カテゴリ一覧 | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

西表島のブラウンなヤエヤマフトカミキリ(2017.1.20)

3月からの長期遠征のシミュレーション・シリーズ。
今日は西表島のヤエヤマフトカミキリをちょっと考えてみます。

ヤエヤマフトカミキリと言えば、八重山で最も安易な石垣島で初夏から適当に採集していれば
大体引っ掛かってくるので一般的にはあまり気にされない部類にカテゴライズされていると思います。
それに体色が暗いグレーで面白く無く、カミキリ屋受けするフォルムの割にはパッとしない感じも。

ただ石垣島の北部にはかつて亜種とされていた体色がややライトブルーの美しい一群がおり、
あまり数も採れないことからそれなりの評価が与えられているようです。
僕もこっちばかり狙ってきましたが、この一群がどの程度まで南部で採れるかというのが
個人的な次の研究材料です。

そして昨年から採り始めた西表島のヤエヤマフト。これがまた変わっていて面白いですねえ。
ピカピカの♀です^^

一見して石垣島産とは異なるブラウン色を呈しているのが分かりますね。
石垣産を見慣れていると(大体の人はそうなので^^)かなりの違和感があります。
ベニボシカミキリ狙いで初夏に西表島に入るカミキリ屋さんも結構居ますが、なかなかこっちまでは
手が回らず採りこぼしている人も多いようです。

うーん、良いなあ。
ブラウンのヤエヤマフトカミキリ^^

フトカミキリ類はスレ易く、そうなると見る影も無いので集中して発生初期に狙う必要があり、
ポイントの少ない西表島では数を採るのは結構大変。
去年採ったものはほとんど残っていないので(何故だ?)、箱に並べられる程度は再捕獲して
おかなきゃな、と計画しているところです。

宮古島で採れた記録は遇産としても、波照間島産は採りこぼしておりとても残念。
西表産とはまた違った変異を持っているかもしれず、これは数年後の八重山・沖縄定住時に
じっくり狙うことになりそうです。

蝶もやらねば・・・(2017.1.4)

今年はちょっと初心に戻り、蝶も採ってみたくなっています。
3月からの長期遠征にはいつもより少し多めの三角紙を持っていくかなあ。





今後数年の活動計画についてはメルマガで触れようと思いますが、やはり本格的な南西諸島の
蝶の採集・飼育は3年後辺りの八重山・沖縄方面での「定住」時にやることになりそうです。
蛾も同様ですね^^

出てきた@@忘却の飼育中(?)ゴミダマ類。そして大図鑑(2016.12.28)

「なんだっけ、これ・・・」
年末のガラクタ整理中、棚の片隅から出てきた小さなビニール袋。
何か黒っぽい木片のような物と底に溜まった粉が目に付きます。

「ああ、西表のゴミダマだ、忘れてた・・・」
ここ数年通っている5月の西表島のジャングルでは、ベニボシカミキリが「たま~に」来る
太い立ち枯れに付くサルノコシカケ様の硬質キノコに、ゴミムシダマシ類が入っていることを
確認するのが恒例となっています。
一応今年も、現地で中にイリオモテコブスジツノゴミムシダマシが幾つか入っているキノコを
確認していたので地元に持ち帰っていたものです。

あれから約半年。最初の頃に確か2回ほど水を与えたもののそれっきりなので、当然カラカラ。
皆死んだよなあと一応確認してみると・・・
「生きてる!」

底に溜まった粉末状となったキノコのなれの果てをかき分けると、小さいながらも生きた本種が
コロコロと幾つか出てきたのです。
凄い生命力だなあ、と思いながらキノコ小片の方を崩してみると、数頭がかたまっています。
1頭だけですが長角の♂も居ますね^^

ホント、ゴミダマ君達は密集性が強いよなあ。いつもくっつき合って。
この性向はかなりの種類が持っていますが、これがアダとなって採集者にとっては都合が良い
状況を作ってくれているんですけどね^^

イリオモテコブスジツノゴミダマが居るキノコには、大体同居しているのがこれ。
クロキノコゴミムシダマシ(沖縄・八重山亜種)です。亜種名のとおりakaasi(赤脚)ですね^^

