カテゴリ一覧 | 蝶・カミキリ・昆虫を楽しむ!(九州・沖縄を中心に)

オオヒゲブトハナムグリを一応、掬ってみる(2017.3.30)

石垣に入って以降ポイントに通い様子を見ていましたが、本日始めてオオヒゲブトハナムグリがネットに
入りました。
これまでで最も遅い一匹目かな。

今日などはここ数日の中では最も良い気象条件と思われ、採集者の車は10台を確認しました。
ただ、4月上旬まで見ないと全体像は語れませんが、これまでのオオヒゲブトの発生状況は・・・

日本一詳しい今年の石垣島におけるオオヒゲブトハナムグリの発生の様子は、次回のメルマガにて
詳細に報告の予定です。

マツダクスベニカミキリを採る(2017.3.29)

今日もお勤めの「飛翔虫」の確認に行ってみると・・・
春の八重山を代表するカミキリの一つ、マツダクスベニカミキリが採れました。

他のクスベニカミキリ類と同様、フサヒゲ状の大型の触覚を交互に振りながら独特の風情でネットの
底から上って来ます。

本来はヤンバルアワブキなどの花に飛来するのですが、近年は各ポイント周辺に適当な花がほぼ
無いため、同様にこの時期に出現する珍種ヤエヤマヒオドシハナカミキリよりも採り難くなった印象です。

採集者が狙う他の飛翔虫(オオヒゲブトハナムグリ、ヤエヤマヒオドシハナなど)の中でも最も早く
飛翔を始めるイメージがあります。

なお他のクスベニ類同様、幼虫の入った材を採るテもあり、材採集が得意な方はそちらの方が
能率が良いですね。僕も来年に成虫が出る材を多少確保したところです。
ただこの場合は成虫を得るまでに時間が掛かることと、寄生が多いことがネックとなってきます。

もうちょっと飛翔中の個体も採れると良いのですけど。

再び八重山からのクイズ?(2017.3.28)

石垣島の宿から、今手許にあるカミキリの蛹に関するクイズ。
さて、これは何カミキリの蛹でしょう?
ズバリ当てた方には、今秋からのオークションにて5,000ポイントを差し上げます!
・・・・・・

なーんて、もう止めときましょう。
昨年は同時期に西表島から似たようなフェイク・クイズを出したのですが、二桁に上る善良な虫屋さんを
「引っ掛けた」大罪を再び犯すわけにはいきますまい^^

(参考) ← 参考か?
昨年同時期のフェイク・クイズ
※顛末はリンク記事下の<次の記事>を追っかけて下さい。

さて、前回のクイズは材から羽脱中のカミキリの名前を当てて頂きましたが、今回は蛹そのものです。
昨年秋に九州の高標高における広葉樹枯れ木の樹皮下から採集した幼虫が蛹化したものです。
まず、これは最近蛹化したもの(♀)。

こちらは色付き始めた個体の横からのショット。
長い触角(こっちは♂)、デカイ頭部、発達した脚、小さな腹部などが特徴です。

さて、これは何の蛹でしょう?
順調に成虫が羽化したら写真を載せますのでお楽しみに^^
(メールで回答されても今回はプレゼントはありませんので念のため)

オキナワサビカミキリ(Diboma)と三年振りに再会(20147.3.23)

いやー、居ました。
与那国最大の目的の一つ、オキナワサビカミキリ(ディボマ:Diboma)の採集に成功しました^^
成虫を採集したのは実に三年振り。

なにしろ本種は鹿児島南端~南西諸島全域に記録のある広域分布種なるも、近年はほぼ記録が
見出せません(除く、僕^^)。
今回の与那国は虫が少ない上、連日の暴風雨で出撃回数も少なく消化不良の感が強いものでしたが、
最後に大当たりを引けて満足です。

十指には満たなかったけど、マイコレの補充分としてはとりあえず十分。
いい加減、今後は本気で他の島で探さないとな。一応アタリを付けた島はあります(たぶん居ると思う)。

夜行性の本種、昼間は下のように横倒しの擬死を装います。
これを見たことのある人は一握りのはず。

またディボマも採れたし、与那国島は暫く卒業でも良いかも(特に春先の与那国は)。
メルマガにも書きましたが、来年度から生活基盤、そして採集活動様式が大きく変わるからね(予定)。
 
あ、突然ですが明日、石垣島に渡ります。
悪天のおかげで実にのんびり出来た与那国でした^^

頭にコツンと当たったヤツ(2017.3.22)

