマダラタマムシも好んでモチノキ科をホストとして利用しています。

シキミ。
独特の芳香があり、クロモンヒゲナガヒメルリ、キイロイトヒゲカミキリのホストです。
毒性が強いらしく、僕も鹿児島の大隅半島でクロモンヒゲナガヒメルリ目的で散々材採集を行った後に、
これにやられたと思しき症状を患ったことがあります。扱いには注意すべき樹木かもしれません。

シマトネリコ。
南方ではアメイロカミキリの系統(広義の)が結構ホストとして利用しています。

レッドロビン。
カナメモチとオオカナメモチの交配によって育成された品種で、近年は都会の公園等でもルリカミキリが
手軽に採集できる庭木として親しまれていますね。場所によってはリンゴカミキリも利用しています。

リョウブ。
ホストとしてはあまり重要ではありませんが、花は夏の訪花性カミキリを狙う格好のポイントとなるので、
この樹肌は必ず覚えるようにしましょう。

以上、少ないですが採集の一助にでもなれば幸いです^^

ありゃ、ルリカミキリももう出てたのね(2012.5.13)

気付かないうちに、自宅の近所ではもうルリカミキリが出ていました。
食痕の様子では5日位前には発生が始まっていたようです。

近所にはベニカナメモチを植えている家屋が多く、玄関を出て10秒のところにある家にも
ルリカミキリは見られます。
自転車で15分ほどで回れる範囲の中でも10か所位で採集できるのではないでしょうか。
(しませんけど^^)

写真は近くのマンションの脇に植えられたカナメモチです。
ここではおびただしい程のウメエダシャクが発生して新葉はかなり食害されていましたが、
それを免れた葉の裏にルリカミキリがポツポツ止っていました。

うーん、コイツを撮るときはいつも逆光でやり難い・・・



本種も俊敏ですぐ葉裏から落っこちるけど、ジタバタと飛びながらゆっくり上昇していく様がとても
可愛らしいですね^^

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