前者がややおっとりしている(しかしイメージより動きは速い)のに対し、本種はゴキブリのように
シャカシャカと素早く走り、直ぐに障害物の裏側に回ったり溝に入り込んで見えなくなってしまいます。
少なくはありませんが、野外ならたくさん見つけても殆ど逃がします(何度も経験あり)。
でも、こうした採集法なら一網打尽。ザマミロ。

元々今年採ってきたキノコは少量だったので、二種ともあまり個体数は確保出来ませんでした。
数カ月も水分無し状態で少数でも生きていたのが不思議なくらいだから、こんなもんかな。

さて、話題は変わります。
今年のゴミダマ界で最も大きな出来事が「日本産ゴミムシダマシ大図鑑」(むし社)の出版でしょう。
先般注文していたものが届きました。

コレ、本当にスゴイです。
現段階で認められている日本産464種が全て載っていて、それぞれ必要十分な解説がなされています。
現在日本で最も精力的に研究・記載を行っておられるお二人によるものなので全種というのも
当然と言えばそうなのですが、やはり簡単な事ではありません。
そして序文で言及されているように、日本産ゴミダマは464種(良い虫)と覚え易いですね^^

ゴミダマ採集は個人的に甲虫では最も傾注しているカミキリ採集と親和性が強いので、同時に
よく採れるし、第一、千差万別な形態や面白い生態等も相まって元々好きなグループでした。
僕は勿論、甲虫好きの虫屋さん達はこの図鑑のおかげでゴミダマ熱がちょっと高くなりそうですね。

ちょっとページを紹介すると・・・
ヒサゴゴミダマ類。屋久島高地のヤクヒサゴには複数種居ると思っていましたが、やはり2種だったのね。

オニユミアシ、やっぱりカッコいいなあ。日本で3か所からしか採れていないのか。
有名な美麗種アカバチビキマワリモドキは1頭しか採っていないけどやはり珍種なのね。

えっ、ヤクシマナガゴミダマが何で星三つ(★★★)なの~
シワナガゴミダマの屋久亜種と種子島亜種、消えちゃったんだ・・・ 残念~

などなど、ゴミダマ好きなら何時間見ていても飽きが来ないものなのです。
数年前に出た同社の同シリーズ「タマムシ図鑑」と異なり、それぞれの標本個体に綺麗な展足が
施されていることはとても好感が持てます。
ゴミダマを愛して作り込んでいるという気持ちがひしひしと伝わってくる図鑑ですね。

たしか著者さんに幾つか標本送ったよなあとパラパラ見てみると、自分の標本も採集者名入りで
幾つか出ていました。これならもう少しご協力しても良かったかなあ。
取次店に聞くと、雑虫を扱った図鑑としては売れ行きはかなり良いとのことで、とても好ましい
ことではないでしょうか。

以前、こうした書籍類は著者割引きで少しだけ安価で買えたものでしたが、最近はどこも
出版社の経営方針等で残念ながらこうした特典がほぼ無くなってしまいました。
よって本書についても諦めて定価で購入したところでした(当たりまえですが)。

定価で買った腹いせに、持ち上げてばかりなのもナンなので最後に憎まれ口を一つ。
語呂合わせで464(良い虫)にした(もとい、なった)のは偶然じゃないですよねえ?
(冗談です^^)

九州では珍品、マダラゴマフカミキリが羽化(2016.12.23)

暮れも押し迫る中、自宅の容器の中で九州では珍種のカミキリがひっそりと羽化しました。
それは、マダラゴマフカミキリ。
先月下旬、大分県九重山で開催された九州虫屋連絡会の際に、原生林の中での散策で枯れ木より
蛹を割り出していたものです。

本州の一部では、コナラ林(二次林)の住人でもあったことが判り多数が採集されてかつての
珍品の座からあっけなく滑り落ちたのは記憶に新しいところです。
かつて僕も福島県舘岩村のコナラ林において、相当の数を採集して驚喜したものでした。
が、九州においてはそうした環境では見つかっておらず、未だに原生林色の濃い、かつ極めて
局所性の高い珍種という位置付けは全く変わっていません。

九州では大分の九重山系および祖母・傾山系で多少は採れているものの、その他では僕の郷里の
熊本で僅かに1頭が採れているのみです。
その熊本産も厳密に言えば九重山系に関連の深い阿蘇山系の南部の渓谷でポツンと採れており、
九州中部の九州脊梁山地では記録がありません。
このことからも九州に於いては極めて局所的なカミキリということが言えるわけです。