「イテッ」
与那国で晴れて気温の上がったある日、バイクを止めて被っていたヘルメットを取った途端、飛んで来て
頭にコツンと当たったものがありました。

犯人はコイツ。アオムネスジタマムシです。
その日は25℃位まで気温が上がったので気の早いヤツが這い出してきたのでしょう。

5~6月の与那国ではよく見るタマムシですが、3月に見たのは初めてですね。
与那国ではウバタマやサツマウバタマも3月に出ることがあり、本土の人には理解し難い感覚かも
しれませんね。

そう言えば、ノブオフトカミキリの材採集をしていた際にアオマダラタマムシの前蛹が出てきたので写真を
撮っておいたのでアップ。タイミング良し^^

与那国で材採集をしているとよくこの幼虫が出てきます。
今春の与那国では虫があまり採れないので、本種の飼育でもしてみようかなあ。

ノブオフトカミキリ、ウスイロフトカミキリの材採集(2017.3.21)

「春の嵐」とはまさに八重山のためにある言葉でしょうか。もう慣れっこですが夜半からまたもやの
暴風雨となりました。
雨は一段落したものの何時また本降りになるか分からないので今日も出撃は望み薄です。
数時間でも採集に出れたという意味では一勝一敗程度。一勝二敗以下の昨年よりは良いものの、
あまり記憶の無い虫の居ない与那国を体験しています。

与那国島に来て二度目の採集日和となった昨日は、ノブオおよびウスイロの二種の与那国特産
フトカミキリの材採集を行ってみました。

昨年も感じていましたが、二年前に与那国を直撃した台風の影響は未だに色濃く、これらの生息する林は
甚大な強風でなぎ倒されたり枯れ込んだ木々が多く見られます。
そのせいか二種のフトカミキリの幼虫が入った材はこれまでで最も探し難い状況となっていました。
併せて虫の発生数自体も少なく感じました。

林が痛んだせいか歩き易かった林床には小潅木やサルカケミカン、サルトリイバラなどのイバラ類が
繁茂してなかなか奥へ進めません。
昨年までの羽脱標本は後先考えず放出していたけど、虫の少なさと併せてここまで苦労が多いと
今年のものはおいそれと手放せないなあ。

ノブオフトは材採集では探し難く例年少ないのですが、特に今年は時間が掛かりました。
やっと出てきた中齢幼虫。

本種は基本的に生きているシイの半枯れ部分に食入するので切り落とした枝が完全に枯れると生存率が
極めて悪化します。これもたぶんダメ・・・かな。

と思っていると、今度は蛹が現れました。
 

本種の早い奴は4月中旬には野外に出るので、今頃探すと前蛹や蛹もよく出てきます。
ただ、特に蛹だと傷付き易く死亡する確率が高くなるため、嬉しくはあるものの逆に溜息を付きたくなる
側面もあるのです。ハンドリングもメンドイしね。

 

そして、これも苦戦しているウスイロフト。
僕はかなり得意にしている種類なのでタカを括りながら探したのですが、意外になかなか見つからず
相当焦りました。

そして、先端部が仰々しい木屑で詰められた枯れ枝が見つかりました。
「やっとあったか・・・」

その部分を少し切り取ると、フトカミキリ類の幼虫特有の何も詰めていない坑道が現れます。

さらに割り込むと・・・
じゃーん、ウスイロフト幼虫の登場。


 
一応終齢のようですが、小型の♂になりそうな体形です。
ウスイロフトの最大級の♀は全てのフトカミキリの中で最も巨大なので、大型♀の終齢幼虫が出てくると
「おおーっ」と歓喜の声を挙げてしまうのですが、今回は未だそうした場面に出くわしません。
ノブオフトと同様に、ウスイロフトも不作というのは間違いないようです。
マイコレ分だけはしっかり採っとかなきゃなあ。

次回から与那国のフトカミキリ類は採り易い成虫採集に切り替えようと考えています。

カミキリ数種の幼虫・蛹を確認(2017.3.19)

何時もの八重山の春らしく、天気予報は外れまくり。晴れが続くかと思えばまた雨になる。
相変わらず天気は良くありませんが、晴れ間にカミキリ数種の材採集をしてきました。

まず、ヤシ科のクロツグの枯れ枝に付くヨツスジカミキリの幼虫。
食痕のある枯れ枝の樹皮を剥ぐと、終齢幼虫が現れました。

この幼虫はなかなか背面が見える体制を取ってくれない(常にひっくり返っている)ので、いつもツラが
撮り難く苦労します。

反り返った時に、エイッ、パチリ。
こんな顔です^^

細枝中に作った蛹室内に居る前蛹の様子。

本種は分類的にウスアヤカミキリに近く、成虫は形態的にもいわゆる「ひょっとこズラ」なところが
似ていますが、周年発生でいつも様々なステージが材中に混在している特徴も同様です。

