ハムシ | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

ステキな南のハマゴウハムシ(2013.1.23)

ハムシと言えば、オーストラリアのユーカリハムシを思い出します。
以前僕はオーストラリアに1年間住んでいたんですよ^^

もちろん仕事絡みですが、ある目的で南はキャンベラから、北はケアンズのずっと先の農家を
訪ねて回っていたため、常に大自然が傍にありました。
その中で最も目にしたのがユーカリハムシの類です。

なにしろ様々な種類のユーカリがありますし、それに付くハムシも千差万別。
一体何種いるのか見当も付きませんでした@@

素晴らしいのはやはり模様、そしてカラーリングです。
ただ、亜硫酸ガスを使ったものの、鮮やかなだけに後日やはり変色してしまったのが残念です。
あの頃デジカメが普及していたらなあ・・・

日本にも素晴らしいハムシが多く居るのですが、著名な大型美麗種をはじめカラフルなグループ等は
主に本州以北に固まっているように思います。
九州を含めた南方、特に琉球地方にはほとんど魅力的な種類が居ないんですよね。
コレクション欲をそそるハムシに関しては、日本は「東高西低」と言えそうです。

数少ない南方系の美麗ハムシの一つがハマゴウハムシです^^
下の写真は春の石垣島で見つけた本種です。

図鑑に載っているのは古く変色した標本なのであまり気に留める人も居なかったかもしれませんが、
実物はこんなに鮮やかでキレイなんですよ^^

模様や質感がユーカリハムシのあるグループにも似ていて、僕にとってはとても懐かしい感じがする
ハムシでもあります。

ただ、ホストのハマゴウは海岸線の至る所で見られるものの、ハムシ自体はかなり局所的で、
かつ少ない印象でした。 まあ、時期に依るのかもしれませんが。

しかもそのハマゴウの群落ではハリクチブトカメムシが大量に発生しており、ハムシ類の幼虫が
ことごとく餌食となっていました(ハマゴウは他にも数種のハムシのホストになっています)。

ハリクチブトカメも初採集だったのでその時は良かったのですが、ハマゴウハムシの幼虫を
食らうのだけはカンベンしてもらいたいものです。

大体、キミ達が専門に捕食するのは鱗翅類の幼虫だよね?
ハマゴウハムシの幼虫はそんなに美味しいのかしら。

初夏の草原のハムシ採集(2012.5.31)

友人のハムシ屋、コメツキ屋から九州の虫を頼まれていることもあり、天気は悪いものの
自宅から40分ほどの灌木を交えた草原へ昨日行って来ました。

ここは近い割にはかなり良い虫が色々と採れるスゴイ所なのですが、今日はとりあえず
ハムシの話です^^

ハムシにも湿地性、草原性、森林性などいろいろなパターンがあって面白いですね。
近年は僕も割と精力的に採るようになって来ました。
もう少しタレント性の高い種類が多ければ良いんですけどね^^

さて、ここは草原の代名詞である阿蘇からはかなり離れているので、分布する虫達も大分異なり
その点でも面白い所です。

草原の中を抜ける小道を歩きながら周りの草本、木本を叩きます。

サルトリイバラからはお馴染みのフタホシオオノミハムシに交じってカタクリハムシが落ちます。
カタクリハムシは前者に比べて少ないのですが、今回は割と発生数が多いようです。
僕も好きなハムシだし、今年はたくさん送ってやれそうです^^


路傍にひっそりと生えたギボウシの葉裏には綺麗なナガトビハムシがいます。
ここでは結構採れますが、食草がちょっと特殊なので何処でも採れるというわけではないようです。

以上3種は保育社甲虫図鑑のハムシplate38の最後に並んで図示されていますね^^
図鑑では年数の経った標本なので違いが良く分かりませんが、生きている時の色彩はいずれも
鮮やかで美しいです。

普通種が多いですが、注意すると他にも色々なハムシ類があちこちから見出せます。




ここでは美しいキガシラアオアトキリゴミムシもよく落ちてきます。
本種は樹上性ですが、本来こうした草原の中に生える灌木に多いのかもしれません。

作りモノのような美しいコロギスがいました。
茶色の種類は何種も見ますが、緑色のものは初めてです。
標本に残せないのが惜しい・・・

そしてここにはサビナカボソタマムシが割と採れるヤマボウシのご神木があります。
花のガクが開いて丁度良いタイミングなので、枝先を丁寧にスウィーピングしていきますが
今回は1頭しか採れませんでした。
時期はバッチリなので天気が良ければ5~6頭は採れる良い木です^^


半日の採集でしたが、この時期のハムシ採集を十分に堪能できました。

次回は阿蘇草原に今私が最も注目している珍奇なハムシがいるので、それを紹介しますね^^

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