これが羽脱した九州産マダラゴマフカミキリ。
かなり小さい印象ですが、九州では初めて採った^^

ここが本種の蛹を採集した環境。
(参考)先月下旬の九州虫屋連絡会参加の様子

オーソドックスに「イヌシデ」(本種のホストとしてよく知られる)の直径十数センチの幹
(地面に倒れたもの)の樹皮下近くに作られた蛹室内の蛹。
複眼が色付き始めており、冬を越して暖かくなったらすぐに羽化するであろうことが見て取れます。


たぶん本種だろうと確信はしていましたが、ちゃんと羽化してくれて良かった良かった^^
蛹を取り出すと、ハンドリングによっては傷付けてしまい死に至らせるケースが結構ありますから。
成虫も含めて追加が得られそうな感触を得られたのも大きな収穫でしたね。

再来年から予定している九州本土での重点採集活動がますます楽しみになりました^^

カミキリの幼虫や蛹が材の断面に見えたら・・・(2016.12.10)

昨年4月の沖縄本島におけるベニモンゴマフカミキリを例に取り、材採集中に材の断面にカミキリの
幼虫や蛹が出現したときの簡単な対処法をご紹介します。
応急的な措置ですが、カミキリに限らず様々な材性甲虫その他に使える方法なので是非ご多用を。

これは沖縄北部においてミカン類の枯れ枝から出現したベニモンゴマフ成虫。
拡大してみると(写真をクリックのこと)、人間のように頭部に「つむじ」があって面白い^^

発見されたときはとてもセンセーショナルで、当時は皆こぞって採りに行った珍品でした。
採り方が分ってからは普通種扱いになっちゃいましたね。特に最近の価値のデフレ傾向は酷い・・・
評価は下がっても、エエ虫です^^

材を削って出た幼虫。
のけ反っていますが^^、これぞゴマフ特有の顔。

蛹も出るのだ^^

上の写真のように幼虫の坑道を破壊してしまった場合は別として、材を輪切りにした際に
断面にこのように坑道が現れることがあります。

幼虫の尾部が見て取れますね。時期には蛹が現れることも勿論あります。
ちなみにゴマフの幼虫は樹皮下を食った後に材部に入りますが、老熟した幼虫の食痕は
このようになります。

で、この幼虫入りの材を持ち帰る際の簡単な対処法がこれ。

誰でもリュックに忍ばせているティッシュを少し千切って指先でクルクルと丸め、隙間の無いよう
坑道に詰め込んでやるわけです。
これで幼虫に物理的な刺激を与えることは全く無くなり、安心して運搬することが出来ます。
この方法は単純なだけに色々とアレンジも出来るでしょう。

時間の余裕があれば、この上からビニールテープ等で補強をしておけばアリバチ等の天敵が
さらに侵入し難くなるので重要種の場合はやっておくと良いでしょう。
慣れないうちは幼虫を取り出して管理するより、元々居た坑道を利用して飼育を行った方が
良いです。

ただ、材に天敵が潜んでいることも多いので、慣れてきたら材をそのまま使うか、人工的に
飼うか(様々な方法があるので折に触れて紹介します)を状況に応じて使い分ける必要があります。

カミキリの材採集は簡単に始められるので、経験の無い方は是非やってみて下さいね^^

オオヒゲブトハナムグリ、来年は当たるかなあ?(2016.12.9)

鬼が笑う来年のシミュレーション。
写真を整理しながら、今日はオオヒゲブトハナムグリに目が留まりました。

ここ4年は毎年狙っていますが、大当たりしたのは1回だけだったなあ。
あと覚えているのは、皆さんよりちょっとは採ったかなという感じの今シーズンくらい。
「八重山の春を飾る飛翔する宝石」として名を馳せる本種ですが、実は意外と採れないもの。
かつてメルマガでも有名になった「土下座マン」のように、あまりの欲しさに見ず知らずの相手にさえ
土下座してまで乞う・・・という罪作りなものでもあります@@