材を幾つも分解すれば蛹や新成虫も出てくると思いますが、後の管理が面倒なので材を追加採集する
だけにしました。

次いでこれも得意なサビアヤカミキリの材を探してみます。
今年は竹に食痕があまり見つからずちょっと焦りましたが、いきなりサナギ・ビンゴの材に当たりました。
枯れ竹の上部を取り除くと、蛹の頭部が見えます。

カミキリ屋さんでもサビアヤの蛹をまじまじと見る機会はそう無いでしょうから、一旦取り出してみましょう。
まず腹面から。

側面から。
デッパな面構えがよく分かりますね^^
そしてツルツルした竹にしっかり留まるための強靭なアンヨも発達しています。

前蛹も出たので、幼虫の頭部・前胸を参考までにアップしておきましょう。
カミキリの材採集をする人でも、本種を採ったことのない人は多いと思いますので。
お分かりのとおり、幼虫も蛹もかなり黄色味が強いです。


林縁のシマグワの枝が恐らく強風で折れ、途中で引っ掛かっています。
見るとカミキリ幼虫の食痕だらけのようです。

太い部分にあるのはヨナグニキボシの食痕。
樹皮下を食った後、材中に食入した穴が分かりますね。

細枝はどこもかしこも食痕だらけ。

蛹室に居るのはハヤシサビカミキリの蛹。いっぱい居る^^

こちらは様々なカミキリの脱出口と、ワモンサビカミキリ幼虫。

残念ながら、これだけたくさんのカミキリのマンションとは言っても全部が普通種。
永年与那国に通う僕はもう採りません。
ただ普通種でも島毎に大抵はどこかしら特化しているものなので、八重山初心者のうちは丁寧に
拾っておいた方が良いです。

こうした美味しい材を見つければ一網打尽という例をご紹介しました^^

虫の発生が遅れる与那国島(2017.3.17)

昨日の午後、青空が顔を出してようやく雨も乾いたので始めて採集に出てみました。
常宿で借りたバイクで慣れ親しんだポイントの幾つかを回ってみます。
滞在している祖納の集落(三つの集落の中で最も大きい)の様子を小高い丘から。

八重山各地ではちょっとした伐採などがあるとカミキリのSybra属やRopica属などといった普通各種は
春先から割りと落ちるものなのですが、あちこちの枯れ枝を叩いても全く落ちない。
「あれれ、まだ早いのか・・・」
昨日まで低温が続いていたので仕方ないんだろうなあと思いながら叩き続けると、やっとフタホシサビ、
サキシマヒメ(リュウキュウヒメ八重山亜種)、そして小さなヨナグニゴマフが落ちました。



昨年秋からずっとオークション活動で採集に出る暇が無く、今年初めて採る虫達です。
普通種であっても生きた虫に出会えるのは嬉しいもんです^^

クワ科樹木の枯れ枝に特産種ヨナグニジュウジクロが留まっていました。
羽脱したばかりと思しき大きな♀^^

いつものポイントを叩いても全く落ちなかったので早々と今回は諦めていましたが、本種もこれからが
発生の本番かも。

ヨナグニウスアヤが落ちるいつものポイントを叩くと・・・
今年も居ました^^

湿気の多い古い枯れ枝などがゴシャッと固まったコキタナイ一画を叩くと・・・
ズビロキマワリモドキ類などのゴミムシダマシも共に落ちることがあります。
ゴミダマ類は島毎に特化するものが多く、かつては与那国をはじめ各島で種類も含め多数がビーティング
ネットに落ちたものですが、近年はカミキリなどと一緒で昔ほどは落ちなくなってきましたねえ。
せっかく図鑑も出たのにね。

落ちたウスアヤのエリトラの斑紋はほとんど綺麗なものばかりでスレた個体はほぼありません。
こうした状態を見ても虫の出が遅れ気味であるのが分かります。
これは初めから想定していたものなので特段のショックはありませんが、残りの滞在期間においてちょっと
作戦の練り直しが必要のようです。

昨晩からまた暴風雨となり、雨は上がったものの午前は全く採集になりません。
午後は好転を期待しましたが雨脚も強くなり、今日も丸一日潰れる事となりました・・・

キボシフナガタタマムシの一つのホスト(2017.2.5)

