今年の屋久島入りは遅く実質の採集開始は7月20日以降となったものの、虫自体の発生がやや遅れて
いたことからそこそこ採集出来たものもありました。
その代表が本日紹介するハナカミキリ数種です。
クロソンホソハナカミキリ
例年は少ない人気ハナカミキリですが今年は発生が良く、ノブドウの花に来たり林縁を飛翔する個体が
結構目に付きました。マッキッキーの可憐な本種がプンプン飛んでいるのを見るのは至高の瞬間^^
ヤクシマヨツスジハナカミキリ
屋久島特産、標高千メートル以下でも見られるものの分布の主体は高山帯。十年近く前は多産した
数年間がありましたが近年はあまり採れなくなっています。
My Tree の花が遅れて咲いたこともあり、久し振りにそこそこの個体数を得ました。
触角先端が純白でネットの白と同化し切れているように見えますが錯覚です^^
モウセンハナカミキリ
ヤクネキ・ポイントでは日に数頭の飛翔が見られるため屋久島では少ないイメージは無いものの、多数を
一度に得るのは困難。ただ自分は本種は他人に譲ることが多いかな。
なお今年はネキ類の飛翔がなかったため、ジタバタ飛ぶモウセンに何本ものネットがチャンバラ
していました^^
とりあえずバーッと展足してみたもの。やはり採集時期が遅いため不完品率が高く残念ですね。
ま、これらのハナカミキリは大好物なので今後も完品・大型を狙いますが^^
右手の故障が治らないので屋久島でもビーティング・スウィーピングは一切やらず目視ネッティングが
主体でした。
やはり珍美ハナカミキリ採りは面白いなあ。次のメルマガに書く予定ですが、今後はこうした楽しい採集に
回帰して行こうと考えています。
タグ : クロソンホソハナカミキリ, モウセンハナカミキリ, ヤクシマヨツスジハナカミキリ
カテゴリ : カミキリ
先般配信した南虫ニュース49号に書いたように、今シーズンの屋久島ではここ3年ほどはほぼ
音沙汰が無かった屋久島特産種のヤクシマヨツスジハナカミキリ(ヤクヨツ)が比較的採れたようで
ちょっと安心しました。
本種は基本的に高山帯の住人で、採集者がよく訪れるネキダリス・ポイント(標高5~6百メートル)
でもたまに採れることがあるものの、主な生息域は大体標高千メートル以上にあると思われます。
僕は昨年の屋久島で高山帯を主に攻めたこともあり、今夏シーズンは僅かに2回上ったのみです。
(3リッター、ハイオクガソリン車で頻繁に高山帯へ上るのは金銭的にも厳しいのです・・・)
ヤクヨツの里、標高千5百メートル辺りの高山帯。
ヤクスギに加えてツガなどの針葉樹の大樹がゴロゴロしています。
今回僕は本種が好むヒサカキの花の適期を逃してしまったため僅か数頭を採ったのみですが、
知人二人がそれぞれ1日に二桁程度を採ったとのことなので一定の復活の兆しが見えてきたのでは
ないかと思います。
今回採れた割と大きな♀。
本種はたまにバカデカイ♀が採れることがあり、自体にかつてほどの珍品度は無いにしても
そうした♀はかなり格調の高いものです。
最大級の♀は発生数が多い時にしか得られないので、来年はさらに力強い復活振りを見せて欲しい
ものです。
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カテゴリ : カミキリ
屋久島特産のハナカミキリとして特に人気が高いのがヤクシマヨツスジハナカミキリです。
通称「ヤクヨツ」として、ヤクネキやアキヤマイ(オニホソコバネ屋久亜種)等とともに来島するカミキリ屋の
ターゲットの一つとなっています。
かつては生息場所や生態がよく分かっておらず滅多に採れる種類ではなかったので、
1頭でも採れれば祝杯もののカミキリでした^^
そのヤクヨツが本来住んでいるのが標高千メートルを越える高地帯です。
さすが屋久島は九州本土よりも高い山々が連なっているだけあって、九州高地でも見ることのない
針葉樹のドデカイ大木、立ち枯れがそこここにあります。
そうした大木があまりにも多く、山全体が荘厳な景観を醸し出しているんですね。
こんな感覚は九州のどこへ行っても味わえるものではありません。
そんな環境の中でヤクヨツが飛来する花を見つけると、比較的容易に採集することができます^^
これはネットに入ったかなり大型の♀です^^
触覚の先端が純白なので、白いネットの色と同化しちゃってますね。
本種は♂に比べて♀が大型化する傾向があり、時にはびっくりするようなデカイ♀が採れて
タマラナイ瞬間を味わえることもあります^^
ここ数年は当たり年が続いており、本種を採りたい人は急いだ方が良いかも。
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