もちろん、来年も狙いますよ。
だって大好きですから。
「底無し」「ザル」、なーんとでも言ってくらはい^^

いつも指標にしているポイントのカラスザンショウの芽吹き。
これだと未だ時期的に早く、こんな時に来てしまった人は泣くしかありません。

特に春先は季節の進み方が全く分からないので、イチかバチかのスケジュール調整となるわけですが、
まあ大体は外す人が多いですね。
春休みシーズンなのでそれに合わせざるを得ない事情があるわけですが、自然はそんなものは
斟酌してくれません^^

で、皆の休暇が最大限に重なった時のポイントの様子。
来年もまたこれが見られるのでしょう。

こっちも見たいものですね^^


2017年長期遠征のイメージトレーニング開始(2016.12.2)

今年もいよいよ師走に入りました。2016年も残すところ一カ月。
やり残したこと、悔いが残るもの、それでもやり終えなければならないことなど、皆さんも色々と
頭を過ることと思います。

僕なんかボンノウの塊ですからね。採れなかった虫達を恨みつつ悶々と・・・
年末は行く年来る年を見て、しっかりと百八つのカネの音でこれらを払わねばなるまいて。

さて、師走を迎え来年の足音がしっかり聞こえてきたこともあり、ちょっと早い気もしますが
来春からの長期遠征のイメージトレーニングを始めたいと思います。
前から触れているように、近年では来シーズンで南西諸島への長期遠征を一旦終える予定と
していることから、悔いの無い数カ月としなければなりません。
そのためにも確実にモノにしたい種類についてのシミュレーションは欠かせないというわけ。

まずは初っ端に入る与那国島からいきましょうか。
今日は僕が得意ともする同島特産のノブオフトカミキリを取り上げます。
時期にアップした写真とカブるかもしれませんがそこはお許しを。

まず、半生の枝から出た中齢幼虫。
枯れかけの枝だとウスイロフトがたまーに混じるので紛らわしいのです。

下は全くの生枝を食う終齢幼虫。黄色味が強く、これは完全にノブオフトです。
こんなのがたくさん採れれば苦労はしないだけどなあ。しかしなかなか採れない・・・

さらに都合の良い蛹。勿論、こんなのほぼ皆無・・・

危なく切っちゃうところだったノブオフト幼虫の頭部。何処に居るか全く予測不能。

もうすぐ蛹化する、体皮がしわしわになった前蛹。
この状態は結構ハンドリングが難しく、移動中は特に奇形の蛹になったりするので厄介なのです。

羽化した美しい成虫(♂)。
来年もしっかりと目を楽しませて貰おう。今から楽しみだ^^

オークションでは人気のためポンポン出していたら自分の分が全く無くなっていて、ビックリ@@
そしてションボリ。
しっかり挽回して、今度は確実に箱に収めなきゃ(汗)。

超巨大なヤエヤマムネマダラトラカミキリ(2016.11.13)

たまたま目の前に石垣島のとある場所で採ったヤエヤマムネマダラトラカミキリが幾つかあるので、
今日はこれを取り上げてみます。
取り上げた理由は、八重山亜種の中でもとにかく超巨大だから^^

「ええ、こんなの居るのお、八重山亜種ってホントに本土産と同種?」
これが超巨大ヤエヤマムネマダラトラを現地で見た時の第一印象でした。
まずは単独で写真に収めてみます。


一見して本亜種としての特徴は見て取れますね。併せて言えば色調もかなり明るく感じませんか?
ちなみに、西表産の本亜種を幾つか組み合わせて撮ってみましょうか。

西表産はとりあえず大小2ペアを選んでいます。もうちょっと大小の幅はあるけど大体こんなもの。
ところが面白いことに件の石垣産、押し並べて巨大な個体ばかりなんです@@
特段に巨大個体を選んだのではなく、その付近で採る個体群は大体この程度の大きさなんですよ@@
(個体数は多くはない。)
さらに不思議なのは、そうした超巨大個体が出現するのはある地域だけで、石垣の他の殆どの場所では
上の西表産程度の変異が見られるのみです。

そして、これらに広島産の本土亜種を加えてみましょう。スケールも入れてね。
こーんなに違うんだから。


 
元々トラカミキリ系は大小の変異は大きい方で、本種の本土亜種の中でもその傾向は見られます。
トラカミキリは同種でも大小さまざま。
本件はその常識のレベルを超えちゃった例ではないでしょうか。