図鑑などの図版プレートで大抵はタマムシ部門の1番目か2番目に図示される(分類体系上)ことや、
日本離れした体形や紋様、そして生態などで一風変わった種類として知られるのがわが国では
八重山特産のキボシフナガタタマムシ。

僕はこれまで石垣島を皮切りに波照間島、そして西表島でお目に掛かっています。
ほぼ初夏以降の虫なので、GW頃だとよほど運が良くないと行き会わないのですが、5月下旬以降だと
生息地ではかなりまとまって見ることが出来るタマムシです。

こんな奴ですね(かつてのオークション出品写真を援用^^)。
うーん、展足もバッチリ(自画自賛の多いブログ注意)


成虫はハマゴウの葉や花に集まりそれらを後食するのですが、幼虫のホストとしては文献を調べても
ほぼ知られていないようです。
昨年5月の西表島で名前の分かる樹木の伐採枝に産卵している本種を確認しているのでご紹介します。

ポイントを探しながらドライブしていると、農地の脇の広場にガジュマルの幹や枝が刈り棄てられている
一画がありました。農村地域ではよく見られる光景です。
海岸線のこうしたカンカン照りの広場にあるソダなどには、雑虫も含めカミキリですらほぼ何も居ない
というのがセオリー。八重山では5月も中旬を回ると特にこうした場所では虫枯れが始まり、その状況にも
拍車が掛かってきます。
この時も「やっぱり何も居ないな」と車に戻ろうとすると、枝の側面で何かがツツツ・・・と動くのが
見えました。

その独特の動き方から、タマムシだなと思いながら近付くと材上ではほぼ見ることの無いキボシフナガタ
タマムシです。

♀のようなので少し観察していると、産卵管を樹肌に突き当てながら気に入った場所を探しています。
そして程なく樹皮のささくれ部分に産卵行動を始めました。
「ホストの一つ、発見^^」

虫枯れの時期に海岸線での調査を細かくやる人もまず居ないので、こうした虫の生態解明にも
時間が掛るものです。
沖縄や八重山定住時にはそうした観点からも周年の調査は欠かせないだろうなあと思った次第。
発表されていない各種の虫の生態をいろいろと知れて楽しそうでもあります^^

なお石垣島でも虫枯れの海岸線の伐採地にて産卵行動中の本種を見ていますが、樹種は不明でした。
(参考)石垣島で確認したキボシフナガタタマムシの産卵行動

本種に関しては波打ち際の砂浜にヒョロッと生えたハマゴウの柔らかい花弁を後食に集まる場面や、
ハナムグリのようにエリトラを閉じたまま下翅だけを出してハマゴウの周りを滑空する様子を
動画に撮ったりもしているので、機会があればいずれ紹介したいと思います。

八重山の美麗蛾、アカマダラヨトウ(2017.1.26)

展翅したいなあ、と思っていても時間・余裕の無い現況においては諦めざるを得ない蝶や蛾がかなり
存在します。
その一つが本日の話題、蛾の美麗種の一つのアカマダラヨトウです。

本種はハマユウ(ハマオモト)の葉や茎を食しますが、ハマユウを食べる蛾としては本土域にも多い
ハマオモトヨトウの方が著名で、本種は分布域が限られていることもあり一般的ではありません。
ただ、気象状況等の要因でたまには北上するようで、星のように存在する(^^)虫屋さんブログに
時々は登場するようです。

昨年西表島のポイントを歩いていると、林縁にポツンと立つハマユウを発見しました。
近付いた際に一べつすると若葉と茎の部分がグシャッと何者かに食われています。
「ああ、あれか・・・」
犯人は分かっています。いつかは一杯飼育して、一杯展翅してやろうと目論むアカマダラヨトウです。

ふと気付くと、葉っぱの先に羽化したばかりと思しき成虫が留まっているではないですか。
やはりキレイだなあ。


この時もグッとこらえて採集はしませんでした。
蛾の採集用具はもちろん展翅用具も持ってきていないし、その時間もありませんから。
「八重山在住時には見てろよ、ヒドイからな・・・」
一体何に対して恨み言を言っているのか分かりませんが、とりあえずは涙を呑んで諦めた次第。

なお本種の幼虫は複数頭が見られることが多いのですが、この株では1頭しか確認できませんでした。

一方、かつて波照間島で見たハマユウはと言うと・・・
やはり、飼育するならこんな株を見つけなきゃいけません。

こうした美麗蛾や蝶の飼育。そして「生」展翅。
早ければ来年からは出来るかなあ。

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