なお広島産を採った際にお世話になった知人によると、その場所のムネマダラトラは皆その程度の
チンケな個体ばかりと言われていました。ホスト(幼虫の食べ方も含む)、出現場所の雰囲気、
そして出現期など、八重山産と本土亜種とはまるで異なっていました。

体の厚みが決定的に違うので、深度合成して写真を撮っても下のようにピント合わず^^

亜種以上の違いがあるのではないか。
そうした「?」の部分の話はとりあえず此処では避けておきましょう。

本種に関しては、少なくとも特異的な個体群が出現する場所があると言えそうな気がしています。
数をあまり見ていない沖縄産や奄美産ももっと欲しいですね。
あ、八丈亜種もいつか採りに行かなきゃ・・・
本種の全国的なコレクションは実に面白そうです^^

ナンキコブと四国南西部コブを比較したりなんかして(2016.11.3)

11月に入り一段と冷涼な気候となってきましたね。
九州平野部でも遂に毛布を被らなくては寝られないほど朝晩は冷えるようになりました。
こうなるともう活動中の虫もほぼ居なくなり、今年の採集シーズンも終わったと言えますね。

今後はもう少しして「冬」の雰囲気が出て来たら、越冬中の成虫採集に出てみることにします。
詳しい計画はメルマガで触れますが来年までは南西諸島の長期遠征を続けるので、今冬までは
カミキリの材とかゼフ越冬卵などの飼育材料を抱えることが出来ないため勢い成虫で越冬する
タイプの虫しか狙えない状況が続きます。
これはこれで種類も結構あるので楽しいんですねどね^^

オークションの合間を見ながら、やっと自分の標本を作り始めています。
ここ四半世紀ほどはほぼ自らの標本を作製してこなかったのでとんでもない量のタトウや三角紙を
抱えていましたが、ようやく標本を作る気になってきました。
とりあえず目の前にあったタトウを開き、軟化展足したりアセトンで油抜きをすべき個体を選んだり
しているところ。

当ブログを始めて4年目となりますが、思えば自らのコレクションという意味での標本写真は
ほとんど載せたことが無かったように思います。まあ標本自体を作らなかったので当たり前か。
作ってきたのはオークションのためのものばかり。
よって今後は、標本作成時に多少は面白いかなといったものが出てきた折にそれらコレクションの
写真等も公開していこうと思います。

今日はたまたま開いたタトウ(中身は上の写真)に面白いものが入っていたのでちょっと
お目に掛けたいと思います。
紀伊半島の真正ナンキコブヤハズカミキリと一部で物議を醸した四国南西部の「シロナンキ」とか
いう奴です。

まずこれは紀伊半島産の真正ナンキの野外採集品で頂き物。採集者さんはしきりに「小さくてゴメン」と
言われていましたが確かに小さい^^(今度は大きい奴、お願い!)
でも、ナンキコブの特徴が十分過ぎるほどに発現した良個体です。感謝感謝。




これでもか、というくらいに翅端が張り出し(特に♀)、トゲの長さも十分。
これぞ「ナンキ」ですねえ。自ら採集に赴くのがとても楽しみです^^

次はナンキコブの特大飼育個体。上の野外品と♂♀同士を並べてみると翅端のトゲはやや短め
になるものの(これは偶然でしょう。個体差もあるし)ナンキコブの特徴はもちろん揺るぎません。
上の野外個体と♂♀それぞれを並べてみましたが、なんちゅうオバケな個体なんだろうか・・・




そして問題のシロなんとか。もうバカバカしくて名称も書きたくありましぇん。
ただこれら(飼育個体)がスゴイのは、上の飼育ナンキコブよりさらにデカイこと。
こりゃもうオバケを通り越して怪物ですわ@@
残念なのは♀がないことかな。

で、大きい♂を真正ナンキの飼育個体♂と比較してみたのが下の写真。
超大型個体、しかも共に美しい飼育個体なのでそれぞれの特徴が一発で分かります。


横から見てみたのが次。さらに違いがはっきりと判ります。
こんなの、何故同じ「ナンキ」という言葉で一緒くたにしようと思ったんだろう・・・



もう違いは明らかだけど、面白いのはコブ状の隆起の具合で、これほど違うのかというよりも
四国南部産のコブ隆起、いわゆる「ヒップ」がキュッと上がっていて、かつ締まってスマートである点。
なんとなく凹凸にメリハリ感がありますね。
一方の真正ナンキのヒップはでぶっーとして左右に張り出しています。
言わば西洋人と東洋人のお尻を見ているような錯覚に陥ってしまったのは不覚、でした。
色もホワイトとブラウンだしね^^
一見して「人種」が違うんだから、まあそういうことでしょう。

シロなんとか。肯定できるのは「色白」だけだったという個人的見解でした。
見解・意見には個人差がありますからね。別次元の資料を持ち、そうは思わない方が居ても当方は
特段気にはしません。確か四国南東部のクロなんとかというのもありましたが、いずれ採集に赴き
標本を増やして比較して楽しんでみましょう^^
地元九州のセダカコブはもちろん各地標本も見て自分なりに研究していましたが、採集自体は
後回しにしてきたのでコブ採集は再来年からの地元回帰活動の大きな楽しみであります。
(ただし、フクチlongicornisはあまり好きではない。ソボgrossus(特に黒いタイプ)・命です^^)

セダカコブはスポットスポットでの地域変異が大きい虫なので、あちこち産を大量に飼育したりして
バラ撒くのも楽しそうだなあ^^
もちろんヤクコブやツシマコブ、南限クロコブなんかもやりますよ。

蛇足ですが、近々出るとされていた「コブヤハズ図説(仮称)」でこのシロなんとかがどのように
位置付けられるのか非常に楽しみだったのですが、この本の執筆者が最近他界されてしまいました。
この方、月刊むし誌上では通称とはしながらもしっかりシロナンキ、クロナンキと言葉上は
これらの存在を肯定されていましたからね。研究者がナンキと書くからにはナンキ亜種と
見なすということですから、どうなるのかとても興味深々だったわけですが・・・
いずれにしてもコブ図説の発刊が楽しみであります(後継者の方々、ご苦労様です)。

ということでオフでもあり、前段にも記したように今後はコレクションの写真も載せていこうと
思いますので何か取り上げて欲しい題材があれば、参考にさせて頂くのでお知らせください。
(メルマガ読者の方に限られちゃいますが^^)

新ポイントのレインボーセンチなど(2016.10.26)

秋晴れの続かない今年の秋ですね。
九州地元はここ暫く雨やどんよりとした空模様ばかりだし、気温も次第に低くなっています。

まだ越冬準備に入る虫は少なそうだけど、種類数も含め虫採りは益々厳しくなって行くこの頃。
自宅の庭では例年秋遅くに見るウラギンシジミやイチモンジセセリあたりがちょろちょろしています。
このまま虫事もストーブ・リーグに突入していくんでしょうね。

で、先日回収してきたレインボーセンチのおしめ替え時に撮影した風景。
まずはその時の阿蘇連山の様子。噴火の噴煙はもう収まっているようだけど、この時も天気はどんより。
すっかり秋めいた阿蘇の表情です。山肌の草原の緑も心なしかやや薄く感じます。
(冬は草が枯れて山肌が褐色となる)

おしめ替えの方法は以前に当ブログで数回紹介しましたね。
下は新たなおしめ入りタッパーと一時回収用100均カゴに入ったレインボーたち。

これは僕が得意とする、南阿蘇(南外輪山)の一角の最美タイプ。
様々な色が濃く発現し、オオセンチの赤も混じっているのでとても煌びやか。
こんなのがいつも見れるシアワセ^^

次が重要。ヒミツの新ポイントのもの。
これは最も標高の低い、かつ市街地に近いカラフルタイプのレインボーです。

正直、こんな低標高かつ人家に近い所にここまでカラフルな一群が居るとは思いも依りませんでした。
勿論上段の南阿蘇の最美タイプには適いませんが、十分過ぎるほどにカラフル。

再来年辺りから現在の長期遠征型活動を見直し、地元回帰型活動に戻るためこうしたこれまで
目を向けられなかった隠れた産地を掘り起こしていきたいと考えています。

もちろん、カミキリなど他の甲虫や蝶などもね^^

蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に) TOP » カテゴリ一覧